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安岡 由美*; 藤田 博喜; 辻 智也; 辻口 貴清*; 佐々木 道也*; 宮崎 寛之*; 橋間 俊*; 保田 浩志*; 嶋田 和真; 廣田 誠子*
保健物理(インターネット), 57(3), p.146 - 155, 2022/12
本報告は、2022年6月28日と29日の2日間にわたり開催された日本保健物理学会(JHPS)の2022年度企画シンポジウムの概要について報告するものである。なお、今回の企画シンポジウムはオンライン会場を主としつつも、希望者が集まって顔を合わせながら接続できる会場が設置されるハイブリッド開催の運びとなり、対面の良さとオンラインの手軽さの両方の利点を上手く活かせたシンポジウムであった。
笹尾 英嗣; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.
JAEA-Review 2022-022, 29 Pages, 2022/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和4年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
外間 智規; 藤田 博喜; 中野 政尚; 飯本 武志*
Radiation Protection Dosimetry, 196(3-4), p.136 - 140, 2021/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)原子力事故初期段階では、放射性物質が環境中に放出されるため、被ばくを回避・低減するために放射線防護対策を迅速に講じる必要がある。防護対策を講じるにあたり環境中の放射能濃度を把握しなければならない。しかしながら、プルトニウムなどのアルファ線を放出する人工核種は、ウラン壊変生成物などの天然核種による妨害のため、空気中の放射能濃度を測定することは困難である。したがって放射能濃度を測定するためには化学分離が必要であった。本研究では、化学分離を必要としない多重時間間隔解析(MTA)を用いた新しい緊急時モニタリングシステムを紹介する。このモニタリングシステムはアルファ/ベータ線サーベイメーターが組み込まれており、各放射線の検出時間間隔に注目した解析方法を採用した。このシステムは測定結果を算出するまでの時間が短く、取り扱いが容易で非破壊測定であることが特徴である。システムの検出限界は9.510
Bq m
と見積もった。MTAを用いたモニタリングシステムは、試料の迅速な測定やスクリーニングが要求される状況で役立つと考えられる。
石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; et al.
JAEA-Research 2021-007, 65 Pages, 2021/10
本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度令和3年度)における令和2年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。
加藤 匠馬*; 永岡 美佳; Guo, H.*; 藤田 博喜; 相田 卓*; Smith, R. L. Jr.*
Environmental Science and Pollution Research, 28(39), p.55725 - 55735, 2021/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Environmental Sciences)本研究では、土壌中のSrを無添加でスクリーニングする方法の開発を目的として、模擬土壌(粘土鉱物のバーミキュライト,モンモリロナイト,カオリナイト)及び実際の土壌(照沼)に熱水浸出を行い、有機酸を生成した。安定ストロンチウム(SrCl)を土壌に吸着させ、10種類の有機酸を用いて、水熱条件下(120
200
C)での模擬土壌からのSrの溶出量を0.3Mまで評価した。ストロンチウムを吸着したバーミキュライト(Sr-V)については、0.1Mのクエン酸が150
C、1時間の処理でSrの溶出に有効であることがわかった。これらの結果をもとに、照沼土壌の有機物からの有機酸の生成について検討した。照沼土壌の水熱処理では、200
C、0.5hの反応時間で最大量の有機酸が生成された。照沼土壌からのSrの溶出の可能性を確認するために、ストロンチウムを吸着した照沼土壌(Sr-S)を調べた。Sr-Sでは、200
Cで0.5hの反応時間で水熱処理を行うと、室温でSrの40%が溶出し、土壌中のSrのスクリーニングに無添加の方法が使えることがわかった。無添加の水熱浸出法は、化学分析の第一段階で固体を焼成する必要がないため、土壌中の金属の日常的なモニタリングや緊急時の対応にも応用できる。
石丸 恒存; 國分 陽子; 島田 耕史; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.
JAEA-Review 2021-012, 48 Pages, 2021/08
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度令和3年度)における令和3年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、地層処分事業実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
永岡 美佳; 藤田 博喜; 相田 卓*; Guo, H.*; Smith, R. L. Jr.*
Applied Radiation and Isotopes, 168, p.109465_1 - 109465_6, 2021/02
被引用回数:1 パーセンタイル:30.57(Chemistry, Inorganic & Nuclear)原子力施設周辺では、環境試料中の放射化学分析(環境モニタリング)が行われる。環境試料中の,
核種の前処理は、従来、酸を用いて有機物を分解し、
Sr, U, Pu等の対象核種を抽出する方法で行われている。そこで、酸の代わりに超臨界水を用いた環境に優しい新しい前処理法を開発した。本研究では、茨城県の土壌(黒ボク土)を用いて水熱前処理を行い、放射性Sr及びUの前処理を行った。その結果、Sr及びUの回収率はそれぞれ70%及び40%であった。また得られた回収率は、水の密度との相関関係にあることが分かった。開発した方法により、放射化学分析の前処理法における環境負荷を低減することができる。
石丸 恒存; 尾方 伸久; 花室 孝広; 島田 顕臣; 國分 陽子; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 雑賀 敦; et al.
