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大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.
Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。
荒谷 秀和*; 中谷 泰博*; 藤原 秀紀*; 川田 萌樹*; 金井 惟奈*; 山神 光平*; 藤岡 修平*; 濱本 諭*; 久我 健太郎*; 木須 孝幸*; et al.
Physical Review B, 98(12), p.121113_1 - 121113_6, 2018/09
被引用回数:5 パーセンタイル:22.25(Materials Science, Multidisciplinary)We present a detailed study on the ground state symmetry of the pressure-induced superconductor CeCu
Ge
probed by soft X-ray absorption and hard X-ray photoemission spectroscopy. The revised Ce
ground states are determined as
with
in-plane rotational symmetry. This gives an in-plane magnetic moment consistent with the antiferromagnetic moment as reported in neutron measurements. Since the in-plane symmetry is the same as that for the superconductor CeCu
Si
, we propose that the charge distribution along the
-axis plays an essential role in driving the system into a superconducting phase.
永井 浩大*; 藤原 秀紀*; 荒谷 秀和*; 藤岡 修平*; 右衛門佐 寛*; 中谷 泰博*; 木須 孝幸*; 関山 明*; 黒田 文彬*; 藤井 将*; et al.
Physical Review B, 97(3), p.035143_1 - 035143_8, 2018/01
被引用回数:23 パーセンタイル:67.71(Materials Science, Multidisciplinary)フェリ磁性体MnVAl単結晶の電子構造を軟X線吸収磁気円二色性(XMCD)、軟X線共鳴非弾性散乱(RIX)によって調べた。全ての構成元素のXMCD信号を観測した。Mn L
XMCDの結果は、密度汎関数理論を基にしたスペクトル計算により再現でき、Mn 3
状態の遍歴的性質が明らかとなった。V L
XMCDの結果はイオンモデル計算によって定性的に説明され、V 3
電子はかなり局在的である。この描像は、V L
RIXSで明らかとなった局所的な
遷移と矛盾しない。
佃 諭志*; 高橋 亮太*; 関 修平*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 田中 俊一郎*
Radiation Physics and Chemistry, 118, p.16 - 20, 2016/01
被引用回数:1 パーセンタイル:9.49(Chemistry, Physical)ヘキサクロロ白金(IV)酸を添加したポリビニルピロリドン(PVP)薄膜に高エネルギーイオンビームを照射することによってPVP-Ptナノ粒子ハイブリッドナノワイヤを作製した。一個のイオンを照射するとその飛跡に沿って、PVPの架橋反応とPt の還元反応によるPt粒子の析出が同時に起こるため、現像処理後、基板にPtナノ粒子を包含するPVPナノワイヤを得ることができた。ヘキサクロロ白金(IV)酸の添加量を増加するとナノワイヤの直径が減少し、ナノワイヤの単離が困難となることが明らかになったが、イオン照射後、電子線を照射することによってナノワイヤの直径の制御およびナノワイヤの単離が可能であることを見出した。
迫田 將仁*; 久保田 和宏*; 田中 修平*; 松岡 英一*; 菅原 仁*; 松田 達磨; 芳賀 芳範
Journal of the Physical Society of Japan, 81(Suppl.B), p.SB011_1 - SB011_4, 2012/12
被引用回数:3 パーセンタイル:25.69(Physics, Multidisciplinary)We have succeeded in growing single crystals of RRuAl
(R =La and Pr), and measured their electrical resistivity and Hall effect to gain the deeper insight of the physical properties of CeRu
Al
which exhibits an unusual long-range order (LRO) below
27 K. The temperature dependences of the electrical resistivity of both LaRu
Al
and PrRu
Al
show the typical metallic behavior without any phase transition. The Hall effect measurements reveal that the carrier number of CeRu2Al10 in the LRO region is about 30 times smaller than that of LaRu
Al
, indicating highly different electronic states between these compounds below
.
迫田 將仁*; 田中 修平*; 松岡 英一*; 菅原 仁*; 播磨 尚朝*; 本多 史憲*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦; 松田 達磨; 芳賀 芳範
Journal of the Physical Society of Japan, 80(8), p.084716_1 - 084716_5, 2011/08
被引用回数:9 パーセンタイル:52.46(Physics, Multidisciplinary)Magnetoresistance and de Haas-van Alphen (dHvA) effect were studied to investigate Fermi surface topology in LaRuAl
. From the positive magnetoresistance in a wide angular region, this compound is regarded as a compensated metal. On the other hand, dHvA measurement shows several Fermi surface branches with a cyclotron effective mass close to the electron rest mass. The Fermi surface topology was well explained by the band calculations.
