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鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二; 酒瀬川 英雄*; 近田 伸芳*; 林 重成*; 大貫 惣明*
Materials Science & Engineering A, 510-511, p.115 - 120, 2009/06
被引用回数:104 パーセンタイル:96.53(Nanoscience & Nanotechnology)ODSフェライト鋼は、973K近傍で優れた高温強度を示すことから、先進高速炉燃料要素の候補材料として注目されている。この9Cr-ODS鋼の優れたクリープ強度は、非平衡のフェライト相(残留フェライト相)により生じることがわかっている。本研究において、ナノインデンターによる残留フェライト相の強度評価を実施し、その降伏応力は1360MPa(室温)と極めて高強度であることがわかった。また、分散強化理論から予測される結晶粒内変形のしきい応力以下でクリープ変形は生じること、このクリープ変形はおもに結晶粒界やパケット境界におけるすべり変形によるものであり、マルテンサイト相に含まれるパケット境界頻度の低下に伴いクリープ強度は向上することがわかった。以上より、9Cr-ODS鋼は、マルテンサイトマトリックスに強化相としての残留フェライト相を含むことで優れた高温強度を発現する材料であり、通常の耐熱鋼と異なり、繊維強化複合材料的な挙動を示すと言える。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 幸野 豊*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
マルテンサイト相と残留フェライト相の2相組織を有する9Cr-ODSフェライト鋼について、焼きならし/焼き戻し熱処理に伴うミクロ/ナノ領域の硬さ変化と微細構造変化を解析して、その強化機構を評価した。高硬度を有する残留フェライト相の体積割合の増加に伴い焼き戻し軟化抵抗が増大することがわかった。この結果は既に得られているクリープ強度特性とも整合する。各熱処理材について、ナノインデンテーターにより測定した両相の硬さとTEMにより求めた酸化物粒子の分散状態から導出した分散強化応力を比較し、マルテンサイト相と残留フェライト相に固有の強度を検討した。講演では、残留フェライト相の生成機構を含め、9Cr-ODSフェライト鋼の強化機構を検討した結果も含めて報告する。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大貫 惣明*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
9Cr-ODSフェライト鋼について、ナノインデンテーターによる硬さ測定とTEMによる微細組織解析を行い、本鋼の焼戻し軟化抵抗の増大は残留相に形成されている超微細結晶粒に起因することを明らかにした。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留相における超微細粒の生成機構と強度との関係を明らかにすることを目的とする。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留相における超微細粒の生成機構と強度との関係を明らかにすることを目的とする。
鵜飼 重治*; 近田 伸芳*; 林 重成*; 大貫 惣明*; 皆藤 威二; 大塚 智史
no journal, ,
JAEAにおいて高速増殖炉燃料被覆管用9Cr-ODSフェライト鋼被覆管の開発が進められている。本研究では、9Cr-ODSフェライト鋼において生じる複相組織形成による高温強度の改善機構について検討した。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留相における超微細粒と高温強度との関係を明らかにすることを目的とする。残留相はAC3点でオーステナイト相に変態せずフェライト相のまま残留した組織である。そこで残留相を模擬したフェライト単相の13Cr-ODSフェライト鋼(13Cr-0.02C-0.15Ni-2.0W-0.26Ti-0.35YO)をメカニカルアロイング(MA)処理し、900Cで放電プラズマ焼結後、熱処理(950C1250C)により超微細粒の体積割合を変えた試料を作成した。これらの試料について、室温と高温(500C, 700C)での硬さ測定及びEBSP, TEM観察を行った。13Cr-ODSフェライト鋼の結晶粒はMAにより形成した約40nmのナノ結晶から昇温に伴いいわゆる超微細粒へと変化し、1050C以上ではその割合は著しく低下した。超微細粒が明瞭に認められた950C熱処理材に着目すると、室温硬さは増加したが、高温硬さは低下した。これは超微細粒での粒界滑りによると考えられる。