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ITER TFコイル構造物実機材料の極低温引張特性評価

Cryogenic tensile properties assessment of actual materials for ITER TF coil structure

櫻井 武尊; 井口 将秀; 齊藤 徹; 中平 昌隆

Sakurai, Takeru; Iguchi, Masahide; Saito, Toru; Nakahira, Masataka

原子力機構は、ITER計画において、9個のトロイダル磁場コイル(TFコイル)と19個のTFコイル構造物の調達を担当している(予備1個を含む)。TFコイル構造物は、D型形状の超伝導巻線を格納する高さ16.5m、幅9mの超大型で複雑な構造物本体と、TFコイル及び他の機器とを接続する付属品で構成される。TFコイル構造物用材料は、原子力機構が品質検証試験を実施した、窒素を添加し液体ヘリウム温度(-296$$^{circ}$$C: 4K)での高強度を確保したオーステナイト系ステンレス鋼を、鍛造又は熱間圧延によって製造する。原子力機構では、4Kにおける引張特性を予測する関係式を開発し、この考え方を基にした品質保証を実施しているが、これに加えて、実機TFコイル構造物材料の品質確認と極低温における機械特性把握のため、製造した鍛造材又は熱間圧延材に4K引張試験を実施している。本稿では、これら4K引張特性の評価結果について報告する。

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