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Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07
被引用回数:29 パーセンタイル:73.24(Astronomy & Astrophysics)重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称()について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定されたは、一番低い横運動量で-0.00140.0037、一番高い横運動量で-0.01810.0282であった。このの結果を幾つかのの分布を仮定した理論予想と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:184 パーセンタイル:99.45(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からのの横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。またやスケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:9 パーセンタイル:49.6(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03
被引用回数:177 パーセンタイル:98.48(Astronomy & Astrophysics)RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの, , と中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。
高村 秀一*; 門 信一郎*; 藤井 隆*; 藤山 寛*; 高部 英明*; 足立 和郎*; 森宮 脩*; 藤森 直治*; 渡辺 隆行*; 林 泰明*; et al.
カラー図解,プラズマエネルギーのすべて, P. 164, 2007/03
核融合並びにプラズマに興味を持ってもらい、またその有用性,将来性を広く理解してもらうための一般向け解説書として、プラズマ・核融合学会の企画(日本実業出版社から出版予定)に共同執筆で出版するものである。読者の対象範囲は、理科に興味を持つ高校生,大学生・一般社会人,ある種のプラズマに仕事で関連している人で、他分野からのヒントを求める人など、広い層に読んでもらえることを想定している。(目次:はじめに/プラズマってなんだ?/プラズマ技術のひろがり/実験室の超先端プラズマ/核融合プラズマエネルギーとは?/プラズマエネルギーへの道/核融合プラズマエネルギー発電所を目指して/プラズマエネルギーと未来社会)
二宮 博正; 秋場 真人; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 林 伸彦; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井上 信幸; et al.
Journal of the Korean Physical Society, 49, p.S428 - S432, 2006/12
現在検討が進められているJT-60のコイルを超伝導コイルに置き換える計画(トカマク国内重点化装置計画)の概要について述べる。本計画はITER及び原型炉への貢献を目指しているが、その位置づけ,目的,物理設計及び装置設計の概要,今後の計画等について示す。物理設計については、特に高い規格化ベータ値を実現するためのアスペクト比,形状因子及び臨界条件クラスのプラズマや完全非誘導電流駆動のパラメータ領域等について、装置については物理設計と整合した設計の概要について示す。
安江 健一; 秋葉 文雄*; 大平 寛人*; 石井 英一
地質学雑誌, 112(4), p.284 - 293, 2006/04
北海道北部、幌延町西部のサロベツ背斜の西翼に分布する勇知層と声問層の境界付近において、N. koizumii帯を発見した。既存資料におけるこの帯は再堆積種が多いため認定が困難であったが、本試料は、N.seminaeとN. koizumiiを多産し、N.kamtschaticaを全く含まないとともに中新世に絶滅した種の再堆積が少ないことから、N.koizumii帯と認定することができた。また、同露頭に分布する火山灰のFT年代値は2.20.1Maと2.30.1Maである。以上の結果から、本調査地点の勇知層と声問層の境界付近の堆積年代は、2.1-2.4Maである。この結果は、十数km東の岩相上同じ堆積物の年代に比べて、およそ100万年程度若い。
菊池 満; 玉井 広史; 松川 誠; 藤田 隆明; 高瀬 雄一*; 櫻井 真治; 木津 要; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; et al.
Nuclear Fusion, 46(3), p.S29 - S38, 2006/03
被引用回数:13 パーセンタイル:41.68(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク国内重点化装置(NCT)計画は、大学における成果を取り込みつつJT-60Uに引き続き先進トカマクを進めるための国内計画である。NCTのミッションは発電実証プラントに向けて高ベータ定常運転を実現するとともに、ITERへの貢献を図ることである。高ベータ定常運転を実現するために、装置のアスペクト比,形状制御性,抵抗性壁モードの帰還制御性,電流分布と圧力分布の制御性の機動性と自由度を追求した。
土屋 勝彦; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; et al.
