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タンパク質-DNA相互作用の認識塩基配列と非認識塩基配列による違い

Molecular dynamics simulation study on the differences between specific and non-specific protein-DNA interactions

徳久 淳師; 河野 秀俊

Tokuhisa, Atsushi; Kono, Hidetoshi

マウスの発生初期に発現するタンパク質Zif268は、ジンクフィンガーモチーフ3つから構成されており、Gリッチな塩基配列を認識し結合する。本研究ではZif268の認識機構の解明を目的に、認識塩基配列と非認識塩基配列、2つの異なる系で分子動力学計算を行い、その結果を比較した。結果、タンパク質-DNA間の相対位置の変化が、非認識配列の系では認識配列の系に比べ大きいことがわかった。特に非認識配列の系においては、2つ目のフィンガー部位(F2)がDNA表面をすべるような運動を観測した。またDNAの構造エントロピーは非認識配列のほうが大きく、タンパク質-DNA間に形成される安定な水素結合が認識配列に比べ少ないことがわかった。以上のことから、両者間の運動性の違いは、タンパク質-DNA間に形成される水素結合に起因しており、このエンタルピックな効果によりZif268は特異的な認識を安定化していると考えられる。認識配列の系で特に安定な水素結合を形成した、Arg44, Asp46, His47の3つの残基が、F2のDNA認識において塩基配列特異性を担っていると考えられる。

no abstracts in English

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