Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
荒巻 能史*; 乙坂 重嘉; 高畑 直人*; 磯田 豊*; 久万 健志*; 千手 智晴*
no journal, ,
日本海の深層(2000m以深)は、水温・塩分がほぼ均一に分布することから、これらの特性のみから詳細な海水流動経路を解明することは困難であった。1997年から2002年にかけて原子力機構が実施した日本海調査では、海水中の放射性炭素同位体比を広域で測定し、日本海の深層には複数の経路で海水が供給されていることと、その供給経路の一つは北西部海域を起源としていることが示唆された。本講演では、新たにトリチウム濃度やヘリウム同位体比のデータを追加し、特に南部海域における深層水の循環過程について考察した。日本海のほぼ中央に位置する大和堆周辺の海底付近では、深層水の一様性から大きくずれる高い放射性炭素同位体比とトリチウム濃度が見られ、その海水の起源は南部表層であると推測された。時系列観測の結果を併せて考慮した結果、日本海南部海域の表層水が、間欠的ながら比較的速やかに同海域の深層に輸送されていると考えられた。