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X線ラマン散乱法によるEuPd$$_2$$Si$$_2$$の価数転移の観測,2

X-ray Raman scattering study on the valence transition of EuPd$$_2$$Si$$_2$$, 2

稲見 俊哉; 石井 賢司; Jarrige, I.; 光田 暁弘*

Inami, Toshiya; Ishii, Kenji; Jarrige, I.; Mitsuda, Akihiro*

X線吸収分光法による希土類のM, N吸収端の内殻励起スペクトルは、4f電子の価数や空間対称性,混成の程度などを検出できる手法として知られている。しかし、軟X線を用いるため物質に対する侵入長が短く、高圧実験は不可能である。X線ラマン分光法はX線の非弾性過程を利用する手法で、X線吸収スペクトルを得る代替法として知られている。硬X線を用いるため極限環境に適しており、近年、希土類のような重元素の電子構造の研究にも用いられ始めている。前回、このX線ラマン分光法の物性研究への適用可能性を確認するため、価数転移を示すEuPd$$_2$$Si$$_2$$を試料としてテスト実験を行った。EuのN吸収端に対応する構造を観測した一方で、強度不足のため定量的な議論はできなかった。今回は、散乱強度の増大を目的に分光器に改良を行い、再実験を行った。SPring-8の原子力機構ビームラインBL11XUを用い、10Kと200Kで測定した。ほぼ計算通りの150倍の強度の増強に成功し、さらにN吸収端に加えM吸収端の測定にも成功した。驚くことに得られたエネルギー損失スペクトルは温度依存性を全く示さず、一方、L吸収端でのX線吸収スペクトルを測定したところ明瞭な価数転移を示した。

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