スモールパンチクリープ試験を用いた低放射化フェライト鋼のクリープ余寿命評価

Remaining-life prediction of reduced ferritic/martenstic steel

駒崎 慎一*; 千田 真司*; 中田 隼矢; 幸野 豊*; 谷川 博康

Komazaki, Shinichi*; Chida, Shinji*; Nakata, Toshiya; Kono, Yutaka*; Tanigawa, Hiroyasu

核融合原型炉では、構造材料に対するクリープ損傷がブランケットの主損傷の一つになると想定される。したがって、ブランケットの長期運用のためには、構造材料のクリープ損傷を評価し、その余寿命を推定することが重要となる。そこで本研究では、微小試験片試験技術の一つであるスモールパンチ(SP)クリープ試験を用いて、低放射化フェライト鋼のクリープ損傷を評価し、そのクリープ余寿命の推定に資することを目的とした。その結果、クリープ損傷材をSPクリープ試験に供したところ、損傷量にしたがって、クリープ強度が低下していることを確認した。この結果をもとに、線形損傷則によって、クリープ余寿命の評価を行った。試験数が十分でないためか、クリープ寿命を過大に評価する結果も見受けられたが、多くの結果はクリープ余寿命を精度よく評価することができていた。これは、SPクリープ試験結果を利用した線形損傷則による損傷評価によって、低放射化フェライト鋼のクリープ余寿命を推定できる可能性があることを示唆するものである。

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