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池田 篤史; 津島 悟*; 鷹尾 康一朗*; Rossberg, A.*; Funke, H.*; Scheinost, A. C.*; Bernhard, G.*; 矢板 毅; Hennig, C.*
Inorganic Chemistry, 48(24), p.11779 - 11787, 2009/12
被引用回数:34 パーセンタイル:79.66(Chemistry, Inorganic & Nuclear)水溶液中で形成されるネプツニウム(Np)の炭酸錯体について、電気化学的手法,紫外可視・赤外分光法,X線吸収分光法、及び量子化学計算を用いて、その電気化学的及び錯体化学的特性を検討した。その結果、V価及びVI価のNpは1.5M NaCO溶液中においてネプツニル三炭酸錯体である[NpO(CO)]を形成していること、さらにpH=13以上の2.0M NaCO/1.0M NaOH溶液中ではNp(V)は電気的にNp(VII)まで酸化され、劇的な錯体構造の変化を伴い[NpO(OH)]を形成していること等が明らかとなった。
池田 篤史; Hennig, C.*; Rossberg, A.*; Funke, H.*; Scheinost, A. C.*; Bernhard, G.*; 矢板 毅
ESRF Highlights 2008, p.99 - 100, 2009/02
ネプツニウム(Np)は、使用済核燃料の再処理や放射性廃棄物の処理等、核燃料サイクルに関連した各種化学プロセスにおいて重要視されているアクチノイド元素の一つである。本報では、ネプツニウムが各種水溶液中で形成する化学種の構造を、放射光XAFS法によって解析した。その結果、過塩素酸溶液中ではNp(IV)は10水和錯体を、Np(V)及びNp(VI)はneptunyl構造を有した5水和錯体をおもに形成していること等が明らかになった。
池田 篤史; Hennig, C.*; Rossberg, A.*; Funke, H.*; Scheinost, A. C.*; Bernhard, G.*; 矢板 毅
Inorganic Chemistry, 47(18), p.8294 - 8305, 2008/09
被引用回数:82 パーセンタイル:68.72(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ネプツニウム(Np)は、核燃料サイクルに関連した分離プロセスにおいて重要視されているアクチノイド元素の一つである。実際の分離プロセスは溶液中で行われるため、分離剤の開発研究には、分離対象元素の各種溶液中での化学特性に関する基礎情報は必要不可欠である。本研究では、電気化学的(サイクリックボルタメトリー(CV)法と電気分解法)及び分光学的(紫外可視吸収分光(UV-vis)法とX線吸収微細構造(EXAFS)分光法)手法を用いて、Npの過塩素酸、及び硝酸水溶液中における電気化学的挙動と、溶存化学種の構造同定を行った。その結果、Np(III)/Np(IV)及びNp(V)/Np(VI)間の電気化学反応は両水溶液系において可逆、もしくは準可逆反応であるが、Np(III, IV)/Np(V, VI)間の反応は非可逆であることがわかった。また、EXAFS解析により、Np(IV)は過塩素酸溶液中では10水和物錯体である[Np(HO)]を形成していること、Np(V)とNp(VI)はneptunyl構造を有した5水和物錯体である[NpO(HO)]を形成していること等がわかった。
池田 篤史; Hennig, C.*; Rossberg, A.*; 津島 悟*; Scheinost, A. C.*; Bernhard, G.*
Analytical Chemistry, 80(4), p.1102 - 1110, 2008/01
被引用回数:26 パーセンタイル:60.13(Chemistry, Analytical)X線吸収分光法は、溶存化学種の構造同定に強力な分析法であるが、複数化学種が混在している系では、各々の化学種の構造を独立に解析することは困難であった。本研究では、化学種混合系における各化学種の構造同定法として、因子分析法に基づいたEXAFS法を紫外可視分光法及び量子化学計算と組合せた、新しい分析法を開発した。本報では、開発された分析法の適用例として、ウラン(VI)の硝酸錯体系を取り上げ、本手法により純溶媒和錯体、123硝酸錯体の各構造を独立に解析した結果を報告している。
池田 篤史; Hennig, C.*; 津島 悟*; Rossberg, A.*; Scheinost, A. C.*; Bernhard, G.*; 矢板 毅
no journal, ,
ネプツニウムは核燃料サイクルプロセス及び放射性廃棄物の処理処分において、その挙動が検討されるべき重要なアクチノイド元素の一つであり、したがって、ネプツニウムの基礎的な化学特性を理解することは、燃料サイクル及びバックエンドに関連した研究開発を実施するうえで重要である。本研究では、各種水溶液(過塩素酸,硝酸,炭酸溶液)中においてネプツニウムの酸化数を電気化学的に調整し、各溶液及び各酸化状態でのネプツニウムの溶存化学種の構造をX線吸収微細構造(EXAFS)分光法及び量子化学計算を用いて検討した。その結果、各溶液中においてNp(IV)はNp、Np(V)とNp(VI)はネプツニル構造であるNpO。そしてNp(VII)はNpOとして存在していることなどがわかった。