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森 英喜*; 都留 智仁; 奥村 雅彦; 松中 大介*; 椎原 良典*; 板倉 充洋
Physical Review Materials (Internet), 7(6), p.063605_1 - 063605_8, 2023/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)析出物などの障害物を導入して転位の動きを制御することは、金属の機械的強度を設計するための有力な方法である。転位コアのサイズは1nm以下とナノスケールであるため、転位と障害物の相互作用を調べるには、原子レベルのモデリングが必要である。しかし、従来の経験的ポテンシャルでは十分な精度が得られなかったため、転位と障害物の相互作用の原子レベルでの詳細が解明されていない。そこで、本研究では、人工ニューラルネットワーク(ANN)の枠組みを用い、第一原理計算の高精度を生かした原子ポテンシャルを構築した。構築したANNポテンシャルを用いて、BCC鉄における刃状転位と障害物の動的相互作用を調査した。転位が空隙を横切ると、Bow-out転位では超平滑で対称的な半ループが観察された。らせん転位を除き、ANNを用いて予測されたすべての転位のパイエルス応力は100MPa以下であった。さらに重要なことは、剛体球と転位の相互作用において、オロワンループが形成されることを確認したことである。さらに、オロワンループが剛体球と転位の相互作用の中で、2つの小さなループに分解する現象を発見した。
椎原 良典*; 金澤 良亮*; 松中 大介*; Lobzenko, I.; 都留 智仁; 香山 正憲*; 森 英喜*
Scripta Materialia, 207, p.114268_1 - 114268_4, 2022/01
被引用回数:13 パーセンタイル:71.72(Nanoscience & Nanotechnology)本研究では、最新の人工ニューラルネットワーク(ANN)ポテンシャルに基づく分子力学を使用した鉄中の46種類の対称傾角粒界の粒界(GB)エネルギーを評価した。粒界エネルギー計算の精度の検証のため、密度汎関数理論(DFT)に基づく第一原理計算、および古典的な経験ポテンシャルである、埋め込み原子法(EAM)、および修正EAM(MEAM)との比較を行った。その結果、EAMとMEAMはDFTの結果(平均約27%)とは大きく異なっていた一方、ANNポテンシャルによる結果はDFTの結果(平均5%)と非常によく一致していることを確認した。GBの一軸引張計算では、EAMとMEAMにおける延性挙動のアーティファクトが改善され、ANNポテンシャルではDFTで観察されたGBの脆性破壊傾向を再現した。これらの結果は、需要の高い鉄におけるANNポテンシャルの有効性を示している。
都留 智仁; 加治 芳行; 松中 大介*; 渋谷 陽二*
Physical Review B, 82(2), p.024101_1 - 024101_6, 2010/07
被引用回数:31 パーセンタイル:74.55(Materials Science, Multidisciplinary)粒界などの結晶欠陥は新たな欠陥生成の抵抗を低下させ転位生成源となる。本研究では、原子シミュレーションによりさまざまな種類の粒界におけるナノインデンテーション下の初期塑性について検討した。ツインと複数の対応格子粒界において転位が生成されるメカニズムと生成の抵抗の低下について評価した結果、ツインと安定な粒界では、無欠陥領域よりも優先して最初のすべりが生じることがわかった。また、不安定な粒界では粒界面の不均質な領域から転位が生成することがわかった。
森 英喜*; 板倉 充洋; 奥村 雅彦; 椎原 良典*; 松中 大介*
no journal, ,
転位進展は金属材料の塑性変形の最も基本的かつ重要な素過程の一つである。転位芯構造は数十原子程度で構成されることが多いため原子モデリングによる解析が非常に有効である。経験的原子間ポテンシャルに基づいた分子動力学(MD)シミュレーションは数十万数百万原子を扱うことが可能であり、多様な条件での解析が可能である。しかしながら、従来の原子埋め込み(EAM)ポテンシャルでは、複雑な電子状態による多体効果や磁性の影響を十分考慮することができていない。このためパイエルス障壁などの基本的な特徴ですら密度汎関数法(DFT)に基づいた第一原理計算結果との乖離が存在した。このため、ニューラルネットワーク(ANN)を用いてDFT精度を持つBCC鉄用の原子間ポテンシャルの開発を行った。本研究では、開発したポテンシャルを用いてBCC鉄中での転位進展、特に空孔の存在が転位進展にどのような影響を与えるかを解析する。
Lobzenko, I.; 椎原 良典*; 森 英喜*; 松中 大介*; 都留 智仁
no journal, ,
近年、機械学習が材料科学に広く応用されている。原子シミュレーションの分野においても、人工ニューラルネットワークによる原子間ポテンシャル(ANNポテンシャル)の構築が行われるように、第一原理計算と近い精度で、材料の様々な特性を再現することが示されている。本研究では、材料の重要な特性の一つである原子応力に着目した。原子応力は古典的な近似で計算できる。また、微視的な応力の解析は、あらゆるタイプの不均一系(バルク、二次元結晶、分子集合体などの欠陥など)に適用できる。我々は、原子応力テンソルを導出するために、ANNポテンシャルのフレームワークで中心力分解(CFD)スキームの応用を他の方法と比較して検討した。CFDを用いない方法では、応力テンソルの対称性が崩れる可能性があるため、正しい応力テンソルを記述するためにはCFDを使用する必要があることがわかった。この原子応力の応用問題として、さまざまな方位を持つ純粋なAlの表面付近の原子応力分布を評価した。第一原理研究から、Al表面付近で電荷振動が存在することが知られている。この特徴は、既存の原子間ポテンシャルでは捉えることが困難であったが、ANNポテンシャルを使用して得られた結果は、Al表面付近の原子応力の振動を正しく再現することが確認された。我々のポテンシャルはAl構造のエネルギーのみ(量子力学近似で計算)を出力するが、原子応力振動は実際の系の電荷分布を反映している。
Lobzenko, I.; 椎原 良典*; 森 英喜*; 松中 大介*; 都留 智仁
no journal, ,
耐火性多成分合金(MCA)は、高温等の過酷な条件下で使用される可能性の高い重要な材料群を形成している。これらの合金の適用を妨げている主な問題の一つは、体心立方(BCC)結晶構造からくる延性の低さである。転位運動は材料の延性に大きく影響する因子であるため、延性を向上させた耐火合金を設計する道を開くためには、耐火MCAにおける転位ダイナミクスの包括的な理解を達成する必要がある。そこで、転位運動に関する古典的な分子動力学シミュレーションで高い精度を達成するために、原子間ポテンシャル開発に機械学習(ML)の手法を適用した。Zrのような六方最密充填(HCP)元素を含む合金は高い延性を示すことが知られている。そのため、本研究では、MoNbTaとZrNbTaの2種類の中エントロピー合金を選び、元素の構成が転位ダイナミクスに与える影響を調べた。MLを用いて構築されたMCAの原子間ポテンシャルは、特定のデータセットを必要とする。そこで、ポテンシャルによる材料の機械的特性予測の質を向上させるために、ポテンシャルを開発する過程でどのような構造が寄与するかを特定した。シミュレーションの結果、2つの合金の間に質的および量的な違いがあることが示された。その違いの一例は、らせん転位コアの形状に見られ、MoNbTaとは対照的に、ZrNbTaでは、(110)面上に伸びた非コンパクトな転位コアを示した。