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澤口 拓磨; 高井 静霞; 笹川 剛; 打越 絵美子*; 嶋 洋佑*; 武田 聖司
MRS Advances (Internet), 8(6), p.243 - 249, 2023/06
放射性廃棄物の中深度処分では、モニタリング用のボーリング孔内が適切に閉塞されているかを確認するための手法を事前に整備しておく必要がある。そこで本研究では、堆積岩地域を想定し、どのような埋戻し設計条件であればボーリング孔内が有意な移行経路とならないかを把握し、ボーリング孔閉塞に係る確認ポイントを明らかにするため、埋戻されたボーリング孔を有する水理地質構造に対する地下水流動解析を実施した。その結果、ボーリング孔や掘削損傷領域(BDZ)が移行経路とならないための条件として、ベントナイト系材料の透水係数を母岩と同等以下にすること、BDZにグラウトを充填することなどが示された。
海老原 健一; 杉山 優理*; 松本 龍介*; 高井 健一*; 鈴土 知明
Metallurgical and Materials Transactions A, 52(1), p.257 - 269, 2021/01
被引用回数:9 パーセンタイル:41.00(Materials Science, Multidisciplinary)応力腐食割れの原因の1つと考えられている水素脆化に関し、近年、材料の変形時に水素により過剰生成した空孔が直接の原因と考える水素助長ひずみ誘起空孔モデルが提案されている。しかし、その定量的考察はあまりなされておらず、誘起空孔の挙動の定量的評価が必要である。このことから、本研究では、水素添加と同時にひずみを与えた純鉄の薄膜試料の水素熱脱離スペクトルを、空孔及び空孔クラスターの挙動を考慮したモデルでシミュレーションした。モデルでは、9個の空孔からなる空孔クラスター()までを考慮し、空孔及び空孔クラスターの水素トラップエネルギーとして、分子静力学で見積もった値を用いた。また、拡散に関するパラメータも原子レベル計算で評価した値を用いた。結果として、モデルは、全体としてスペクトルを再現し、時効処理の温度に対するスペクトルの変化も再現した。一方、実験との2つの特徴的な違いも現れ、その考察から、
及び
の拡散はモデルより遅いこと、また、水素と共にひずみを与える際に、空孔クラスターも生成されることの可能性が見出された。本モデルは、照射で生成した空孔の挙動の考察にも応用可能と考える。
末吉 哲郎*; 岩永 泰弥*; 藤吉 孝則*; 高井 洋輔*; 向田 昌志*; 工藤 昌輝*; 安田 和弘*; 石川 法人
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 27(4), p.8001305_1 - 8001305_5, 2017/06
被引用回数:8 パーセンタイル:39.59(Engineering, Electrical & Electronic)高速重イオンを複数の方向から照射したGdBCOコート線材における磁束ピニング特性を詳細に調べた。具体的には、交差した方向からイオン照射し、交差した柱状欠陥をab面に対して対称に形成した。その際、交差角度を5度から15度まで系統的に変化させることにより、交差角度が磁束ピニング特性に与える影響も調べた。その結果、交差角度が5度の場合、臨界電流密度()の磁場角度依存性曲線において一つのピークが現れることが分かった。交差角度を15度まで広げていくと、
の磁場角度依存性曲線において3つのピークが現れることが分かった。そのうち、中央の一つのピークは、
面自体に磁束がピニングされる寄与で、その周りの2つのピークは交差する柱状欠陥それぞれの寄与であることが考えられる。磁場角度が
面方向に近い時には、磁束線の線張力が強く、磁場角度がab面方向から離れるにつれて弱くなることを示唆していると考えられる。
Hwang, J.-G.*; Kim, E.-S.*; 宮島 司*; 本田 洋介*; 原田 健太郎*; 島田 美帆*; 高井 良太*; 久米 達哉*; 長橋 進也*; 帯名 崇*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 753, p.97 - 104, 2014/07
被引用回数:7 パーセンタイル:45.42(Instruments & Instrumentation)For a future synchrotron light source based on a linac, e.g. an X-ray free electron laser and an energy recovery linac (ERL), an injector is a key component to generate a high brightness electron beam. For the acceleration and transportation of the electron beam in the injector, the adjustment of beam orbit inside the cavity is important to avoid the deterioration of the beam quality due to the transverse electric field of it, which causes the transverse emittance growth. To adjust the beam orbit, an investigation of the electromagnetic center of the cavity is required in the beam operation. This paper shows a new method for measuring the electromagnetic center of the cavity, and describes an analytical model of emittance growth due to a combination of transverse electric field and orbit offset. The validation of the method was confirmed by the emittance measurement in the compact ERL (cERL) injector at KEK.
坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05
日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。
木村 祥亮; 浅野 雅春; Chen, J.; 前川 康成; 片貝 良一*; 吉田 勝
Radiation Physics and Chemistry, 77(7), p.864 - 870, 2008/07
被引用回数:33 パーセンタイル:87.15(Chemistry, Physical)エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)膜に線を前照射し、次いでトルエン,イソプロパノール(iPrOH),テトラヒドロフラン(THF),テトラクロロエタン(TCE)からなる有機溶媒の存在下でスチレン(St)/ジビニルベンゼン(DVB)モノマーを後グラフト重合して得られたグラフト膜をスルホン化することで燃料電池用高分子電解質膜を作製し、電解質膜のプロトン伝導性,耐久性などに及ぼす溶媒効果について調べた。50%グラフト率で比較した場合、iPrOHで作製した電解質膜のスルホン酸基は膜表面部位に分布していたが、トルエン,THF,TCEで作製すると膜全体にスルホン酸基が均一に分布し、伝導性に違いが生じた。また、重合溶媒にTCEを用いるとほかの溶媒に比べて耐久性が著しく向上することがわかった。
木村 祥亮*; Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 片貝 良一*; 吉田 勝
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 263(2), p.463 - 467, 2007/10
被引用回数:18 パーセンタイル:74.15(Instruments & Instrumentation)重イオンビームを利用し異方伝導経路を持つ固体高分子型燃料電池膜の開発を進めている。この目的に対し、ETFEフィルム基材に450MeVのキセノンイオンを照射することでナノ損傷領域からなる潜在飛跡を形成、次いで線グラフト重合法によりポリスチレングラフト鎖を導入、最終的にスルホン化工程を経て異方導電性電解質膜を作製した。
廣木 章博; 前川 康成; 片貝 良一*; 山下 俊*; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*; 吉田 勝
Macromolecules, 39(12), p.4132 - 4137, 2006/06
被引用回数:5 パーセンタイル:16.42(Polymer Science)重合と架橋が同時に進行する放射線重合法の特性を活かし、アクリロイル-L-プロリンメチルエステルモノマーを水-アルコール混合溶液中で線照射することでAPMゲルを合成した。作製したポリマーゲルは、水中で14
C付近を境に低温膨潤-高温収縮する温度応答挙動を示した。水中0
Cから40
Cへ急激に温度変化させたときのゲルの収縮速度は、
線照射時に存在するアルコールの種類によって大きく異なることがわかった。例えば、メタノール存在下で作製したゲルは、およそ1日で収縮したのに対し、1-プロパノール存在下では、収縮するのにおよそ半年を要した。このような超低速応答は、素早い収縮過程とゆっくりとした収縮過程の2段階から成っていた。その存在比は、各アルコール由来の
-ヒドロキシアルキルラジカルの安定性と相関しており、ラジカルが安定であるほどゆっくりした収縮過程の割合が高くなっていることが明らかとなった。GC/MS分析より、プロリン残基にアルコールが付加した化合物が存在していることがわかった。
-ヒドロキシアルキルラジカルが安定であるほど生成物の量は増加したことから、アルコール付加体の生成により形成された局所的な水素結合領域が超低速応答を発現していると推察した。
海老原 健一; 杉山 優理*; 高井 健一*; 松本 龍介*; 鈴土 知明
no journal, ,
