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誘導ブリルアン散乱位相共役鏡のトムソン散乱計測への応用

Applications of the phase conjugate mirror to Thomson scattering diagnostics

波多江 仰紀; 山田 一博*; 吉田 英次*; 成原 一途*; 藤田 尚徳*; 中塚 正大*; 舟場 久芳*; 南 貴司*; 梶田 信*; 東條 寛; 北村 繁; 河本 俊和*; 林 浩*

Hatae, Takaki; Yamada, Ichihiro*; Yoshida, Hidetsugu*; Narihara, Kazumichi*; Fujita, Hisanori*; Nakatsuka, Masahiro*; Funaba, Hisamichi*; Minami, Takashi*; Kajita, Shin*; Tojo, Hiroshi; Kitamura, Shigeru; Komoto, Toshikazu*; Hayashi, Hiroshi*

位相共役鏡による反射光は、能動的なアラインメントなしで往路と復路が全く同じ光路をたどることに着目し、最初の往路の光軸調整以外は完全アラインメントフリーで、迷光を著しく増大させることなく、散乱光を増大させるマルチパストムソン散乱法をこれまでに提案した。実証試験は大型ヘリカル装置(LHD)で行う予定であり、準備作業を進めている。マルチパストムソン散乱計測の鍵となる誘導ブリルアン散乱位相共役鏡(SBS-PCM)において、高い反射率を得るためには、誘導ブリルアン散乱のゲインを高くする必要がある。このゲインは使用するレーザーライン幅に反比例するので、SBS-PCMを高い反射率で動作させるためには、単一縦モードレーザーが必須となる。既存の市販レーザー2台を用い、1台目のレーザー(Continuum Precision II 8050,レーザーエネルギー0.55J,繰り返し50Hz)を、発振器と初段アンプとして、2台目のレーザー(Continuum Precision II 9010,レーザーエネルギー2J,繰り返し10Hz)をパワーアンプとして用い、トムソン散乱のためのジュール級の単一縦モードレーザーを開発した。後者のパワーアンプには位相共役鏡を組み込み、ダブルパス増幅を行い、高繰り返し増幅時の熱的効果の補正と、効率よい増幅を図った。結果として、10Hz動作で1.86J, 25Hz動作で1.16Jのレーザーエネルギーを得た。また、25Hz動作のとき、レーザー装置に組み込んだ位相共役鏡の反射率は96.7%に達した。

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