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1599 - 1605, 2006/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.94(Nuclear Science & Technology)JT-60定常高ベータ装置(トカマク国内重点化装置)は、経済的な核融合炉の実現を目指した定常高ベータプラズマ運転の実証が重要なミッションの一つである。現在、プラズマ形状及びアスペクト比について広いパラメータ領域で研究を行えるように、装置の物理的・技術的設計検討を進めている。本装置の目標とする高ベータプラズマは、自由境界MHD安定性限界を超えた領域にあるため、電子サイクロトロン加熱による新古典テアリングモードの抑制に加えて、安定化板及び容器内コイルを用いた壁不安定性モードの抑制など、さまざまなMHD不安定性の制御手法を駆使する必要がある。それらを踏まえて、今回は、高ベータと臨界条件クラスのプラズマを同時に達成できるプラズマパラメータの解析評価、及び自由境界MHD安定性限界を超えた高ベータプラズマの非誘導電流駆動制御シナリオの検討結果について報告する。また、広いパラメータ領域で定常高ベータプラズマ運転を実現させるための装置設計の現状に関して、超伝導コイル及び放射線遮へい材を中心に報告する。
玉井 広史; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤田 隆明; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; 細金 延幸; 市村 真*; et al.
Nuclear Fusion, 45(12), p.1676 - 1683, 2005/12
被引用回数:15 パーセンタイル:45.44(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク国内重点化装置の設計研究をまとめた。装置の設計は、プラズマのアスペクト比と形状制御性に関して自由度を広く確保できることが求められている。これは、ITERと平行して研究を進めるとともに、定常高ベータプラズマ運転についての科学的なデータベースをDEMOへ提供する観点から重要である。この目標に合致するように、プラズマのアスペクト比と形状の自由度の確保について、これまで比較的困難であったダイバータ排気性能との両立が図られるように装置設計を行った。この装置設計に基づいて、閉じ込め,安定性,電流駆動,ダイバータプラズマ等の物理性能を評価し、主目的である定常高ベータプラズマを実現するための制御方法を検討した。
金子 修*; 山本 巧; 秋場 真人; 花田 磨砂也; 池田 勝則*; 井上 多加志; 永岡 賢一*; 岡 良秀*; 長壁 正樹*; 竹入 康彦*; et al.
Fusion Science and Technology, 44(2), p.503 - 507, 2003/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)負イオンNBI装置は、ITER 等の核融合プラズマを加熱・電流駆動するための効果的かつ信頼性ある装置として期待されている。負イオン生成やビーム発生の技術開発は、1980年代に世界的に開始され、現在までに、著しく進展してきた。特に、日本では、二つの大型核融合開発プロジェクトで核融合プラズマの実験研究のために負イオンNBI装置を実際に用いた計画を進めている。一つは、日本原子力研究所におけるJT-60Uトカマク計画であり、他の一つは核融合科学研究所のLHDヘリオトロン計画である。これらの計画は、負イオンNBI装置の開発を更に促進し、両研究所で順調に開発成果を上げてきた。JT-60Uでは、1996年に最初のビーム入射実験を行い、その後、1998年には、LHDでビーム入射実験が行われた。これらは、トカマク及びヘリオトロンでの最初の負イオンNBI装置を用いた加熱・電流駆動実験であり、将来有望な成果が得られた。
関 昌弘; 菱沼 章道; 栗原 研一; 秋場 真人; 阿部 哲也; 石塚 悦男; 今井 剛; 榎枝 幹男; 大平 茂; 奥村 義和; et al.
