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福島県塩ノ平断層破砕帯を貫くSIMFIP注水試験における水圧モニタリング結果

Hydraulic monitoring results during SIMFIP injection experiments through Shionohira fault zones in Fukushima Prefecture, Japan

青木 和弘 ; 若濱 洋*; 能城 悠*; 岩崎 悦夫*; 亀高 正男*; 田中 遊雲; 吉田 拓海; 瀬下 和芳 

Aoki, Kazuhiro; Wakahama, Hiroshi*; Nojo, Haruka*; Iwasaki, Etsuo*; Kametaka, Masao*; Tanaka, Yukumo; Yoshida, Takumi; Seshimo, Kazuyoshi

2011年4月11日に発生した福島県浜通りの地震によって、いわき市田人町旅人滑石から石住綱木北西に至る約14kmの区間に、北北西から南南東へ延びる地表地震断層が出現した(以下、塩ノ平断層という。石山ほか2011)。われわれは塩ノ平断層とその南方延長の2地点(塩ノ平地点, 水上北地点)において、断層の活動性評価の検討を行うため、SIMFIP probe(Guglielmi, et al. 2013)による原位置試験を行っており(青木ほか2019, 渡邉ほか2019)、本報告は、注水孔の近傍での水圧モニタリングの結果についてとりまとめたものである。SIMFIP試験では、試錐で確認した地下の割れ目の上下にダブルパッカーをかけ密閉し、当該区間に高圧の水を注入することで、割れ目のずれを人工的に発生させ、その3次元変位量(マイクロメータからミリメーター)を測定する。この際、注水孔付近に掘削されたモニタリング孔において水圧変化を測定し、破砕帯の連続性や水理-力学連成現象理解に関するデータを取得した。その結果、塩ノ平, 水上北の両地点ともに、断層破砕帯区間において、急激な流量増加に対応する形でモニタリング孔の水圧の上昇が確認されており、注水によって、断層面に沿った透水ゾーンとして水路が形成され、注水孔からモニタリング孔へ向かって水が流入したと考えられる。このことから、試験地点において断層破砕帯は少なくとも注水孔とモニタリング孔間の距離で連続的であり、SIMFIP試験で測定したデータには実際に断層ずれが含まれていることが根拠づけられた。またモニタリング孔から注水孔への水の逆流も観測された。発表では、測定データから断層面内の透水性についても検討を行う。

no abstracts in English

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