JT-60SAに向けた長パルス正イオン源の開発

Development of the long-pulse Positive ion source for JT-60SA

藻垣 和彦; 花田 磨砂也; 柏木 美恵子; 渡邊 和弘; 小島 有志

Mogaki, Kazuhiko; Hanada, Masaya; Kashiwagi, Mieko; Watanabe, Kazuhiro; Kojima, Atsushi

日本原子力研究開発機構では、JT-60Uのコイルを超伝導化するJT-60SAプロジェクトが2019年3月のファーストプラズマを目指して現在進行中である。JT-60SAでは、プラズマの主加熱装置である中性粒子入射加熱装置(以下NBI加熱装置)には、ビーム電流27.5A、パルス幅100秒の正イオンビームが要求されている。正イオンビームの入射実績としては、JT-60U実験運転において30秒入射の性能確認ができている。イオンビーム100秒生成に向けて、2005年に韓国と締結された、「核融合研究開発における研究に対する研究協定」を基に、韓国原子力研究所において、日本原子力研究開発機構の正イオン源と、韓国原子力研究所の試験装置を用いた共同実験による性能確認試験を行った。今回、正イオンビームの長パルス化に向けて、放電ガス圧の制御技術や、印加する加速電圧の配分を細かく制御するなど、長パルス運転手法を開発し、2MWのビームを100秒間生成することに成功した。本稿では、韓国原子力研究所で実施した長パルス引出試験について報告する。

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