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溶媒抽出法を用いた加速器質量分析法による海水中$$^{129}$$Iの定量

Determination of $$^{129}$$I in seawater by accelerator mass spectrometry with solvent extraction method

賀佐 信一*; 澤藤 奈都子*; 甲 昭二; 木下 尚喜; 天野 光; 河村 日佐男*

Gasa, Shinichi*; Sawafuji, Natsuko*; Kabuto, Shoji; Kinoshita, Naoki; Amano, Hikaru; Kawamura, Hisao*

溶媒抽出による前処理法を用いた加速器質量分析(AMS)によって、海水中の$$^{129}$$Iを定量するための実用的な方法を開発した。この方法は、1Lの海水から海水中のヨウ素酸イオンをアスコルビン酸によってヨウ化物イオンに還元した後、全無機ヨウ素をn-ヘキサンを用いて溶媒抽出するものである。溶媒抽出の回収率は、イオンクロマトグラフを用いて全ヨウ化物イオンを定量することによって求めた。分析精度及びその正確さは、希釈したNIST SRM 3230 Level I標準溶液を添加した海水と濃度既知の海水で確認し、AMS測定の繰り返し精度は、海水試料及び硝酸銀とヨウ化カリウムから調製したヨウ化銀によって確認した。これらの分析の結果、分析精度及びその正確さは十分満足できるものであった。また、前処理を含む分析の繰り返し精度は約10%であった。本法は十分な分析精度及び正確さを有しており、$$^{129}$$I濃度レベルの低い海水の定量に利用できる。

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