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DNA配列探索中の蛋白質の分子動態; 分子動力学シミュレーションによる自由エネルギー計算からの見解

How do DNA-binding proteins find their target site ?; Insight from molecular dynamics free-energy calculations

米谷 佳晃

Yonetani, Yoshiteru

DNAに結合する蛋白質は、細胞中の膨大なDNA塩基配列の中からどのようにターゲット配列を見つけ出すのだろうか?1分子蛍光測定やNMR測定の結果から、蛋白質は1次元サーチと3次元サーチを利用してDNA配列を探索していると考えられてきた。1次元サーチでは、蛋白質はDNAとのコンタクトを保ったままDNAに沿って移動する(スライド)。一方、3次元サーチでは、DNAから離れて溶液中を移動する(ホッピング,ジャンピング)。現在、この2つの過程が重要であると考えられているが、各過程の頻度など詳細は分かっていない。そのため、分子動力学シミュレーションによりDNA周囲の蛋白質の移動に対する自由エネルギー地形を計算し、DNA配列探索中の蛋白質の動態を解明しようと試みた。蛋白質ラックリプレッサーを対象に計算した結果、特異的結合状態、非特異的結合状態 のいずれの場合でも、蛋白質がDNAから解離する際の自由エネルギー障壁は、16kcal/mol以上あることが分かった。一方、DNAに沿ったスライド方向の移動については、Furiniらが同じ蛋白質に対して計算しており、自由エネルギー障壁は~8.7kcal/molであることが示されている。両者を比べると、解離方向の自由エネルギー障壁の方が、スライド方向よりも著しく大きいことが分かる。したがって、蛋白質がいったんDNAに結合すると、DNAから離れることはまれで、主にDNAに沿って移動していると考えられる。

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