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バイオプラスチックの放射線架橋への照射温度効果に関する研究

Effect of irradiation temperature on gelation of bioplastics

田子 敬典; 長澤 尚胤; 田口 光正; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

Tago, Takanori; Nagasawa, Naotsugu; Taguchi, Mitsumasa; Kudo, Hisaaki*; Katsumura, Yosuke*

バイオプラスチック材料であるポリ乳酸(PLA)/ポリアミド11(PA11)ブレンドは放射線架橋技術により、耐熱変形性や耐衝撃性を改質できる。ゲル分率と特性の関係についての知見を得ている。本研究では、高ゲル分を有する材料を得るため、室温以上熱分解温度以下で電子線照射を行い、架橋反応に対する照射温度効果について検討した。架橋剤としてトリアリルイソシアヌレートを3phr(per hundred resin)添加したPLA/PA11(混合比1/1)ブレンドに、窒素雰囲気下で、10kGyの電子線照射を行った。室温下で照射したブレンドのゲル分率は36%だった。PLAとPA11のガラス転移温度(それぞれ約55$$^{circ}$$C,約40$$^{circ}$$C)以上である約60$$^{circ}$$C、PLAの再結晶化温度下である約100$$^{circ}$$C、PLAとPA11の融点(それぞれ約175$$^{circ}$$C,約190$$^{circ}$$C)以上である約220$$^{circ}$$Cで照射すると、ゲル分率はそれぞれ82, 54, 0%となった。再結晶化温度では非晶部の減少及び再結晶化する際の架橋剤の不均一化、融点以上では急激な分子運動による分子間の架橋剤の蒸発が原因となり高ゲル分率を得られず、ガラス転移温度下では分子鎖の非晶部の運動性が高くなり、架橋反応が起こりやすくなったため、高ゲル分率を得ることができたと考えられる。以上のことから、ガラス転移点下での照射は有効と言える。

no abstracts in English

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