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阿寺断層の垂直変位量と活動開始時期に関する熱年代学的研究

Thermochronological study of the dip-slip displacement and timing of initiation of the Atera fault

山田 国見; 安江 健一; 岩野 英樹*; 山田 隆二*; 梅田 浩司; 小村 健太朗*

Yamada, Kunimi; Yasue, Kenichi; Iwano, Hideki*; Yamada, Ryuji*; Umeda, Koji; Omura, Kentaro*

上下変位を伴うA級の活断層である阿寺断層の周辺から採取された地表試料と破砕帯内のボーリングコア試料に対してフィッション・トラック年代測定、フィッション・トラック長測定、それらの順モデリングを行い、垂直変位量と活動開始時期を推定した。その結果、(1)約70Ma以降の垂直変位量は約1kmであり、基盤岩や地形の高度差に基づく変位量と変わらないこと、(2)40-60Maに局所的な加熱があったこと、(3)20Ma頃に破砕帯内で断層に沿って広い範囲で加熱があったこと、が明らかになった。(1)は阿寺断層の現在の変位様式の活動が第四紀初頭以降に開始したという従来の見解と整合的である。(2)は60-70Maを示す西南日本内帯東部に分布する複数の小規模な火成活動との関連が考えられる。(3)はこの時期には既に破砕帯が存在し、おそらく断層運動が始まっていたことを示す。すなわち、阿寺断層の現在の活動は、かつて存在した古阿寺断層の再活動にあたると考えられる。

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