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勅使河原 誠; 池田 裕二郎*; Yan, M.*; 村松 一生*; 須谷 康一*; 福住 正文*; 能田 洋平*; 小泉 智*; 猿田 晃一; 大竹 淑恵*
Nanomaterials (Internet), 13(1), p.76_1 - 76_9, 2023/01
被引用回数:2 パーセンタイル:54.89(Chemistry, Multidisciplinary)冷中性子以下の中性子強度を高めるため、ナノサイズグラフェンの集合体が、ナノダイヤモンドと同様に中性子のコヒーレント散乱を促進できることを提案した。さらには、グラフェンの強いsp2結合は、高い耐放射線性を有する可能性を秘める。理研の加速器駆動型小型中性子源やJ-PARCのiMATERIAを用いて、ナノサイズグラフェンの中性子全断面積測定,中性子小角散乱測定を行った。測定結果より、ナノサイズのグラフェン集合体は、コヒーレント散乱に起因すると考えられる冷中性子エネルギー領域での全断面積と小角散乱を増大させ、ナノダイヤモンドと同様に高い中性子強度をもたらすことを世界で初めて明らかにした。
堀 史説*; 福住 正文*; 河裾 厚男; 図子 善大*; 知見 康弘; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Physica Status Solidi (C), 4(10), p.3530 - 3533, 2007/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.07(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)最近われわれはB2型のFe-Rh合金への100-200MeVの重イオン照射により反磁性-強磁性転移温度が低下することを見いだした。200MeVのXeイオンの通過に伴い表層付近に発生する欠陥を陽電子ビームを用いたドップラー拡がり測定により評価した。ドップラー拡がりスペクトルのSパラメータは照射量とともに増大し、照射量が5E+12 ions/cmで飽和することが明らかになった。これより原子空孔の濃度を評価したところ、TRIMシミュレーションから期待されるよりも、極めて低いことがわかった。この結果から、アンチサイト型欠陥が主要な欠陥であり、強磁性状態を安定化させるものと解釈できる。
図子 善大*; 福住 正文*; 知見 康弘; 石川 法人; 小野 文久*; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 256(1), p.434 - 437, 2007/03
被引用回数:23 パーセンタイル:81.77(Instruments & Instrumentation)Fe-50at.%Rh合金に高速重イオン(120MeV Ni, 150MeV Kr, 200MeV Xe, 200MeV Au)を照射することによって、低温で反強磁性状態だったものが強磁性状態に変化する現象について、照射量依存性及びイオン種依存性を調べた。その結果、飽和磁化の照射量依存性の振る舞いは、イオン種によって異なるが、弾性衝突によってターゲットに伝達されるトータルのエネルギー量に対して一つの曲線でスケールされることがわかった。
岩瀬 彰宏*; 福住 正文*; 図子 善大*; 鈴木 基寛*; 高垣 昌史*; 河村 直己*; 知見 康弘; 水木 純一郎; 石川 法人; 小野 文久*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 256(1), p.429 - 433, 2007/01
被引用回数:17 パーセンタイル:73.75(Instruments & Instrumentation)FeRh合金におけるイオン照射が原因となる磁性について、放射光X線を利用した磁気円二色性(XMCD)を手段として調べた。イオン照射前は、非磁性であった試料が強磁性を示すようになることを発見し、この磁性の照射イオン種や照射エネルギー依存性を調べた。照射イオン種は、Ni, Kr, Xe, Auで、エネルギーは120Mevから200MeVまでの範囲で実験を行い、イオンの質量,エネルギーの変化に対して系統的な磁性変化を観測した。
福住 正文*; 知見 康弘; 石川 法人; 鈴木 基寛*; 高垣 昌史*; 水木 純一郎; 小野 文久*; Neumann, R.*; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.161 - 165, 2006/04
被引用回数:17 パーセンタイル:74.61(Instruments & Instrumentation)Fe-50at.%Rh合金の高速重イオン照射を室温で行った。照射前後に、磁気特性を超伝導量子干渉計(SQUID)で、結晶構造をX線回折計(XRD)でそれぞれ測定した。また、試料表面近傍での照射誘起強磁性状態を評価するために、大型放射光施設SPring-8においてFe K吸収端近傍のX線磁気円二色性(XMCD)測定を行った。その結果、反磁性-強磁性転移温度以下でも高速重イオン照射によって強磁性状態が誘起され、そのときに格子が0.3%伸びることがわかった。照射した試料では強磁性に相当するXMCDスペクトルが得られ、これが照射イオンの質量や照射量に依存していることがわかった。電子励起及び弾性衝突によるエネルギー損失がFe-Rhの結晶格子及び磁気構造に与える影響について議論する。
岩瀬 彰宏*; 知見 康弘; 石川 法人; 中谷 力造*; 加藤 雄三郎*; 福住 正文*; 土田 秀次*; 馬場 祐治
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.141 - 144, 2006/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)高エネルギーイオン照射下でのPd-Si系におけるPd中のSi原子の拡散について、放射光X線光電子分光法を用いて調べた。試料は、Si単結晶上にPdを堆積させて作製した。Pd層の厚さは10-300nmであった。照射前には、Pdのみの光電子スペクトルが観測され、Siは全く観測されなかった。3MeV Si, 1MeV O又は200MeV Xeイオンを照射すると、バルクSiの1s電子の結合エネルギーより約3eV高いところに付加的な光電子スペクトルの成分が現れた。この結果は、高エネルギーイオン照射によってSi-Pd界面からPd層表面までのSi原子の拡散が誘起されたことを示唆している。結合エネルギーのシフトは、SiからPdへの電子の移動に起因していると解釈される。イオン照射誘起拡散を反映した光電子スペクトルのイオン種及びイオン照射量依存性について議論する。
石川 法人; 知見 康弘; 道上 修*; 太田 靖之*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 福住 正文*; 堀 史説*; 岩瀬 彰宏*
no journal, ,
本研究では、弾性衝突効果が支配的であるクラスターを利用して、単原子ビームでは発現しないクラスタービーム特有の欠陥生成について調べた。照射後の欠陥評価の際に、X線回折法を用いて調べた結果、形成される欠陥量としては単原子ビームとクラスタービームとは違いはないが、その欠陥分布に違いがあり、結晶歪にその違いが現れることがわかった。
堀 史説*; 福住 正文*; 河裾 厚男; 岩瀬 彰宏*
no journal, ,
Fe-Rh金属間化合物は化学量論組成では室温付近で反強磁性-強磁性の磁気相転移が存在する興味深い物質である。本実験では高エネルギーイオン照射後の陽電子消滅ドップラー拡がり測定により欠陥量と磁性についての相関を調べた。試料は等比組成のFe50at.%Rhであり、室温にて200MeVの136Xeイオンを照射した。これらの試料を0-30keVの陽電子ビームを用いて欠陥の深さ分布を測定し、Xeイオンによる照射欠陥の照射量依存性についての評価を行った。空孔型欠陥に起因するSパラメータの平均値を求め照射量依存性を求めたところ、1E+12ions/cm程度の照射量以上でSパラメータは増加し1E+13ions/cm付近でほぼ飽和した。これより空孔密度が30-50at.ppmであることがわかった。一方、SRIM-2003シミュレーションから期待される空孔密度は1000at.ppmのオーダーである。すなわち実測値とシミュレーションには大きな差があり、これが磁性発現に大きく寄与していることが示唆される。すなわち、単純な原子空孔の導入だけでは磁性変化を起こさず、今回の場合特に導入された空孔型欠陥の移動に伴う反構造欠陥(anti-site defect)が磁性発現に寄与しているものと推測される。