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北條 育子*; 小出 明広*; 松本 吉弘; 丸山 喬*; 永松 伸一*; 圓谷 志郎; 境 誠司; 藤川 高志*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 185(1-2), p.32 - 38, 2012/03
被引用回数:1 パーセンタイル:6.80(Spectroscopy)In this work we have measured Co K- and L-edge X-ray absorption near edge structure (XANES) and Co L
-edge X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) spectra, and also carried out their calculations for C
Co
compounds. The observed XANES and XMCD are sensitive to the Co concentration. In the low density region (
=1.0-1.5), one Co is surrounded by three C
balls. The Co L
-edge XMCD analyses gives the spin magnetic moment on Co in the range 0.5-0.9
.
北條 育子*; 松本 吉弘; 丸山 喬*; 永松 伸一*; 圓谷 志郎; 境 誠司; 小西 健久*; 藤川 高志*
Photon Factory News, 29(1), p.20 - 25, 2011/05
本研究では多重散乱理論を用いてフラーレン(C)-コバルト(Co)化合物のX線吸収スペクトルの理論的解析を行った。その結果、同化合物の構造が3個のC
分子間にCo原子がp-d結合により配位した局所構造を有すること、化合物中のCo原子の濃度に依存して、同局所構造が発達することが明らかになった。さらに、得られた構造をもとに分子軌道計算を行った結果、同化合物は多数スピン、少数スピンによりバンドギャップが異なる磁性半導体であることが示された。トンネル磁気抵抗効果に関する実験で示唆されたトンネル電子の高スピン偏極率は、このような電子構造を有する化合物がスピンフィルターとして作用して生じる可能性が考えられる。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、グラフェン素子におけるグラフェン/電極界面の模擬構造として、超高真空中で清浄なグラフェン/金属界面を作製し、界面におけるグラフェンの原子構造や電子状態の変化を顕微ラマン分光により調べた。剥離法により単-数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に310nmの磁性金属薄膜を蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。ラマンスペクトルにおけるGバンドのピークシフト挙動から、単層・多層グラフェンで界面におけるグラフェンと磁性金属との相互作用の様相が異なることを見いだした。さらにピークシフトのグラフェン層数に対する依存性から、多層グラフェンでは界面から2
3層目までドーピングが生じることを明らかにした。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン-軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、単層のグラフェン上に種々の金属薄膜を成長させ、グラフェン/金属界面の振動状態及び電子状態の変化について顕微ラマン分光を用いて調べた。粘着テープを用いたHOPGからの剥離により単層数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に金属薄膜を3-10nm蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。これまで相互作用が弱いことが予想されていた貴金属薄膜を成長した場合においてもG, 2Dバンドのピーク位置の顕著な変化が観察された。さらに、ピークの半値幅や2D/Gピークの強度比を考慮すると、金属薄膜蒸着によるラマンピークの変化は電荷移動のみでは説明することができず、何らかの化学的相互作用によるものと考えられる。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; Hao, T.; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン-軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、グラフェンへのスピン注入を想定して磁性金属/グラフェン界面を作製し、同界面形成によるグラフェンの振動状態や電子状態の変化について顕微ラマン分光を用いて調べた。熱分解高配向黒鉛から剥離法により単層-複数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中のアニールにより吸着分子を除去した後、グラフェン表面上に磁性金属薄膜を310nm蒸着した。作製した試料は大気中でラマン分光測定を行った。本研究の重要な成果として、単層グラフェン,多層グラフェンで複合構造中のグラフェン/磁性金属界面における相互作用の様相が異なることを見いだした。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 中川 剛志*; 高木 康多*; 横山 利彦*; 永松 伸一*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 三谷 誠司*; et al.
