偏心フルートの高周波特性

RF characteristic of eccentric-fluted beam pipe

沢村 勝; 梅森 健成*; 古屋 貴章*; 坂中 章悟*; 高橋 毅*; 諏訪田 剛*; 阪井 寛志*; 篠江 憲治*

Sawamura, Masaru; Umemori, Kensei*; Furuya, Takaaki*; Sakanaka, Shogo*; Takahashi, Takeshi*; Suwada, Tsuyoshi*; Sakai, Hiroshi*; Shinoe, Kenji*

高調波モード(HOM)はBeam Breakup(BBU)等を引き起こし、加速電流を制限するなどの弊害をもたらすため、通常HOMカップラーやHOMダンパーで吸収される。このうちHOMダンパーで吸収させる場合、ビームパイプでのHOMの伝播を可能にするため大口径ビームパイプやフルート構造ビームパイプが使用される。しかしどちらとも四重極モードに対してはあまり有効でない。そこで四重極HOMを減衰させるためのものとして「偏心フルート」を提案する。偏心フルートは通常のフルート構造をビームパイプ中心でV字に折り曲げたような構造をしている。このように四重極に対して非対称にすることにより、偏心フルートは四重極モードから双極モードへのモード変換のような働きをする。また曲げ角度を最適化することにより、縮退している2つの四重極モード両方に作用させることができる。本研究会ではこの偏心フルートのさまざまなパラメータの違いによる高周波特性に関してMAFIAによる計算結果とローパワーモデルによる測定結果について報告する。

An eccentric-fluted beam pipe has been proposed to damp quadrupole modes. The eccentric-flute acts as a mode converter from quadrupole to dipole. Optimized parameters permit to damp both degenerate modes of quadrupole with the eccentric-flute. External Q-values measured with a low power model agree well with those calculated with MAFIA.