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冬季の敦賀市における降下物中のBe-7とNa-22の変動とメソスケールの気象現象

Variation of Be-7 and Na-22 in deposition sample and mesoscale meteorological phenomena in Tsuruga city in winter season

加藤 慎吾; 吉田 圭佑; 井上 睦夫*; 山下 雅広; 奥山 慎一 ; 石森 有  

Kato, Shingo; Yoshida, Keisuke; Inoue, Mutsuo*; Yamashita, Masahiro; Okuyama, Shinichi; Ishimori, Yuu

冬季の日本海側地域では西高東低の気圧配置と降水により、Be-7とNa-22の降下量が多くなる。Na-22は宇宙線由来であるが、高速増殖原型炉もんじゅの冷却材にも含まれているため、環境モニタリングで監視対象としており、Be-7との放射能比を用いて宇宙線由来であることを確認している。環境モニタリングの精度向上のため、Be-7とNa-22の降下量が多くなる冬季の変動傾向を把握することが必要である。当グループの研究[1]により、北陸地方内において降下量に違いが生じておりメソスケールの気象現象が影響していると考えられる。そこで、本研究では冬季のBe-7とNa-22の降下量とメソスケールの気象現象との関連性を調べた。試料採取と測定 試料採取は、敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅ内において、2021年11月から2022年3月にかけて10日間隔で行った。降下物は水盤(0.5m$$^{2}$$)で採取し、Powdex樹脂による処理(攪拌及びろ過)を行った。樹脂乾燥後、速やかに原子力機構のGe半導体検出器でBe-7を測定し、その後、金沢大学尾小屋地下測定室の極低バックグラウンドのGe半導体検出器によりNa-22を測定した。降水量は降下物採取地点に設置している降雨計のデータを用いた。結果と考察Be-7とNa-22の降下量と降水量に相関関係が見られるため、Be-7とNa-22は主に降水により地表へもたらされている。降水が生じた時間の天気図と雨雲レーダーより、北西の季節風による降水と低気圧の前線による降水の2パターンがあり、北西の季節風による降水時にBe-7とNa-22の降下量が多くなる傾向が確認された。さらに、後方流跡線解析を行ったところ、北西の季節風による降水時は北西方向に流跡線が存在し、低気圧の前線による降水時はさまざまな方向に流跡線が存在していた。以上より、冬季の日本海側のBe-7とNa-22の降下量の上昇の原因は、主に北西の季節風による降水によるものと考えられる。これら解析結果に加え、メソスケールの気象現象(日本海寒帯気団収束体(JPCZ))の発生状況を調査し、メソスケールの気象現象がBe-7とNa-22の降下量に与える影響を調べる。[1]吉田ほか、第3回日本保健物理学会・日本放射線安全管理学会合同大会(2021)

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