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基*; 下村 拓也; 笹尾 一*; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
レーザー研究, 38(9), p.669 - 675, 2010/09
高強度レーザーの時間・空間制御技術に関するレビューである。時間制御技術は主パルスと背景光の強度比を向上させる高コントラスト化であり、先駆けて開発した高エネルギーシード型低利得光パラメトリックチャープパルス増幅手法について紹介する。空間制御技術は高エネルギービームの空間強度均質化であり、回折光学素子を用いた手法について紹介する。これらの手法の特徴を詳細に紹介するとともに、これらの制御技術を用いて得られた時間・空間特性についても報告する。
小菅 淳; 桐山 博光; 下村 拓也*; 田上 学*; 金沢 修平; 越智 義浩; 森 道昭; 田中 桃子; 岡田 大; 笹尾 一*; et al.
レーザー研究, 38(9), p.706 - 710, 2010/09
市販のQ-スイッチNd:YAGレーザーの2倍波用いて高変換効率光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)を行った。高エネルギーの種光をOPCPAでさらに増幅することにより、28%のポンプーシグナル変換効率を達成した。この結果は、市販のQ-スイッチNd:YAGレーザーの2倍波を用いたOPCPAシステムにおいて最も高い変換効率を達成することができた。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; et al.
JAEA-Conf 2010-002, p.18 - 21, 2010/06
従来のチタンサファイアチャープパルス増幅器(CPA)と光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)を組合せた高強度フェムト秒レーザーシステムの開発を行い、パルス圧縮前で30Jを超える高い増幅エネルギーを得た。再パルス圧縮することで約500TW級の高いピーク強度のレーザーパルスがポテンシャルとして生成可能であることを確認した。低利得のOPCPAを用いることにより、サブナノ秒の時間領域において10桁を超えるコントラスト、ナノ秒の時間領域において12桁程度の高いコントラストを得た。また、高エネルギー励起用グリーンレーザーの空間パターンを回折光学素子により制御し、ほぼ完全なフラットトップの空間プロファイルを得た。このシステムにより粒子加速などの高強度レーザーと物質との相互作用の実験的研究が進展するものと期待される。
佃 諭志*; 麻野 敦資*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 関 修平*; 田中 俊一郎*
Journal of Photopolymer Science and Technology, 23(2), p.231 - 234, 2010/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Polymer Science)高分子薄膜に入射するイオンビームの飛跡に沿って生じる高濃度活性種により直径ナノオーダーの高分子架橋体を形成し、これを溶媒抽出してナノワイヤー化する単一粒子ナノ加工法では、その太さをイオンビームの線エネルギー付与(LET)により制御できる。このナノワイヤーを触媒材料へ応用するには、金属を内包させ直立構造に形成する必要があるが、現在イオン加速器で利用可能なLETの上限は約15,000ev/nmであり、直立構造を形成するために必要な太さのナノワイヤーが得られていない。そこで、ナノワイヤー径の制御範囲を拡張する方法として、イオン照射後に線照射を行う新たな方法を開発した。ポリスチレン薄膜にXe 450MeVを照射した後、不活性ガス雰囲気で1Gy/sの
線を照射し、溶媒で未架橋部分を除去してナノワイヤーを作製したところ、
線の吸収線量に伴ってナノワイヤーの半径が増大し、170kGyで
線未照射試料に比べ約2倍に増大することが明らかになった。これは、架橋が不十分で溶媒で除去されていた外周部の分子鎖が、
線照射による架橋で溶媒除去の際に溶け残るようになったためである。今後この方法を、金属元素を内包したセラミックス前駆体高分子材料へ適用し、ナノワイヤー触媒材料の作製を試みる予定である。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; et al.
