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玉田 正男; 浅野 雅春; 吉田 勝; 熊倉 稔*
Polymer, 32(11), p.2064 - 2069, 1991/00
被引用回数:12 パーセンタイル:55.21(Polymer Science)オクタデシルメタクリレートを赤熱したタングステンフィラメント存在下で蒸着することにより、基板上でラジカル重合が起こることが見い出された。重合収率はフィラメント温度の上昇、蒸着速度の減少、基板温度の上昇により増加した。蒸着速度の低いこと、及び280K以下の基板温度範囲では温度が高くなることが、蒸着薄膜を形成する分子の配向に重要であることが分った。また、蒸着膜をアニールすることにより、LB膜のX型の構造を有する薄膜が得られた。
Y.S.Soebianto*; 吉井 文男; 幕内 恵三; 石垣 功
Angewandte Makromolekulare Chemie, (2484), p.159 - 168, 1987/00
被引用回数:8 パーセンタイル:45.73(Polymer Science)低結晶化度のポリ(4-メチルペンテン-1)(TPX)へアクリル酸(AAC)に比べ分子鎖の長い2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とメトキシテトラエチレングリコールメタクリレート(M4G)の前照射法によるグラフト重合を行った。グラフト速度は、分子鎖が短いほど速かった(AACHEMA
M4G)。照射条件による重合速度の影響では、真空中
線照射
空気中電子線照射
空気中
線照射の順であった。これはラジカル濃度に対応し、ラジカル濃度が高いほどグラフト速度は大きかった。グラフトポリマーの含水率は、同じグラフト率で比較してもグラフトモノマーにより異なり、AAC
M4G
HEMAの順であった。AACの場合は、分子鎖が短いためにフィルムの中まで十分拡散し、均一にグラフト重合が起こるために含水率が高いものと考えられる。
幕内 恵三; 萩原 幸
J.Appl.Polym.Sci., 29, p.965 - 976, 1984/00
被引用回数:28 パーセンタイル:79.03(Polymer Science)天然ゴムラテックスの放射線加硫促進剤として、各種多官能性モノマーの効果を検討した。ラテックスの促進剤としての効率は、モノマーのゴム粒子内への溶解性とゴム分子との反応性(グラフト重合性)の二つの因子が重要であると考えられるため、まず、モノマーのゴムへの溶解度を測定し、溶解度の高いモノマーを選定した。溶解度の低いモノマーを、ラテックスに添加すると、ラテックスの粘度が上昇し、凝固することもあるが、溶解度の高いモノマーでは、粘度上昇は少なかった。加硫促進効率は、溶解度のみには依存せず、モノマーとゴム分子の反応性が重要であることが判った。ラテックスの安定性と反応性との観点から、ネオペンチルグリコールジメタクリレートが加硫促進としてすぐれていることが明らかとなった。これを、将来の促進剤であるCClと比較したところ、必要線量は高いものの、ラテックスの安定性とフィルムの老化性の2点ですぐれていることが判明した。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
J.Membr.Sci., 17, p.71 - 77, 1984/00
被引用回数:2 パーセンタイル:44.78(Engineering, Chemical)種々のヒドロキシメタクリレートモノマーの放射線注形重合によって膜を作製し、その機械的性質および酸素透過性などを調べた。これらの性質は乾燥および含水状態について調べ、膜の親水性はモノマーのメチレン単位の長さが大になるに従い小さくなった。含水状態の膜の線膨張係数はメチレン単位の数が小さくなるに従い大きくなった。又膜の酸素透過性はガスクロマトグラフィーを使用した酸素透過性測定装置によって測定し、メチレン単位が4ヶまではメチレン数の増大とともにゆるやかに増大し、その後、メチレン数の増大とともに著しく増大した。膜表面の水に対する接触角はメチレン単位の数の増大とともに増大することがわかった。
熊倉 稔; 藤村 卓; 嘉悦 勲
Eur.Polym.J., 19(7), p.621 - 626, 1983/00
被引用回数:10 パーセンタイル:57.04(Polymer Science)ヒドロキシエチルメタクリレートモノマーを用いた酵素及び菌体の放射線重合を利用しての固定化との関連において、ヒドロキチエツルメタクリレートと水との混合系の低温放射線重合反応の初期過程を調べた。重合反応速度は水の添加によって加速され、その加速効果はTgより少し高い温度において、温度の上昇と共に増大することが明らかになった。重合反応速度の極大点は-50C付近にあることが分った。重合反応の開始および成長ラジカルはESRを用いて調べた。低温でモノマーを照射して生成されるラジカルは7本線スペクトラムで等価なプロトンをも開始ラジカルと同定された。このラジカルは-120~100
Cで9本線のスペクトラムに変化して成長ラジカルになることが明らかなった。混合系のESRのスペクトラムの温度依存性についても水の重合加速効果の観点から調べた。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
Journal of Materials Science Letters, 2, p.605 - 608, 1983/00
