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高エネルギーイオン照射によるグラフェンへのヘテロ原子ドーピング

Heteroatom-doped graphene by high energy ion irradiation

圓谷 志郎; 水口 将輝*; 渡辺 英雄*; 楢本 洋*; 境 誠司

Entani, Shiro; Mizuguchi, Masaki*; Watanabe, Hideo*; Naramoto, Hiroshi*; Sakai, Seiji

グラフェンをはじめとした2次元層状物質への欠陥導入やヘテロ原子ドーピングなどのナノ構造制御により、電子状態・物理的性質の制御が可能になると有望視されている。本研究では高エネルギーのイオン照射によるグラフェンなどの2次元層状物質への新しいヘテロ原子ドーピング法を探索した。具体的には、LiF/グラフェンのヘテロ構造への高エネルギーイオン照射によるグラフェンへのフッ素原子のドーピングを行った。Cu箔上に成長したグラフェン上に100nmのLiFを成膜し、真空中において同ヘテロ界面に高エネルギーイオン(2.4MeV $$^{63}$$Cu$$^{2+}$$)を照射した。イオン照射後の電子状態や原子構造を顕微ラマン分光およびC K-edge XAFS (KEK PF BL-7A)により評価した。その結果、グラフェンの$$pi$$*(C=C)由来のピークが減少し$$sigma$$*(C-F)由来の構造がXAFSにおいて観察された。さらに同構造のX線入射角依存性から、フッ素原子がグラフェンシート上に化学結合を形成することが明らかになった。同ヘテロ原子ドーピングは、電子歴相互作用が支配的なエネルギー領域(数MeV)のイオンビームをグラフェンに照射することによって、電子励起後の緩和過程で、空間的に近接し同様に励起状態にあるヘテロ原子との間で結合の組換えが生じることに起因していると考えられる。

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