Applied Optics, 49(11), p.2105 - 2115, 2010/04
被引用回数:39 パーセンタイル:82.71(Optics)近年の高強度レーザー発生技術の急速な進展により、ペタワット(PW)級のピーク出力を有するレーザー装置が開発され、粒子加速,高エネルギー物理等多くの研究に利用されようとしている。このようにレーザー装置の高強度化が進むとともに、実際の応用に向けての研究開発として、時間構造や空間構造の向上に移行しつつある。本論文では、高強度レーザーの時間制御技術として背景光抑制、及び空間制御技術としてビーム均質化を原子力機構で開発されたJ-KARENレーザーに適用した実験結果について報告する。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也*; 田上 学*; 岡田 大; 笹尾 一; 若井 大介*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
JAEA-Conf 2009-007, p.97 - 100, 2010/03
レーザー駆動粒子加速をはじめとした超高強度光利用研究を推進するために、高コントラスト・高強度レーザーシステムの整備を進めている。高いコントラストを得るために光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)を前置増幅器として高強度チタンサファイアレーザーに導入している。また、高い集光強度を得るためにレーザー媒質の熱歪みを低減させる必要があり、このため最終段増幅器のチタンサファイア結晶を100Kと低温に冷却している。パルス幅1nsに伸張されたマイクロジュールの高いエネルギーのシード光は、OPCPA前置増幅器により10mJまで増幅され、その後、チタンサファイア前置増幅器で300mJ、チタンサファイア主増幅器で3Jまで増幅される。最後にパルス圧縮器により、30fsのパルス幅まで再圧縮される。OPCPAを用いることで、ピコ秒の時間領域において10桁以上の高いコントラストを達成した。また、結晶を冷却することで、f/3放物面鏡によって8ミクロン(e-2 spot)6ミクロン(e-2 spot)まで集光が可能となり、10
W/cm
の高いピーク強度を達成している。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; 金沢 修平; 匂坂 明人; 大東 出; et al.
AIP Conference Proceedings 1153, p.3 - 6, 2009/07
レーザー駆動粒子加速をはじめとした超高強度光利用研究を推進するために、高コントラスト・高強度レーザーシステムの整備を進めている。高コントラスト・高ピーク出力を両立させるため、前置増幅器に過飽和吸収体によりASEペデスタルを除去された高エネルギー・クリーンパルスをシード光とした光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)、後段にチタンサファイアチャープパルス増幅器を用いたシステムを開発している。パルス幅1nsに伸張されたマイクロジュールの比較的高いエネルギーのシード光は、OPCPA前置増幅器により10mJまで増幅され、その後、チタンサファイア前置増幅器で300mJ、チタンサファイア主増幅器で3Jまで増幅される。チタンサファイア主増幅器では熱負荷を低減させるために、結晶は100Kまで冷却されている。この結果、メインパルス前のピコ秒の時間領域において10桁以上の高いコントラストを達成するとともに、放物面鏡で集光することにより10
W/cm
以上の高い集光強度を10Hzの繰り返し動作で得た。
桐山 博光; 田中 桃子; 越智 義浩; 中井 善基; 笹尾 一; 岡田 大; 森 道昭; 下村 拓也; 金沢 修平; 大道 博行; et al.
レーザー研究, 37(6), p.467 - 469, 2009/06
100J級Ndガラスレーザーの第二高調波(グリーン光)の空間ビーム均質化について簡潔に報告したものである。回折光学素子を用いることにより、ほぼ完全なフラットトップの空間ビームパターンを有する高エネルギーグリーン光が得られた。本手法はペタワット級のチタンサファイアチャープパルス増幅(CPA)システムの励起に有用であることが明らかとなった。
大木 繁夫; 小川 隆; 小林 登; 永沼 正行; 川島 克之; 丸山 修平; 水野 朋保; 田中 俊彦*
Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors, Nuclear Power; A Sustainable Resource (PHYSOR 2008) (CD-ROM), 10 Pages, 2008/09
日本の高速増殖炉サイクル実用化研究開発プロジェクト(FaCTプロジェクト)においてナトリウム冷却高速炉の炉心の概念設計検討が実施されている。代表MOX燃料炉心及び金属燃料炉心は、安全性及び信頼性,持続可能性,経済性,核不拡散性において優れた性能を有している。本論文では、それら炉心の特徴を炉物理的観点から概観し、さらに最近の設計検討の進展について述べる。最近の設計検討においては、軽水炉から高速増殖炉への移行期における燃料組成変化に着目するとともに、高増殖や核不拡散性の強化といった、より高い目標を満足する炉心の柔軟性を示している。
佃 諭志*; 関 修平*; 田川 精一*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 田中 茂; 大島 明博*
Journal of Physical Chemistry B, 108(11), p.3407 - 3409, 2004/03
