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低コスト可搬型核物質検知装置の高度化

Improvement of a low-cost and transportable device for detecting nuclear materials

米田 政夫   ; 藤 暢輔   ; 田辺 鴻典*

Komeda, Masao; Toh, Yosuke; Tanabe, Kosuke*

核物質を用いたテロは社会に甚大な影響を与えるものとして深く憂慮されており、核物質検知装置の重要性が高まっている。核物質検知手法の一つであるアクティブ中性子法は、測定対象物の外部から中性子を照射し、核物質の誘発反応で発生する核分裂中性子を観測することで核物質測定を行う手法である。近年開発した新たなアクティブ中性子法である回転照射法は、中性子線源を高速回転させて照射するものであり、従来の加速器を用いた手法に比べて装置の大幅な低コスト化と小型化(可搬型)を実現できる。これまでの研究では、回転照射装置を用いた本手法の原理実証実験及び本手法で用いる低コスト中性子検出器の開発に取り組んできた。今回、本手法の実用化に資するため、新たな回転照射装置の開発を行った。新たな回転照射装置では、回転照射半径の拡大等による検知性能の向上並びに可搬性と操作性等の利便性向上を図った。本発表では新たに開発した回転照射装置の概要及びそれを用いた核物質検知実験の結果について報告する。

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