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ジルコンU-Pb年代とLu-Hf同位体系からみた飛騨帯の起源

The Origin of Hida belt; Lu-Hf and U-Pb systematics of zircon

長田 充弘*; 横山 立憲  ; 鏡味 沙耶  ; 大藤 茂*

Nagata, Mitsuhiro*; Yokoyama, Tatsunori; Kagami, Saya; Oto, Shigeru*

飛騨帯は中部日本北部に分布するペルム紀$$sim$$三畳紀高温変成岩とペルム紀$$sim$$ジュラ紀深成岩からなる地質帯である。飛騨帯の深成岩類は256-229Maの飛騨古期花崗岩類と197-191Maの飛騨新期花崗岩類に分けられる。東アジア周辺で上記のU-Pb年代を示す花崗岩類は、韓半島南部周辺(北中国地塊)と中国東北部周辺(中央アジア造山帯: CAOB)に限られる。飛騨帯の起源や周辺の地質体の広域対比には、岩相や年代、変形・変成履歴に基づいて議論されている。U-Pb年代による議論に加え、ジルコンのLu-Hf同位体系に着目することで、マントルから地殻が分化した年代にまで制約することができる。本研究では、ジルコンを用いたU-PbとLu-Hf同位体系から飛騨帯の起源について考察した。測定試料は富山県富山市八尾地域の久婦須川と大長谷川(室牧川)沿いの飛騨帯花崗岩2試料である。ジルコンU-Pb年代とLu-Hf同位体比の測定はレーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置を用いた。ジルコンU-Pb年代測定より得られた結果から、富山県八尾地域の花崗岩はジュラ紀飛騨新期花崗岩類に相当する。この結果は山田ほか(2019)より得られた飛騨帯花崗岩類のジルコンU-Pb年代測定結果(190-180Ma)と矛盾しない。ただし、外来ジルコンとして、ペルム紀$$sim$$三畳紀の飛騨古期花崗岩類に相当する年代も確認される。これらがどのようにジュラ紀花崗岩に混入したのかは今後検討を要する。飛騨帯のデータはYang et al. (2006)がコンパイルした北中国地塊の領域にはほとんどプロットされず、CAOBにプロットされる。さらに飛騨花崗岩類より得られたモデル年代(1330-1020Ma)は韓半島のGyeonggiおよびOkcheon帯の花崗岩(187-172Ma)のモデル年代(2400-1630Ma)より有意に若く、寧ろCAOB東部(Khanka地塊などを含む)の花崗岩類(245-189Ma)のモデル年代(1541-466Ma)と整合的である。これらの事実は飛騨帯がCAOBに起源をもつことを支持する。しかしながら、飛騨帯深成岩類の一部からは古原生代以前のジルコンも報告されており、それらのジルコンの存在から北中国地塊が起源であると解釈されている。今後、それらのHf同位体比の測定を試み、飛騨帯の起源についてさらに検討したい。以上に示したように、今後ジルコンU-Pb年代測定のみならず、Hf同位体比測定も行うことによって、火成岩の起源推定や砕屑岩の後背地解析がより詳細に解析できるようになるであろう。

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