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低エネルギーイオン照射による極低温吸着分子からのクラスターイオン脱離

Desorption of cluster ions from adsorbed molecules under cryogenic condition by low-energy ion irradiation

成田 あゆみ; 本田 充紀   ; 平尾 法恵*; 馬場 祐治  ; 矢板 毅

Narita, Ayumi; Honda, Mitsunori; Hirao, Norie*; Baba, Yuji; Yaita, Tsuyoshi

極低温において固体表面に吸着した分子に、放射線を照射したときに起こる反応は、衛星表面上などで実際に起こっている反応の一つであり、生体分子や有機分子などの大きな分子が生成する過程の一つとして重要と考えられている。本研究では、Cu(110)表面にメタン分子を厚みを正確に制御して吸着させ、0.1$$sim$$10keVのHe+イオンビームを照射したときに脱離するイオンについて調べた。単分子層ではモノマーイオン(CHx+)のみの脱離が認められた。これより、モノマーイオンは1電子励起によるクーロン反発力で脱離すると考えられる。一方多分子層では、n=20までのクラスターイオン(CnHx+)の脱離が観測されるとともに、質量数26のアセチレンイオンが観測されたことから、イオンビーム照射によって分子量の大きい新たな分子が生成されていることがわかった。脱離強度の膜厚依存性の結果から、クラスターイオンは吸着分子層内部での原子核衝突により引き起こされる高密度の電子励起によって脱離することを明らかにした。

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