核融合炉工学概論; 未来エネルギーへの挑戦, 246 Pages, 2001/09
本書は、炉工学的基礎を有し核融合に関心のある方々に対して、核融合炉の原理とその実現に必要な多岐にわたる技術、さらに総合システムとしての核融合炉の理解に役に立つことを目指したものである。本文は2部構成になっており、第1部では核融合炉の原理と誕生までのシナリオを、そして第2部では、核融合炉を構成する主要な装置・機器に関する研究開発の現状を、最近のデータをもとにまとめてある。
星 芳幸*; 三浦 友史; 大内 清志*; 掛札 豊和*; 秋葉 賢一*; 高嶋 清司*; 川俣 陽一; 栗原 研一
平成12年度東北大学技術研究会報告, p.425 - 427, 2001/03
JT-60プラズマ断面実時間可視化システムは、プラズマ断面形状をプラズマ周囲の磁場信号により実時間で同定し、位置形状制御に使用するとともに実時間で動画として表示するシステムである。本システムは、従来の8台のDSPを用いたVMEバスシステムから、6台の並列PCIバスシステムを用いたハードウェアシステムに変更し、新しい同定手法による計算処理アルゴリズムの変更を行い、より一層の高速化を図ったものである。本発表は、本システムのハードウェア構成及びそのシステム概要とソフトウェア構成上の工夫について述べたものである。
栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 三浦 友史; 赤坂 博美; 安達 宏典*; 星 芳幸*; 福田 武司; 及川 聡洋
IEEE Transactions on Nuclear Science, 47(2), p.205 - 209, 2000/04
トカマク型核融合開発は実験炉段階を迎え、既存の実験装置は一層魅力的な運転シナリオ(高性能プラズマの長時間・定常維持、プラズマ不安定性の回避、ほか)を見いだすことが期待されている。これを受けてJT-60プラズマ実時間制御システムを全面的に再構築する作業に着手しており、以下の新たな設計方針3点を採用した。すなわち、(1)電流分布等の空間2次元の時系列データを計測量をもとに再構成し、実時間制御に使用可能にする、(2)適切な制御用アクチュエータを実時間制御のフレームに組み込む、(3)さまざまな制御方法を試すことが柔軟かつ迅速にできるようにする、の3点である。これらの実現のために、大容量メモリーを搭載した超高速ボード計算機を共有メモリーネットワークで結合するという基本構成を採用した。また機能的には様々な先進的な帰還制御方法が計画されている。本発表はこれら一連の新システム開発の報告である。
栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 安達 宏典*; 星 芳幸*; 木村 豊秋
プラズマ・核融合学会誌(CD-ROM), 75(10), 12 Pages, 1999/10
トカマク・プラズマの楕円度や三角形度は、エネルギー閉じ込め性能の決定因子の一つであるなど、その断面位置形状の重要性が近年認識されてきた。一方その全体像の実時間同定は、計算時間の制約から不可能とされていた。障害の原因である特殊関数や逆行列等の計算を実時間処理から除くために、特殊なテーブルを大容量メモリ上に展開しておくというアルゴリズム上の工夫に加え、最新の電子機器を用いて装置を構成した。この結果大幅な時間短縮を実現し断面形状を毎秒15コマの速度で実時間動画化し、着火直後のリミタ配位からダイバータ配位に移行する様子などの映像情報を実時間で提供した。またさらなる高速化改造を実施し、実時間制御へと発展させる予定である。本論文では、JT-60で実稼働中のシステムの開発結果と実時間制御への適用構想について、その動画映像をミルノフ振動を「音声化」した音とともに示しながら報告する。
米谷 雅之; 宮本 陽一; 秋葉 健一*
Solvent Extraction and Ion Exchange, 16(4), p.1013 - 1031, 1998/00
高レベル廃棄物の減容化の観点から、ガラス固化体の廃棄物含有率を制限している発熱元素のCsを、高レベル模擬廃液から分離する研究を実施した。無機イオン交換体による吸着分離法について、以下に結果を報告した。吸着剤として、K2-xNx/2[NiFe(CN)6]nH2Oを選択し、Cs+以外の他の元素の共存する模擬廃液において、Cs+の吸着速度・分配係数を測定した。Cs+の最大吸着量は、吸着剤に対して1.01.5m mol/gであり、高レベル廃液からのCs+の選択的吸着分離は、可能であることを示した。
