高温工学試験研究炉(HTTR)による物質創成技術及び新型燃料利用の検討,1; 全体概要

Feasibility study on material creation and new-type fuel utilization by using HTTR, 1; Outline of feasibility study

片山 昌治*; 高松 邦吉  ; 沢 和弘; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*

Katayama, Masaharu*; Takamatsu, Kuniyoshi; Sawa, Kazuhiro; Takagi, Naoyuki*; Ooka, Yasunori*; Yamasaki, Masatoshi*

豊田通商及び原子燃料工業との共同研究を通して、今後、自動車を代表とする日本のハイテク産業に役に立つ高温ガス炉の新たな利用として、豊田通商を中心とした(1)HTTRを用いたシリコンドーピング,(2)特定希土類の核変換による物質創成技術の開発、さらに原子燃料工業を中心とした(3)トリウムを含む新型燃料の利用の技術開発について検討を進めることとした。具体的には、(1)回転照射及び軸方向に濃度の異なるボロンフィルターを適用することで径・軸方向ともに均一度の高いSi半導体を製造可能であること、(2)相場価格と比較するためのSmとLuの生成コスト、(3)照射ブロックにおける燃料核をトリウム80%、ウラン20%の混合燃料核とした場合、許認可上の反応度欠損上限である1.8%dk/kに比べ小さく、HTTRへの装荷・運転が可能であること等がわかった。将来、ハイテク産業と原子力産業が一体となって、地球温暖化対策、資源の有効利用等で、持続可能な社会の構築に貢献できる可能性があり、本報では全体概要を紹介する。

As collaborative research project by Japan Atomic Energy Agency, Toyota Tsusho Corporation and Nuclear Fuel Industries, Ltd., new utilizations of HTGR and new R&D of a cooperative relationship between car industries and HTGR are presented. Specifically, we showed the results of feasibility study on material creation and new-type fuel utilization by using HTTR.