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小澤 顕*; 松多 健策*; 長友 傑*; 三原 基嗣*; 山田 一成*; 山口 貴之*; 大坪 隆*; 百田 佐多夫*; 泉川 卓司*; 炭竃 聡之*; et al.
Physical Review C, 74(2), p.021301_1 - 021301_4, 2006/08
被引用回数:43 パーセンタイル:89.18(Physics, Nuclear)理化学研究所のリングサイクロトロンで、陽子過剰核Alの因子を初めて測定した。実験的に測定された因子の絶対値は、1.5570.088と決められた。この原子核は、鏡像核Neのエネルギー準位から見ると、基底状態は1/2もしくは5/2と考えられる。決められた因子と殻模型計算による因子との比較から1/2は明らかに否定されるため、基底状態のスピンは5/2と与えられた。これまで、Alは陽子ハロー構造のため、1/2状態が基底状態になる可能性が議論されてきたが、この実験により少なくとも基底状態にハロー構造が存在しないことがはっきりした。また、Neの磁気モーメントの実験値から、Alの基底状態におけるアイソスカラー固有スピンの期待値が求められるが、その値はCのように異常な値を示さず、正常であることがわかった。