水素脆化は、鉄鋼材料における遅れ破壊や溶接熱影響部での割れの原因として考えられており、その機構解明及びそれに基づく予測・予防が望まれている。水素脆化機構として提案されているいくつかのモデルにおいて、水素助長ひずみ誘起空孔モデルでは、水素によって過剰に発生した空孔そのものが脆化を引き起こすと考えている。実験においてモデルを支持する結果が得られているが、空孔量や空孔の凝集で生成される空孔クラスターのサイズや量などの脆化への影響に関する定量的考察はあまり見られない。このことから、本研究では、ひずみにより誘起される空孔や空孔クラスターの挙動についての定量的考察を目指し、水素助長ひずみ誘起空孔を含む純鉄の水素熱脱離スペクトルの数値シミュレーションによる再現を試みた。結果として、シミュレーション結果には実験スペクトルとの違いが現われ、それらは空孔クラスターの拡散速度に起因することが示唆された。本結果については、照射により空孔が過剰となる原子力材料の脆化の研究への応用が考えられる。
木村 祥亮*; 片貝 良一*; 浅野 雅春; Chen, J.; 前川 康成; 吉田 勝
no journal, ,
膜厚方向にのみ選択的にプロトン伝導経路を持つ電解質膜を作製することを目的とし、膜厚25mのETFE膜に450MeV
Xe
を照射した後、(1)ETFE膜に生成したラジカルをクエンチ,(2)アルゴン雰囲気下、1kGy前照射の後、iPrOH/H
O=4:2(v/v)を溶媒とし、スチレン(St)/5v%ジビニルベンゼン(DVB)を後グラフト重合,(3)0.2Mクロロスルホン酸/1,2-ジクロロエタン溶液中でスルホン化,(4)加水分解の手順により電解質膜を作製した。Xeイオン未照射のETFE電解質膜の膜厚方向のプロトン伝導度は、0.014S/cmであるが、3.0
10
ions/cm
照射した電解質膜では0.11S/cmになることがわかった。このことから、イオン照射により形成された飛跡領域に選択的にグラフト鎖が導入されたと推察した。
海老原 健一; 杉山 優理*; 松本 龍介*; 高井 健一*; 鈴土 知明
no journal, ,
水素添加と同時にひずみを鉄鋼に与えることで、多量の空孔が生成され、それらが直接脆化に寄与するとする水素脆化モデルがある。そして、そのような多量の空孔を含む鉄鋼の水素熱脱離曲線には特徴的な脱離ピークが現れる。よって、そのような熱脱離曲線の数値シミュレーションによって、空孔やその凝集で生じる空孔クラスターの定量的評価が可能であり、さらにそれに基づくモデルの検証が考えられる。本研究では、ひずみ誘起空孔を含む純鉄試料の水素熱脱離曲線を測定し、その曲線を、空孔及び空孔クラスターの挙動を考慮したモデルによってシミュレーションした。また、その結果から、一部の空孔クラスターの拡散係数が理論値より小さい可能性が示唆された。さらに、発表では、より現実的な空孔生成直後の熱脱離曲線の測定についても考察する。尚、本発表は、Metallurgical and Materials Transactions A, 52(2021)257の一部を含む。
木村 祥亮*; 山本 利徳*; 黒田 真一*; 片貝 良一*; 久保田 仁*; Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 吉田 勝
no journal, ,
イオンビームにより形成される潜在飛跡領域と基材表面層に選択的にグラフト鎖を導入することを目的に、基材表面にのみラジカル生成が可能な光グラフト(UV法)と基材内部にまでラジカル生成が可能な線グラフト(
法)を利用することで、寸法変化を抑制した高プロトン伝導性電解質膜の作製を目指した。ETFE膜に129Xe
イオン(3.5MeV/n)を照射した膜に、UV法と
法によりStを後グラフト重合した後、スルホン化し電解質膜を作製した。同程度の
を持つ電解質膜の含水率を尺度とした寸法変化に及ぼす影響を検討したところ、UV法に比べて
法の含水率は約1/2にまで抑制された。
法における電解質膜の含水抑制は、アルコール系溶媒が基材内部にまでラジカルが存在するにもかかわらず、表面化学修飾にのみ作用したためと結論した。一方、UV法の場合、グラフト鎖は基材全体に導入されるため高い含水率を示したと考えた。