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大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.519 - 525, 2000/03
被引用回数:24 パーセンタイル:58.99(Physics, Fluids & Plasmas)ITER(国際熱核融合実験炉)の燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い、制御をより良いものにするため「その場」での効率的なトリチウム計量技術が原研トリチウム工学研究室で開発された。レーザーラマン分光法を用いた燃料プロセスガスの遠隔・多点分析法が開発、試験され、120秒の測定時間に0.3kPaの検出限界で水素同位体を測定できることが実証された。25gのトリチウム貯蔵容量を持った「通気式」熱量ベッドが開発され、100gのトリチウム貯蔵容量を持ったベッドの設計においてもITERで要求される検出限界1%(1g)を満足することを実証した。これらの計量技術の開発はITER工学設計活動の下で行われ、それぞれITERの最終設計において取り入れられている。本論文においては、それぞれのシステムの概要及び実証試験の結果について述べた。
山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; 有田 忠昭*; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 小西 哲之; 榎枝 幹男; 大平 茂; 林 巧; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.515 - 518, 2000/03
被引用回数:6 パーセンタイル:20.97(Physics, Fluids & Plasmas)原研トリチウムプロセス研究棟では、1987年より、10gレベルのトリチウムを用いて、核融合炉のトリチウム技術に関する研究開発を進めている。ITERトリチウムプラントは、燃料精製、同位体分離、水処理、空気中トリチウム除去系等からなるが、燃料精製について、パラジウム拡散器と電解反応器からなるシステムを考案・検討した。トリチウムプロセス研究棟において、核融合炉模擬燃料循環ループを構築し、この燃料精製システムの実証試験に、ITERの1/15規模の処理流量で成功した。また、同位体分離システム、ブランケットトリチウム回収システムについても研究開発を進めている。
山西 敏彦; 小西 哲之; 林 巧; 河村 繕範; 岩井 保則; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 大平 茂; 中村 博文; 小林 和容; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.536 - 540, 1998/11
原研トリチウムプロセス研究棟において核融合炉燃料循環模擬ループを組み上げ、ITER条件での試験を行った。模擬ループは、電解反応器及びパラジウム拡散器を用いた燃料精製システム,深冷蒸留塔を用いた同位体分離システムから成る。模擬プラズマ排ガスとして、水素同位体混合ガス(トリチウム量1g)にメタン等不純物を添加してループに供給し、実証試験を行った。その結果、燃料精製システムから純粋な水素同位体のみを同位体分離システムに送ること,同位体分離システムからトリチウムを含まないHを抜き出すことを実証した。今回新たに得られた実証試験結果としては、電解反応器によりメタンを分解して水素として回収すること,同位体分離システムに設置したレーザーラマンにより、遠隔実時間分析が可能であることを示したことが挙げられる。
大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Fusion Energy 1998, 3, p.1069 - 1072, 1998/10
ITERの燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い及び制御技術向上のためにより効率的なトリチウムの「その場」分析・計量技術を開発・実証する必要がある。このため原研トリチウムプロセス研究棟において同位体分離システム(ISS)やトリチウム貯蔵システム(TSS)におけるトリチウム分析・計量技術をITER工学設計活動の一環として実施した。光ファイバーを用いたレーザーラマン分光分析システムにより、4つの測定点での同時ガス分析が、リアルタイムにサンプルガスを取る必要もなく、しかも高精度に行えることを実証した。また、通気式熱量計量ベッドを開発し、ベッド内を流通するヘリウム流の出入口の温度差によりトリチウムをその場で精度良く計量可能であることを実証した。これらのシステムはITERの分析・計量システムあるいは貯蔵・計量システムとして、その設計に採用された。
小西 哲之; 丸山 智義*; 奥野 健二*; 井上 雅彦*; 山下 晃弘*
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.1033 - 1039, 1998/00
被引用回数:7 パーセンタイル:53.73(Nuclear Science & Technology)核融合燃料サイクルへの適用を目的としたプラズマ排ガスの処理プロセスにおいて、トリチウム水蒸気とトリチウム化炭化水素の水素ガス形のトリチウムへの転換を行う単一の装置、電解反応器を開発した。開放端ジルコニア焼結体の内外面に多孔質の電極を形成し、反応ガスを外側、ついで内側に流して酸化・還元を連続して行うことによって水蒸気中の酸素によって炭化水素を分解する一方、水素ガスと二酸化炭素を得る。酸素は循環使用するが、過不足及び変動への対応のために閉口端ジルコニア管によって酸素濃度を測定するとともにその値を帰還制御して透過により酸素の供給・抜き出しをし、酸素収支を制御して常に反応を完了する。広範な混合比のガスを用いた実験で、99.9%以上の転換率が得られ、核融合炉燃料系への適用可能性が確認された。