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ヨシの炭酸同化産物分配に対するCdの影響とヨシ茎に蓄積する新規Cd結合物質

Effect of Cd to carbon distribution in common reed, and the characterization Cd-binding macromolecule in its stem

樋口 恭子*; 土屋 将久*; 鈴井 伸郎; 三輪 睿太郎*; 藤巻 秀

Higuchi, Kyoko*; Tsuchiya, Masahisa*; Suzui, Nobuo; Miwa, Eitaro*; Fujimaki, Shu

ヨシはCd耐性植物の中でも地上部Cd濃度が比較的高い。地上部のCdは茎に高濃度に蓄積され葉身のCd濃度は低く保たれているが、茎のCdの約1/3は分子量10kDa以上のグルカンを主成分とする可溶性物質と結合している。本物質と結合したCdはpH5.8では10kDaの限外ろ過膜を通過しないが、pH2以下にすると通過する。限外ろ過膜を通過した画分にさらにCdを添加してからpHを5.8に戻すと再びCdは10kDaの限外ろ過膜を通過しなくなったが、pHを5.8に戻してからCdを添加するとCdは限外ろ過膜を通過した。以上の結果から本物質をpH2以下にすると適切な立体構造が失われCdを結合できなくなると考えられた。Cdにさらされたヨシ茎にはデンプン顆粒が蓄積することから、グルカンを主成分とする本物質の生合成がデンプン蓄積・分解と関連していることが推察される。しかしCdは葉緑体の機能を大きく阻害することが知られており、光合成能力が低下する中で炭酸同化産物を茎に蓄積することができるのかどうか興味が持たれた。そこで、C-11を用いたポジトロンイメージング技術により、Cd処理開始前と3日間Cd処理後の同化産物分配パターンを比較した。有意差はないがCd処理により茎への転流量が増加することがわかった。この変化はNa処理の場合は見られず、ヨシがCdに応答した結果、同化産物はより多く茎に分配されCd結合物質の合成に寄与していると考えられる。

no abstracts in English

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