被引用回数:51 パーセンタイル:70.88(Chemistry, Physical)高エネルギーイオンビームによるケイ素系高分子薄膜へのナノワイヤー合成について議論した。種々のイオン種及びエネルギーにより、イオントラックに与えるエネルギー付与密度を変化させると、ケイ素系高分子中に生成するナノワイヤーの直径が変化することが確認できた。また、分子量の異なるポリメチルフェニルシラン,ポリカルボシラン,ポリビニルシランに照射した場合、放射線に対する架橋のしやすさに対応して、ナノワイヤーの直径が大きくなることが明らかになった。これらの結果から、イオンビームのエネルギー及びターゲットとなるケイ素高分子の構造により、ナノワイヤーの直径が制御可能であることが明らかになった。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 関 修平*; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)セラミックスの前駆体高分子材料であるポリカルボシラン(PCS)の薄膜に、イオンビームを照射すると、その飛跡に沿って直径数十ナノメートルのPCS架橋体が形成される。照射後、未架橋部分を溶媒で除去し、PCS架橋体をナノファイバーとして得た後、高温焼成することでSiCセラミックナノファイバーが作製できる。本講演では、このSiCセラミックナノファイバーの作製技術について解説する。はじめに、放射線架橋した前駆体高分子材料の焼成転換技術を述べた後、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製工程を紹介し、その形成密度を照射量で、長さを膜厚で、太さをイオンビームが高分子材料に付与するエネルギー量(LET)及び高分子材料の分子量と架橋効率で制御できることを示し、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製技術の特徴を解説する。最後に、触媒金属を含有させた混合高分子材料を薄膜の原料に用いて、金属担持セラミックナノファイバーを作製する試み等について取り上げ、応用技術の開発状況と今後の方向性について述べる。
杉本 雅樹; 吉村 公男; 出崎 亮; 吉川 正人; 麻野 敦資*; 関 修平*; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*
no journal, ,
セラミックス前駆体高分子材料のポリカルボシラン(PCS)にイオンビームを照射すると、イオンの飛跡に沿って円筒状の架橋体が形成され、未架橋部分を溶媒で除去後に焼成することでSiCナノファイバーが作製可能である。このSiCナノファイバーの直径は、イオンビームの線エネルギー付与(LET)により制御できる。しかし、現在のイオン加速器で利用可能な最大LET(約15,000ev/nm)のイオンビームを用いても、得られるSiCナノファイバーの直径は20nm以下であり、溶媒洗浄の工程で基板上に倒れてしまうため、触媒材料へ応用する際に必要となる直立構造の形成には至っていない。そこで、SiCナノファイバーの直径を増大させる方法として、イオン照射に電子線照射を組合せた作製方法を開発した。PCS薄膜にオスミウム(Os
)490MeVを照射した後、電子線を2.4MGy照射し、未架橋部分を溶媒で除去後に1273Kで焼成したところ、得られたSiCナノファイバーの直径は、電子線を照射しない場合に比べて約2倍の40nmまで増大することが明らかになった。これは、架橋が不十分で溶媒で除去されていた外周部のPCS分子鎖が、電子線照射による架橋で溶媒除去の際に溶け残るようになったためである。
小菅 淳; 桐山 博光; 下村 拓也; 田上 学*; 金沢 修平; 越智 義浩; 森 道昭; 田中 桃子; 岡田 大; 笹尾 一*; et al.
no journal, ,
市販のQスイッチNd:YAGレーザーの2倍波を用いて光パラメトリックチャープパルス増幅の高変換効率化を行った。高エネルギーの種光を用いたOPCPAにより、ポンプ光から信号光への変換効率が28%まで実現することができた。この結果は、今まで報告されている市販のQスイッチNd:YAGレーザーの2倍波をポンプ光としたOPCPAにおいて一番高い効率のOPCPAを実現している。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*; 関 修平*
no journal, ,
高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って直径ナノオーダーの架橋体を形成し、これを溶媒抽出する方法によりナノファイバーを作製できる。このナノファイバーに高濃度で金属微粒子を内包させ、それを表面へ析出できれば、大きな比表面積を活かした触媒基材等へ応用できると考えられるが、十分な濃度の金属微粒子を内包するナノファイバーは得られていない。そこで本研究では、水溶性の高分子材料であるポリビニルピロリドン(PVP)とテトラクロロ金(III)酸(HAuCl)の混合溶液から、Au粒子を内包するナノファイバーの作製を試みた。PVPに対してHAuCl
を2.5, 5, 10, 15mass%となるよう調整した混合溶液をシリコン基板にスピンコートして薄膜を作製し、490MeVの
Os
イオンを照射してナノファイバーを形成した。その結果、HAuCl
の混合量にかかわらずナノファイバーが形成され、TEM観察によりナノファイバーにAu粒子が内包されていることが確認できた。従来ナノファイバーが作製できなかった10mass%以上の混合量でも作製できたことから、金属微粒子の凝集により表面へ析出させるブリードアウト等の技術を組合せることで、触媒能を有するナノファイバーの作製技術へ活用できると期待できる。