難燃性廃棄物焼却設備の実証試験,1; ドラム缶換算5千本処理に至るまでの設備運転上の課題及び改善

Demonstration of an incinerator for flame-retarded TRU wastes, 1; Issues and improvements on the incinerator leading up to treatment of wastes converted into 5000 of 200 waste drums

牧 翔太; 横須賀 一裕; 福井 雅裕; 家村 圭輔 ; 大澤 隆康

Maki, Shota; Yokosuka, Kazuhiro; Fukui, Masahiro; Iemura, Keisuke; Osawa, Takayasu

原子力機構では、難燃性廃棄物焼却設備においてプルトニウム燃料施設から発生する塩化ビニルやネオプレン製グローブ等の塩素を含有する放射性の難燃性廃棄物を焼却処理により減容・安定化するため、水冷ジャケット式の焼却設備を設計・製作し、実廃棄物を用いたホット試験を実施してきた。試験を通じて顕在化した課題については、以下の取り組みを行った。(1)設備運転条件(管理値)の最適化、(2)排ガス冷却部において発生した堆積物による配管閉塞事象の原因解明と堆積物除去方法の確立、(3)塩化亜鉛等潮解性物質析出時におけるセラミックフィルタの長寿命化、(4)フッ素化合物焼却時の高濃度フッ素廃液の処理。以上、難燃性廃棄物の焼却による廃ガス処理系統に及ぼす影響については、課題を着実に克服していくことにより、ドラム缶換算5千本の処理に至ることができた。今後は更なる処理に向けて、設備全体の経年劣化評価と対策を行う。

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