検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

FeRh合金中の照射誘起磁気相変態の陽電子消滅法による研究

Positron annihilation study of radiation induced magnetic transformation in FeRh alloy

堀 史説*; 福住 正文*; 河裾 厚男; 岩瀬 彰宏*

Hori, Fuminobu*; Fukuzumi, Masafumi*; Kawasuso, Atsuo; Iwase, Akihiro*

Fe-Rh金属間化合物は化学量論組成では室温付近で反強磁性-強磁性の磁気相転移が存在する興味深い物質である。本実験では高エネルギーイオン照射後の陽電子消滅ドップラー拡がり測定により欠陥量と磁性についての相関を調べた。試料は等比組成のFe50at.%Rhであり、室温にて200MeVの136Xeイオンを照射した。これらの試料を0-30keVの陽電子ビームを用いて欠陥の深さ分布を測定し、Xeイオンによる照射欠陥の照射量依存性についての評価を行った。空孔型欠陥に起因するSパラメータの平均値を求め照射量依存性を求めたところ、1E+12ions/cm$$^{2}$$程度の照射量以上でSパラメータは増加し1E+13ions/cm$$^{2}$$付近でほぼ飽和した。これより空孔密度が30-50at.ppmであることがわかった。一方、SRIM-2003シミュレーションから期待される空孔密度は1000at.ppmのオーダーである。すなわち実測値とシミュレーションには大きな差があり、これが磁性発現に大きく寄与していることが示唆される。すなわち、単純な原子空孔の導入だけでは磁性変化を起こさず、今回の場合特に導入された空孔型欠陥の移動に伴う反構造欠陥(anti-site defect)が磁性発現に寄与しているものと推測される。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.