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顕微ラマン分光法によるグラフェン/磁性金属界面の相互作用の評価

Characterization of graphene / magnetic metal interfaces by micro-Raman spectroscopy

圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; 高梨 弘毅; 前田 佳均

Entani, Shiro; Sakai, Seiji; Matsumoto, Yoshihiro; Nagamatsu, Shinichi*; Naramoto, Hiroshi*; Takanashi, Koki; Maeda, Yoshihito

近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、グラフェン素子におけるグラフェン/電極界面の模擬構造として、超高真空中で清浄なグラフェン/金属界面を作製し、界面におけるグラフェンの原子構造や電子状態の変化を顕微ラマン分光により調べた。剥離法により単-数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に3$$sim$$10nmの磁性金属薄膜を蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。ラマンスペクトルにおけるGバンドのピークシフト挙動から、単層・多層グラフェンで界面におけるグラフェンと磁性金属との相互作用の様相が異なることを見いだした。さらにピークシフトのグラフェン層数に対する依存性から、多層グラフェンでは界面から2$$sim$$3層目までドーピングが生じることを明らかにした。

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