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放射線架橋によるバイオプラスチックの機械的特性向上

Improvement of mechanical properties of bioplastics by radiation-induced crosslinking

田子 敬典; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

Tago, Takanori; Nagasawa, Naotsugu; Tamada, Masao; Kudo, Hisaaki*; Katsumura, Yosuke*

植物由来のポリ乳酸やポリアミド11などのバイオプラスチックは、環境低負荷素材としてさまざまな分野での実用化が期待されている。特にポリ乳酸は、石油由来の汎用プラスチックと比較して耐熱性や耐衝撃性の低さが課題となっており、そのため、応用範囲が限定されている。橋かけ剤を添加したポリ乳酸の放射線橋かけ技術により耐熱性を向上できるが、耐衝撃性については汎用プラスチックの半分以下の値であり、改善点として課題になっている。そこで本研究では、耐衝撃性に優れた植物由来のポリアミド11を用いて、ポリ乳酸にブレンドして放射線橋かけにより、耐熱性とともに耐衝撃性も改質することを試みた。橋かけ剤であるトリアリルイソシアヌレートを3重量%添加したポリ乳酸/ポリアミド11(重量比50/50)ブレンド体に100kGy電子線を照射すると、ゲル分率が約83%を有する橋かけブレンド体を作製できた。この得られた橋かけブレンド体は、ポリ乳酸及びポリアミド11の融点以上の250$$^{circ}$$Cでも熱変形をほとんど起こさず、かつ衝撃値が約5kJ/m$$^{2}$$とポリ乳酸単独の2.5倍まで向上することがわかった。以上の結果から、汎用プラスチックであるポリプロピレンと同等の物性を有するバイオプラスチック材料を作製でき、バイオプラスチックの応用拡大に寄与できると考えられる。

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