米谷 雅之; 宮本 陽一; 秋葉 健一*
Solvent Extraction and Ion Exchange, 16(4), p.1013 - 1031, 1998/00
被引用回数:24 パーセンタイル:69.69(Chemistry, Multidisciplinary)非化学量論化合物K2-xNx/2[NiFe(CN)6nH2Oを、Ni/Feモル比0.1100まで変化させて調製した。生成物はfcc構造を有し、格子定数はK/Fe比の低下に伴い減少した。Cs+の吸着速度はK/Fe比に1.32以下で向上し、K/Fe比が0.86以下の生成物では8時間以内で平衡に達した。Cs+の分配係数は、1M Na+、K+もしくはH+共存下で10^4cm3/g以上であり、Cs+に高い選択性を有することが分かった。Cs+の吸着はラングミューア型吸着等温線を示し、最大吸着量は1.01.5m mol/gであった。137Csは模擬高レベル廃液から効率的に除去できた。
木村 豊秋; 栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 高橋 実; 寺門 恒久; 芳野 隆治
Fusion Technology, 32(3), p.404 - 415, 1997/11
本論文は、JT-60Uプラズマ電流・位置形状制御システムに関するレビューである。JT-60U制御システムでは、縦長非円形ダイバータ・プラズマの高速平衡制御にVMEバス、CAMAC、イーサネットなど最新のディジタル技術を応用している。0.25msの制御周期を有するフィードバック制御ループ全体の遅れ時間は、水平磁場コイル用電源の応答遅れを含めて1.3msである。本制御システムでは、プラズマ電流や水平位置などの平衡パラメータの非干渉制御のため、マトリックス・ゲインを用いた多変数制御を採用している。また、より柔軟な制御のために「アルゴリズム番号プレプログラム」の概念を新たに導入した。本レビューでは、このようなプラズマ制御システムに関する幾つかの事例を示した。さらに、高度な監視や制御のために開発したプラズマ断面実時間可視化システムについても言及した。
栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 安達 宏典*; 木村 豊秋
JAERI-Research 97-055, 23 Pages, 1997/08
プラズマの楕円度や三角形度は、エネルギー閉じ込め性能の決定因子の一つであるなど、その断面位置形状の重要性が近年認識されてきた。一方その全体像の実時間同定は、計算時間の制約から不可能とされていた。障害の原因である特殊関数や逆行列等の計算を実時間処理から除くために、特殊なテーブルを大容量メモリ上に展開しておくというアルゴリズム上の工夫に加え、最新の電子機器を用いて装置を構成した。この結果大幅な時間短縮に成功し、断面形状を毎秒10コマの速度で実時間動画として可視化した。同時に着火直後のリミタ配位からダイバータ配位に移行する一連の様子など、これまで得られなかった映像情報を実験運転者に初めて実時間で提供した。本報告では、JT-60で実稼動中のシステムの開発結果と実時間制約への開発構想について報告する。
秋葉 健一*
PNC TJ1601 97-002, 79 Pages, 1997/03
高レベル廃棄物の貯蔵設備の貯蔵負担を軽減し、廃棄物管理を合理的なものとするためには、廃液中の核種を効率的に吸着分離する技術を確立する必要がある。本研究では、高レベル脱硝廃液中に含まれるTRU核種、発熱元素(Cs、Sr)およびNaを吸着分離するため、各種無機イオン交換体に対するこれら核種の分配特性およびカラム吸着特性について検討した。結晶性アンチモン酸(C-SbA)に対しては、Na+、Sr2+およびAm3+が良好な分配特性を示し、H形モルデナイト(HSM)はCs+に高い選択性を有することが分かった。これらの交換体を混合したカラムを用いることにより、脱硝廃液からNa+、Cs+、Sr2+およびAm3+を効率的に吸着でき、硝酸および硝酸アンモニウムを溶離液とすれば、各核種を相互分離できる可能性が見いだされた。また、Cs+交換体として、Ni系フェロシアン化物を調製し、混合モル比を変化させて最適な調製条件を見いだした。本交換体は、Cs+に高い選択性を示し、5MNaNO3共存下で105cm3/g程度の高いKa値を示した。