N標識窒素ガスおよびポジトロンイメージングを用いたダイズ植物における窒素固定および固定窒素の輸送の解析

Analysis of nitrogen fixation and translocation in soybean by using positron imaging

石井 里美; Hung, N. V. P.*; 尹 永根; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 大山 卓爾*; 藤巻 秀

Ishii, Satomi; Hung, N. V. P.*; Yin, Y.-G.; Suzui, Nobuo; Kawachi, Naoki; Oyama, Takuji*; Fujimaki, Shu

ダイズなどのマメ科植物は窒素栄養を獲得するために、根粒菌と共生し、窒素固定を行っている。本研究では、窒素固定に関して、窒素が根粒に固定されてからごく初期(一時間以内)の固定窒素の移動と分配を明らかにすることを目的とした。そのために、短時間のうちに高放射能量の[N]Nトレーサを製造する方法を開発し、ポジトロンイメージングおよびオートラジオグラフィーを行った。ポジトロンイメージングによりトレーサ投与後15分以内の窒素化合物の移動の観察に成功し、窒素化合物の速度が蒸散流と同程度であることが明らかになった。オートラジオグラフィーによって若い葉や茎頂部への移行が確認され、固定された窒素の導管中から師管への乗り換えが示唆された。

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