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Hoheisel, R.*; Gonzlez, M.*; Lumb, M.*; Scheiman, D.*; Messenger, S. R.*; Bailey, C. G.*; Lorentzen, J.*; Tibbits, T. N. D.*; 今泉 充*; 大島 武; et al.
IEEE Journal of Photovoltaics, 4(1), p.253 - 259, 2014/01
被引用回数:19 パーセンタイル:61.64(Energy & Fuels)現在宇宙用太陽電池の主流となっているIII-V族半導体多接合太陽電池の更なる高効率化および耐放射線性向上のために、多重量子井戸(MQW)構造の導入が試みられているが、その放射線劣化メカニズムについては明らかにされていない。本研究では、MQW構造を有する太陽電池の放射線照射効果について、実験およびシミュレーションを行った。一般的に、太陽電池の放射線劣化の主因は少数キャリア寿命の減少とキャリア枯渇効果であるが、MQW構造を持つデバイスにおいては、キャリア枯渇効果が通常よりも劣化に強く影響することが明らかとなった。また、放射線照射量の増加に伴い、MQW層の伝導型変化が起こり、MQW層が位置するエミッタ・ベース間の電界強度を狭窄させることが分かった。
Gonzlez, M.*; Hoheisel, R.*; Lumb, M.*; Scheiman, D.*; Bailey, C. G.*; Lorentzen, J.*; Maximenko, S.*; Messenger, S. R.*; Jenkins, P. P.*; Tibbits, T. N. D.*; et al.
Proceedings of 39th IEEE Photovoltaic Specialists Conference (PVSC-39) (CD-ROM), p.3233 - 3236, 2013/06
多重量子井戸(MQW)構造をもつInGaP/MQW-InGaAs/Ge三接合太陽電池と、その構成サブセルについて1MeV電子線と3MeV陽子線照射による放射線耐性評価を行った。発電特性評価に加え、電流・電圧特性、外部量子効率測定、エレクトルミネッセンス測定を行い、特性劣化の詳細を明らかにした。その結果、ミドルセル(MQW-InGaAs)の劣化が顕著であり、これが三接合太陽電池全体の劣化特性を支配していることから、MQW構造のさらなる改善が必要であることが明らかとなった。
Bell, G.*; Quinn, P.*; Noakes, T.*; Bailey, P.*; 高橋 正光
no journal, ,
中速イオン散乱(MEIS)は従来、半導体の膜構造を調べる強力な手法として使われてきた。とくに、MEISのエネルギースペクトルは、元素の深さ分布に変換でき、その分解能は原子層レベルにまで達している。しかしながら、MEISをナノ構造(二次元の膜構造というよりはむしろ、ゼロ次元ないし一次元の構造)に対して応用する試みはほとんどなかった。最近、われわれは分子線エピタキシー(MBE)法によって作製したInAs/GaAs(001)量子ドットをMEISを用いて解析し、その内部のIn組成を解析することに成功している。本研究では、さらに進んで、この実験手法を、各種成長条件下で成長したInAs/GaAs(001)量子ドットに対して適用した。測定に用いられた試料は、SPring-8のその場X線回折測定用のMBE装置によって作製されたもので、同じ試料から得られたX線回折による組成分析結果と直接に比較可能である。成長条件の違いによるIn組成分布の変化が明らかにされた。
Hoheisel, R.*; Gonzlez, M.*; Lumb, M.*; Scheiman, D.*; Messenger, S. R.*; Bailey, C. G.*; Lorentzen, J.*; Tibbits, T. N. D.*; 今泉 充*; 大島 武; et al.
no journal, ,
多重量子井戸構造(MQW)を含む多接合太陽電池の放射線照射効果について詳細に調べた。太陽電池の放射線照射による特性劣化は、まず少数キャリア寿命の減少によって引き起こされるが、MQWではキャリア枯渇効果をさらに考慮する必要があることを明らかにした。また、MQWを含む領域は放射線照射によるキャリア枯渇効果によって擬似的に真性状態になるだけでなく、さらにn型もしくはp型へと転換することがわかった。これによって、MQWが位置するエミッタとベースの間の電界強度を低下し太陽電池特性の劣化が引き起こされるが、本発表ではこれを改善するデバイス設計について提案する。