被引用回数:5 パーセンタイル:39.97(Materials Science, Multidisciplinary)放射線重合によって得られたヒドロキシアルキルメタリレートの高分子膜へのヒト-グロブリンの吸着性を研究した。モノマーとしてはヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシプンチルメタクリレート、ヒドロキシヘキシルメタクリレートおよびテトラデカエチレングリコールジメタクリレートが用いられ、これらのモノマーは形枠を用いた放射線注形重合によって重合させた。グロブリンの吸着量の測定はパーオキシダーゼでラベル化したヒトIgGラビットIgGを用い酵素活性を調べることにより行った。
-グロブリンの吸着は膜の表面が疎水性化するほど増大した。親水性モノマーと疎水性モノマーの共重合によって得られた膜では、一定のモノマー組成のところで
-グロブリンの吸着量が極大になることが明らかになった。
石垣 功; 岡田 利美*; 貴家 恒男; 武久 正昭; 町 末男
J.Appl.Polym.Sci., 26, p.741 - 742, 1981/00
被引用回数:1 パーセンタイル:18.78(Polymer Science)ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル塩(DMAEM・MC)とアクリルアミド(AAm)の放射線共重合によるカチオン系高分子凝集剤の合成において、本系共重合反応におよぼす圧力の影響を検討した。 DMAEM・MC水溶液(0.5mol/l)およびDMAEM・MC(0.15mol/l)とAAm(0.35mol/l)の水溶液系に、1~7,000Kg/cm加圧下Co-60の
線を照射し、重合速度および生成ポリマーの分子量の圧力依存性を調べた。 上記いずれの系も、圧力とともに重合速度およびポリマーの分子量は増加することがわかった。前者の場合、分子量は大気圧(1Kg/cm
)に較べて5,000Kgで約4倍になったが、7,000Kg/cm
では橋かけが起り水に不溶性のポリマーが得られた。 一方、重合速度の圧力依存性から求めた活性化体積は、前者は-13.3ml/mol、後者は-7.9ml/molであった。
田中 隆一; 須永 博美; 田村 直幸
IEEE Transactions on Nuclear Science, NS-26(4), p.4670 - 4675, 1979/00
固体絶縁物に高速電子ビームを照射したとき、空間電荷の蓄積によって生じる電子透過距離の短縮を調べるため、赤色に染色されたポリメチルメタクリレート板に、1A/cm
以下の電子流密度の1.8MeV電子線を照射し、放射線による着色を利用して深部線量分布を測定した。その結果、電子透過距離の短縮が観測され、その短縮率が全電荷量、電子流密度、および照射温度に依存することが見出された。一方、ポアッソン方程式、電荷保存則、変位電流測定から得られた放射線誘起電流の線量率依存性、および電荷蓄積の増加に起因する深部船労分布の変形や、熱化電子の推積分布の計算を行った。その結果、実験結果は計算結果によく一致し、本計算法の信頼性が確かめられた。
大久保 浩; 吉井 文男; 西山 茂*; 吉田 健三; 嘉悦 勲
J.Appl.Polym.Sci., 24(1), p.161 - 170, 1979/00
被引用回数:2多官能性モノマーを含有するメチルメタクリレート・プレポリマーの放射線による注型重合について研究した。液状プレポリマーの物理的な性質、例えば過冷却性、粘度の温度依存性や液状プレポリマーの冷却時における特性などを調べ、これらを低温における注型重合と関連させて考察した。さらに効果的な注型重合方法として、ゲル状プレポリマーを用いた場合について検討した。ゲル状プレポリマーは、適当な条件下で液状プレポリマーを鋳型中で照射すると、低線量で効率的に製造できる。また、ゲル状プレポリマーは球面又は非球面の鋳型に押し付け、そのままの状態で線を照射することによって、通常の注型重合では得られにくい注型体を短時間のうちに製造できることが判った。
吉田 勝; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
高分子論文集, 36(1), p.35 - 40, 1979/00
被引用回数:3塩化カリウムを含む多孔質カプセルは、ポリエチレンブリコール#600存在下メチルメタクリレートの放射線重合によって調製し、そのカプセルからの薬剤の溶出性を検討した。このカプセルの多孔質構造はメチルメタクリレートとポリエチレングリコール#600の組成によってコントロールできる。カプセルから溶出した薬剤量を時間の平方根を関数としてプロットしたところ、直線関係が得られた。さらに溶出度はカプセルの含水率と比例関係にあり、又電子顕微鏡写真から得られた空孔率(porosity)とも同様な関係が認められた。
吉田 勝; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
Polym.J., 11(10), p.775 - 779, 1979/00
被引用回数:11制癌剤である5-FUの包括は吸着剤の存在下,-78Cで2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のようなガラス化性モノマーの放射線重合によって行なった。マトリックスからの5-FUの溶出は種々の吸着剤の添加によって抑制された。そして溶出速度は吸着剤濃度の増加と共に減少した。一方、吸着剤を含むマトリックスからの5-FUの溶出挙動はHiguchi式を用いて動力学的に解析した。また電子顕微鏡による観察から、吸着剤はマトリックス中に均一分布していることが分った。