no journal, ,
C-Co化合物中にCoナノ粒子が分散するC
-Co共蒸着薄膜において、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果の発現が明らかとなっている。C
-Co化合物中の
-d混成軌道に由来する局在スピンの働きによりCoナノ粒子間をトンネルする伝導電子のスピン偏極率が著しく増大することが効果発現の原因であると示唆されていることから、本研究ではC
-Co化合物の電子/スピン状態の分光解析を行った。実験は組成の異なるC
-Co化合物(C
Co
)を用いて行った。結果としてC
Co
の試料では吸収スペクトル中に幾つかの構造が見て取れたが、飽和組成(C
Co
)に近づくにつれてはっきりとしなくなる。光電子分光測定などから、化合物中のCo原子の価数が組成に応じてわずかながら減少していると考えられるため、XASスペクトルで観測された変化は
-d混成軌道の変化を反映しているものと推察される。また、X線磁気円二色性分光により組成に応じた局在スピン状態の変化を精査し、TMR効果に与える影響を検討した。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 中川 剛志*; 高木 康多*; 横山 利彦*; 永松 伸一*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 三谷 誠司*; et al.
no journal, ,
C-Co化合物中にCo結晶粒が分散したグラニュラー構造を持つC
-Co共蒸着薄膜において、巨大なトンネル磁気抵抗(TMR)効果の発現が明らかとなっている。本研究では、Coの組成比が異なるC
-Co共蒸着薄膜(C
Co
)に対してX線磁気円二色性(XMCD)分光解析を行い、TMR効果発現にかかわるスピン状態情報の獲得を行った。結果としてC
-Co化合物中の吸収スペクトル中に複数の構造が検出された。またC
-Co化合物が磁気円二色性を示すことも明らかとなった。この結果は、C
-Co化合物に局在するスピン偏極状態の存在を示している。さらにTMR効果の理論モデルに、磁場に対して常磁性的に振る舞う局在スピンが、Co粒子間をトンネルする伝導電子のスピン偏極率に影響を及ぼす過程を考慮すると、伝導電子のスピン偏極率が100%に近い場合に、磁気抵抗率の理論値が実験で得られた磁気抵抗率と一致することがわかった。以上の結果から、C
-Co化合物の局在スピンの影響により伝導電子のスピン偏極率が著しく増大することが、C
-Co薄膜で生じるTMR効果の原因であることが明らかとなった。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 中川 剛志*; 高木 康多*; 永松 伸一*; 横山 利彦*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 三谷 誠司*; et al.
no journal, ,
近年、われわれのグループはC-Co化合物中Co結晶粒が分散するC
-Co薄膜において、巨大トンネル磁気抵抗効果(
R/R
)=
1000%)が生じることを発見し、効果発現にはC
-Co化合物に存在するスピン偏極状態が深くかかわっていることを明らかにした。本研究では、組成の異なるC
-Co化合物について分光解析を行い、C
-Co化合物の詳細を検討した。結果として、C
-Co化合物中の局在スピンは常磁性であることが明らかとなった。また温度-磁化率の逆数プロット(Curie-Weissプロット)から、C
-Co化合物の局在スピン間にスピン-スピン相互作用の存在が明らかとなった。これらスピン間の交換相互作用が低温(
10K)以下でのTMR効果の振る舞いを理解する鍵になると期待される。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン-軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、単層-複数層までのグラフェン上に磁性金属薄膜を成長させ、グラフェン/磁性金属界面の振動状態及び電子状態の変化について顕微ラマン分光を用いて調べた。バルクHOPGから剥離法により単層-数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に磁性金属薄膜を3-10nm蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。これまでに報告されていない新たな知見として、グラフェン-磁性金属間の化学的な強い相互作用はグラフェン単層のみに限定されるということが明らかになった。さらに、2層目以上のグラフェンへの電荷移動は、界面第1層の接合状態に依存するということがわかった。このようにグラフェン/磁性金属界面の電子状態を明らかにした。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 高木 康多*; 中川 剛志*; 永松 伸一*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 横山 利彦*; 前田 佳均
no journal, ,
近年、われわれはC-Co化合物マトリックス中にCoナノ粒子が分散するC
-Coグラニュラー薄膜において、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果が生じることを発見した。最近の分光研究から、C
-Co化合物中に局在するスピン偏極状態の存在を明らかにするとともに、同局在スピンとTMR効果との間に相関関係があることを見いだした。C
-Coグラニュラー薄膜で生じる特異なTMR効果発現機構の全容を解明するためには、C
-Co化合物の電子スピン状態を理解することが重要であると考えられる。本研究では、組成の異なるC
-Co化合物(C
Co
, x
5)についてX線吸収(XAS)分光、及びX線磁気円二色性(XMCD)による電子・スピン状態解析を行った。
横堀 伸一*; 小林 憲正*; 三田 肇*; 薮田 ひかる*; 中川 和道*; 鳴海 一成; 林 宣宏*; 富田 香織*; 河口 優子*; 清水 康之*; et al.
