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J-PARCリニアックMEBT1におけるH$$^{+}$$観測とビーム高品質化への展望

Proton measurement at MEBT1 in J-PARC Linac and prospects of high quality beam

守屋 克洋  ; 宮尾 智章*

Moriya, Katsuhiro; Miyao, Tomoaki*

J-PARCリニアックでは、大強度負水素(H$$^{-}$$)ビームを加速し、3GeVシンクロトロン(RCS)へ入射している。大強度ビームの安定供給を実現するためには、ビーム損失の低減とビーム品質の維持が重要になる。ビーム電流を設計値に向けて増やしていた際に、リニアックとRCSを繋ぐ輸送ライン(L3BT)の偏向電磁石周辺で陽子(H$$^{+}$$)と思われるビーム損失を観測した。対策として、リニアック上流部の中間エネルギービーム輸送系1(MEBT1)にシケイン軌道を作り、H$$^{+}$$を逆に曲げることで除去した。これによりL3BTにおけるH$$^{+}$$由来のビーム損失は激減したが、H$$^{+}$$の電流値やエネルギー、大強度H$$^{-}$$ビームへの影響等の詳細調査は行われてこなかった。そこで、H$$^{+}$$を調べるために、シケインで分離させたH$$^{+}$$の重心位置や分布、信号強度を測定した。結果として、H$$^{+}$$とH$$^{-}$$の重心の距離は14mmであった。数値計算結果では12mmであり、測定結果と数値計算結果のずれは初期条件の違いと考えられる。また、H$$^{+}$$の信号強度はH$$^{-}$$に比べ約300分の1であった。信号強度は電流値にそのまま対応しないので、H$$^{+}$$の電流値については今後詳細な調査を継続する。一方で、リニアック上流部で生成されるH$$^{+}$$がH$$^{-}$$ビームに混じることで空間電荷効果が抑制され、H$$^{-}$$ビームを高品質化させる効果があることが知られている。今後はビームの高品質化も念頭に置いて、H$$^{+}$$の定量評価を行っていく。

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