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全反射高速陽電子回折を用いたIV族原子シートの構造決定

Structure determination of group IV atomic sheets using total-reflection high-energy positron diffraction

深谷 有喜   

Fukaya, Yuki

近年、グラフェンの炭素原子をSi, Ge, Sn原子などの同じIV族元素で置き換えた新奇な原子シート(シリセン, ゲルマネン, スタネン)の創製が試みられている。重元素における強いスピン軌道相互作用と、$$sp^{3}$$結合性を反映したバックリング配置から、これらの新奇原子シートではグラフェンには見られないトポロジカル絶縁体などの新奇物性の発現が期待されている。グラフェンとは異なりこれらの原子シートは自然界には存在しないが、最近、さまざまな基板上でその合成が可能になってきている。本研究では、原子1-2層に極めて敏感な全反射高速陽電子回折(TRHEPD)を用いて、Al(111)基板上に合成したゲルマネンの原子配置を決定した。実験の結果、ロッキング曲線(入射陽電子ビームの視射角に対する回折スポット強度)の形状に非対称性が現れた。動力学的回折理論に基づく詳細な強度解析から、単位格子内の8個のGe原子のうち1つのGe原子だけが真空側にシフトしていることがわかった。この結果は、これまでに提案されていた2個のGe原子が真空側にシフトし対称的な原子配置となる構造モデルとは異なる。しかし、今回決定した原子配置は、これまでの他の実験結果をよく説明できることがわかった。

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