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誘導結合プラズマ質量分析法による土壌中テクネチウム-99分析法の確立

Establishment of analytical method for technetium-99 in soil by ICP-MS

井上 和美; 藤田 博喜; 初川 雄一

Inoue, Kazumi; Fujita, Hiroki; Hatsukawa, Yuichi

定常的な環境モニタリングとして、土壌中$$^{99}$$Tc濃度を測定することを目的に、その分析・測定法を検討した。土壌試料の前処理法としては、燃焼法を選択し、まず100gの乾燥土壌試料にトレーサーとして$$^{99}$$Tcを2Bq添加し、環状型電気炉内に設置した石英ガラス燃焼管中で酸素ガスを流しながら、200$$sim$$1000$$^{circ}$$Cで段階的に加熱した。ここで、ガス中の$$^{99}$$Tcは、水酸化ナトリウム溶液で捕集した。その後、この溶液試料は、鉄共沈及びTEVAレジンによる精製を行い、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置で$$^{99}$$Tc濃度を測定し、回収率を求めた。さらに、精製段階における各工程の回収率を得るために、燃焼後の溶液試料に$$^{95m}$$Tcを添加し、鉄共沈とTEVAレジンによる精製の後、それぞれの回収率を、Ge半導体検出器により求めた。その結果、全体として約60$$sim$$70%程度の$$^{99}$$Tcの回収率が得られた。また、鉄共沈、TEVAレジンによる精製においては、それぞれの工程で80%以上の$$^{95m}$$Tcの回収率が得られた。次に、100gの乾燥土壌試料に対して、トレーサーを加えず、上記と同様の分析を行った。その結果、土壌中$$^{99}$$Tcの濃度は3.2$$times$$10$$^{-2}$$Bq/kgであり、このときの検出限界値は1.4$$times$$10$$^{-3}$$Bq/kgであった。ただし、試料中に含まれる天然のルテニウム-99が$$^{99}$$Tcの測定の妨害となるため、ルテニウムの天然存在比から補正を行った。今後は、ICP-MS測定において、コリジョン/リアクションガスの測定条件を検討する予定である。

no abstracts in English

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