no journal, ,
現在準備を進めている国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟(JEM)の曝露部での宇宙実験「有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集(たんぽぽ)」の中の、微生物と有機物の宇宙曝露実験についてその進行状況を報告する。微生物宇宙曝露実験は、生物の長期宇宙生存可能性の検討、有機物宇宙曝露実験は、宇宙起源の生命の起原に関連する有機物の宇宙での変成を検討する。微生物、有機物の双方について、宇宙曝露サンプルをほぼ選定を終え、宇宙曝露実験に対する地上対照データの収集を引き続き進めている。また、これらのサンプルの宇宙曝露方法についても、検討を行っている。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 永松 伸一*; 北條 育子*; 藤川 高志*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 前田 佳均; 横山 利彦*
no journal, ,
2006年以降、われわれはC-Co化合物のマトリックス中にCo結晶粒が分散するC
-Coグラニュラー薄膜で、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果(
R/R
=
1000%)が生じることを明らかにしてきた。最近の分光研究から、C
-Co化合物中に存在する局在dスピンにより、C
-Co化合物/Co結晶粒界面に高偏極スピン状態が誘起されることがTMR効果発現の原因と推測されている。したがって、C
-Co薄膜で生じるスピン依存伝導機構を理解するには、C
-Co化合物の電子/スピン状態を明らかにすることが極めて重要である。本研究では、組成比の異なるC
-Co化合物(C
Co
, x
5)について放射光による分光解析を行った。結果として、C
-Co化合物中のCo原子は2価の低スピン状態(Co(II)LS, d
)で、かつ同スピン間にxの値に応じて反強磁性的なスピン間相互作用が存在していること、一方でC
-Co化合物中の局在dスピンとCo結晶粒との界面で強磁性的なスピン相互作用が生じていることが明らかとなった。
佐藤 達彦; 安部 晋一郎; 永松 愛子*
no journal, ,
宇宙及び地球上で使用する半導体における宇宙線に起因するソフトエラーの発生率(SER)を推定するためには、宇宙線環境の評価が不可欠となる。本発表では、原子力機構が中心となって開発中の粒子・重イオン輸送計算コードPHITS及びエクセルベースの大気圏内宇宙線フラックス評価ソフトウェアEXPACSを用いた宇宙及び地球上の宇宙線環境評価モデルに関して紹介する。また、例として、EXPACSを用いて計算したSERとJESD90Aに記載された標準手法を用いて計算したSERの比較結果に関しても報告する。地上10kmにおけるSERの評価結果について、JSED90AはEXPACSと比較して約50%高い値を示した。両者の差は、JESD89Aモデルが採用する宇宙線スペクトル単純スケーリング法の不正確さに起因すると考えられる。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 永松 伸一*; 楢本 洋*; Hao, T.; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。今回、単層のグラフェン上に種々の金属薄膜を成長させ、グラフェン/金属界面の相互作用の変化について顕微ラマン分光を用いて調べた。粘着テープを用いたHOPGからの剥離により単-数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に磁性金属薄膜を蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。グラフェン/磁性金属界面において顕著なピークシフトが観察された。2層以上でのピークシフトは金属からの電荷のドーピングにより説明することができる。一方、単層グラフェンのGバンドは多層グラフェン(2層目以上)とは異なる方向へのシフトを生じた。このことは、単層・多層グラフェンで界面における磁性金属との相互作用の様相が異なり、単層グラフェン/磁性金属界面ではドーピングの効果のみでは説明できない強い相互作用が存在することを示している。