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福崎 裕延*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Polymer, 31, p.2006 - 2014, 1990/10
被引用回数:111 パーセンタイル:96.31(Polymer Science)エステル酵素分解型の低分子量コポリエステルを得るため、L-乳酸(LA)と-カプロラクトン(CL)を窒素雰囲気・無触媒下200Cの温度で直接脱水縮合法によって合成した。この反応は環状CLの加水分解生成物(直鎖状6-ヒドロキシカプロン酸)と直鎖状LAの縮合によって進む。反応メカニズムおよびポリマーの特性はGPC、H-NMR、C-NMR、X線回折などによって調べた。ガラス転移温度と結晶性の結果から、ポリマーの形態を固体状(0-15mol-%CL組成範囲)、ペースト状(30-70mol-%CL組成範囲)、ワックス状(85-100mol-%CL組成範囲)の3つの状態に分類した。これらのポリマーの酵素分解性を調べたところ、最も強い分解活性はRhizopus delemen起源のリパーゼ酵素を用いた時に観察された。この場合、酵素分解はポリマーの形態に強く依存し、ペースト状ポリマーか酵素による分解作用を最も受けやすいことが判明した。
吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 片貝 良一*; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Makromol. Chem. Rapid Commun., 11, p.337 - 343, 1990/00
(L-アラニル)-L-ラクチル[(Ala)-Lac](n=0-3)単位からなるシーケンシャルポリデプシペプチドを2-ニトロフェニルサルフェニルN-カルボキシ酸無水物法によって合成した。このポリマーは主鎖にペプチド結合とエステル結合をもつため、プロテアーゼ酵素(例、トリプシン)とエステラーゼ酵素(例、リパーゼ)の競争反応によって分解を受けることが考えられる。トリプシンによるポリマーの分解は、poly(Ala-Lac)で極大を示し、試験開始から10週目で約55%分解率に達した。同じ傾向はリパーゼを用いた時にも観察された。しかし、分解率は、トリプシンのそれより著しく高く、100%近くにまで達することが分かった。この結果は、エステル結合を切断する酵素作用によってポリマーの分解が優先的に起こっていることを意味する。
吉田 勝; 浅野 雅春; 嘉悦 勲; 今井 強一*; 真下 透*; 湯浅 久子*; 山中 英寿*; 鈴木 慶二*; 森田 泰司*
人工臓器, 16(3), p.1333 - 1336, 1987/03
低温放射線重合法で調製したシスプラチンを含むvinyl copolymer針をウィスター系ラットの腎臓に埋入した。この針からシスプラチンが徐々に放出され、結果的に針周囲・組織が壊死化した。針周囲の組織壊死の立体像はラグビーボール状で、その中心に針が位置している形態を示した。この場合、針表面から外側へ向っての壊死の組織形態は凝固壊死層、融解壊死層そして非壊死(正常組織)からなることが分った。このような組織形態はurokinase(フィブリン溶融酵素)、lipase(脂肪分解酵素)およびtrypsin(タンパク質分解酵素)のような酵素をシスプラチンと共存させた時に顕著に変化した。すなわち、針埋入から7日目で比較した場合、非酵素もしくはurokinase含有系の壊死形態は殆んどが凝固壊死であったのに対し、lipaseおよびtrypsin含有系のそれは逆に融解壊死からなっていることが組織所見(HE染色)から判明した。