大久保 浩; 加藤 正道*; 嘉悦 勲
J.Appl.Polym.Sci., 22(2), p.487 - 496, 1978/02
被引用回数:5筆者らが開発したコーティングは物性がすぐれていることともに、プレポリマーを放射線重合で調製する点に大きな特徴があり、放射線を全工程の一部に利用してメリットのある反応を行なわせた実例の一つとして紹介する必要がある。本報では、耐磨耗性コーティングについて、スクリーニングの概要と物性について報告するとともに、照射条件と粘度・膜厚・ヘイズ値の関係を明らかにした。また、耐摩耗性の生じる原因を考察する意味でヘイズ値と磨耗性係数さらにエンピツ硬度との関係を示して、耐摩耗性は表面硬度(エンピツ硬度で表される場合)とかなり異なった性質であり、より直接に摩擦特性と関連していることを推論した。すなわち、本コーティングはシリコンモノマーとビニルモノマーの二成分系より成り、シリコン成分の低摩擦係数が耐摩耗性に寄与しているとともに、ビニル成分が基材との接着性や耐候性、耐熱性に寄与していると考えられる。
吉井 文男; 大久保 浩; 嘉悦 勲
J.Appl.Polym.Sci., 22(1), p.389 - 400, 1978/01
ガラス化性モノマーが低温で重合性に富み重合時の容積収縮が少ない特徴を利用して、短時間で歪のない有機ガラス材料を作る新しいキャスティングプロセスの開発を行なっているが、本報ではキャスティングで作成する二種類の光学歪のうち、熱対流型歪と呼ばれる歪について、その制御条件の解析・確立を目的として、基礎的な知見を得ようとしたものである。 すなわち本報では、ヒドロキシエチルメタクリレート・グリシジルメタクリレートの放射線キャスティングで作成する熱対流型歪について、熱電対による追跡を手段として、温度分布ならびにその時間的変化をしらべ、重合条件、サンプルスケールおよび結果である歪の有無と対比させつつ、歪の生因を解明しようとしたものである。ガラス化性モノマーを用いる低温キャスティングで、従来の觸媒法キャスティングに比べ、はるかに歪が生成しにくいのは、低温であることと高粘性であることのため、重合熱に起因する対流が起りにくいためと推論された。
大道 英樹; 吉田 健三; 鈴木 和弥; 荒木 邦夫
J.Appl.Polym.Sci., 22(12), p.3387 - 3395, 1978/00
被引用回数:1ポリ塩化ビニール(PVC)は汎用樹脂として広く使われているが、耐衝撃性の低い点が一つの欠点とされている。耐衝撃性を改良する一般的な方法はゴム状物質のブレンドであるが、PVCとゴム成分との化学結合を付与することによってさらに十分な衝撃強度を与える。我々はPVCに対するブタジエンを放射線グラフトして、PVCにゴム的性質を付与することを試みた。グラフト率と共に衝撃強度が増大し、約15%のグラフト率のものでは衝撃強度が原料PVCの約70倍に達した。シートに成形したグラフト物の電子顕微鏡撮影の結果、0.1~1のポリブタジエン相がPVC相中に存在し、印加された衝撃を吸収することがわかった。ブタジエンだけグラフトしたものでは耐候性が不十分であったが、長鎖のエステル基をもつアクリレートまたはメタクリレートをブタジエンと共グラフトすることによってこの欠点を解決できた。
嘉悦 勲; 吉井 文男; 渡辺 祐平
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 16(10), p.2645 - 2650, 1978/00
ガラス化性モノマーを低温で重合させると、重合速度の温度依存性に特異な極大と極小が現れる特徴がある。これは実用上も重要な性質であり、これまでにこの温度依存性に影響する因子について研究を重ねてきたが、本報では、圧力を加えることによってどのような変化が現れるかについて検討した。その結果5000気圧以下の加圧下でも、モノマー系のガラス転移点が上昇し、それとともに重合速度が著しく増大することが判った。重合速度の温度依存性に極大と極小が現れる点は加圧下でも認められたが、極大の温度は、加圧下でのガラス転移点の上昇に伴って上昇し相対的に高温側に移動した。モノマーとしてはHEMAとGMAを用いた。
嘉悦 勲; 吉井 文男; 大久保 浩; 伊藤 彰彦
J.Appl.Polym.Sci., (26), p.165 - 174, 1975/00
ガラス化性モノマーであるヒドロキシエチルメタクリレートを用いて、低温過冷却状態における放射線注形重合を研究し、重合条件と重合体の光学歪の生成との関係を解明した。注形重合物の光学歪は、低温で重合されるほど入りにくくなり、低温重合においては室温重合に比べて、より厚みの大きい試料を、より大きい重合速度で重合させても、歪のない製品が得られるという特徴が明らかになった。歪の生成機構についても検討し、モノマーの粘度が低い室温での重合や、粘度が高くても試料の厚みが著しく大きくて試料内に重合熱による顕著な温度分布を生じる場合などにおいては、試料内の分子運動の流れが重合により凍結されることに起因するうずまき型あるいは放射型の歪が生成することを認めた。この外パッキングなどの異物との接触界面に沿って生成する歪もあり、これは重合に伴う容積収縮に起因する歪と考えられる。