JAEA-Research 2019-006, 66 Pages, 2019/11
本報は、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度令和3年度)における平成30年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報告では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。
石丸 恒存; 尾方 伸久; 花室 孝広; 島田 顕臣; 國分 陽子; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.
JAEA-Review 2019-010, 46 Pages, 2019/09
本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度令和3年度)における令和元年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期目標期間(平成22年度
平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。
石丸 恒存; 尾方 伸久; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 雑賀 敦; 末岡 茂; 小松 哲也; et al.
JAEA-Research 2018-015, 89 Pages, 2019/03
本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度平成33年度)における平成29年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報告では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。
中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 永岡 美佳; 井上 和美; 小池 優子; 山田 椋平; 吉井 秀樹*; 檜山 佳典*; 大谷 和義*; et al.
JAEA-Review 2018-028, 120 Pages, 2019/02
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設, プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 河野 恭彦; 細見 健二; 外間 智規; 西村 朋紘; 松原 菜摘; et al.
JAEA-Review 2018-025, 171 Pages, 2019/02
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2017年4月から2018年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気, 海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響が多くの項目で見られた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
石丸 恒存; 尾方 伸久; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 雑賀 敦; 末岡 茂; 小松 哲也; et al.
JAEA-Review 2018-020, 46 Pages, 2019/01
本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度平成33年度)における平成30年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期目標期間(平成22年度
平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。
石丸 恒存; 安江 健一*; 浅森 浩一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 雑賀 敦; 清水 麻由子; et al.
JAEA-Research 2018-008, 83 Pages, 2018/12
本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度平成33年度)における平成28年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。
内田 昌人*; 宮川 高行*; 堂崎 浩二*; 近澤 佳隆; 久保 重信; 早船 浩樹; 鈴野 哲司*; 深沢 剛司*; 神島 吉郎*; 藤田 聡*
Proceedings of 2018 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2018) (CD-ROM), p.380 - 386, 2018/04
近年開発における第4世代炉であるSFRについては、プール型の開発が主流であることはよく知られている。一般に、プール型は主要な一次系機器を原子炉容器に内包するよう炉心周辺に配置することから、ループ型に比べて原子炉容器径が相対的に大きくなる。また、実用炉への展開の観点からは、大出力化がターゲットとなり、原子炉容器径は更に大きくなり、ナトリウム冷却材インベントリの増加により更に重量化する。本紙では、大型化の観点から原子炉容器の直径をパラメータとして、座屈を防止するための耐震設計と耐熱設計の見通しについて述べる。加えて、大型容器の座屈損傷に対する余裕を確保するため、対策として有効な免震装置について提案する。
中野 政尚; 藤田 博喜; 永岡 美佳; 井上 和美; 小池 優子; 吉井 秀樹*; 檜山 佳典*; 大谷 和義*; 菊地 政昭*; 坂内 信行*; et al.
JAEA-Review 2017-037, 119 Pages, 2018/03
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成28年4月1日から平成29年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設, プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 細見 健二; 永岡 美佳; 外間 智規; 西村 朋紘; 小池 優子; et al.
JAEA-Review 2017-028, 177 Pages, 2018/01
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2016年4月から2017年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
藤田 博喜; 前原 勇志; 永岡 美佳; 小嵐 淳
KEK Proceedings 2017-6, p.35 - 39, 2017/11
東京電力福島第一原子力発電所事故以降、東海再処理施設周辺においてもセシウム-137(Cs-137)に加えてセシウム-134が検出されており、それらの濃度の変動は単純な物理的半減期あるいは環境半減期によって特徴づけられる経時的な減少傾向を示すのではなく、増加傾向を示す地点もある。このため、その増加傾向を引き起こしうる環境要因を調査するとともに、表土の採取方法によるセシウム濃度の変動幅を把握することを目的に本調査を行った。この調査の結果、表土中Cs-137濃度は同一地点の狭域内においても空間的に不均一に分布しており、この空間的不均一性によって観測されたCs-137濃度の増減傾向を説明できることが示された。また、森林ではリターのCs-137濃度が表土のそれと比較して高いことから、表土中の濃度をモニタリング対象とする場合には、リター層と土壌を明確に弁別する必要があることが示唆された。
永岡 美佳; 松原 菜摘; 藤田 博喜; 中野 政尚
KEK Proceedings 2017-6, p.212 - 217, 2017/11
東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故後、環境中へ放出された放射性物質による影響は、事故後約6年が経過した2017年においても、多くの環境試料で確認されている。特に海藻、魚(シラス,ヒラメ等)では、濃度の急激な増加、変動があり、それらの原因については明らかになっていない。そこで、それら海洋環境試料におけるCs濃度変化の原因を調査することを目的に、海水中
Cs濃度変化を調査した。その結果、海水中
Cs濃度の増減傾向は、1F周辺における変動傾向とほぼ同様であり、沿岸流等により流れてきた海水の影響によるものと考えられた。