地層処分におけるグラウト技術の高度化開発,8; 等価多孔質媒体モデルを用いた注入事前解析

The Project for grouting development for high level radioactive waste repository, 8; Prediction analysis of grout injection in equivalent porous media

葛葉 有史; 岸 裕和; 蓮井 昭則*; 片山 辰雄*; 小山 倫史*

Kuzuha, Yuji; Kishi, Hirokazu; Hasui, Akinori*; Katayama, Tatsuo*; Koyama, Tomofumi*

地層処分施設におけるグラウト技術の高度化研究では、グラウト浸透モデルを用いた注入管理方法についての技術開発を行っている。この技術開発では、ネットワーク構造や破砕帯構造で適用可能な、等価多孔質媒体モデルによる注入管理の具体化に向けた検討を行ってきた。本研究では等価多孔質媒体モデルに対して解析理論や解析コードの改良を行い、スイス・Nagraの地下研究施設グリムゼル岩盤研究所(以下、GTS)での地質調査に基づき作成した割れ目モデルに対して、室内試験で得られたグラウト材料の特性を使用して、GTSで予定するグラウト注入試験の事前解析を実施した。事前解析結果では、グラウト注入孔の2m範囲で透水係数が改良されていることが判明した。したがって、今後実施予定のGTSでのグラウト注入現位置試験では、注入孔に対し2m離れた場所に観測孔を削孔したうえで、グラウト注入を行い事前解析結果と実測データを比較検討することで等価多孔質媒体モデルの適用性を評価する予定である。

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