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椎名 保顕; 稲垣 照美*
日本機械学会論文集,B, 69(681), p.1233 - 1241, 2003/05
潜熱蓄熱の蓄熱媒体を多孔体金属に含浸させた複合蓄熱体について、実効熱伝導率が融解特性に及ぼす影響を解析的に調べ以下の結論を得た。解析で想定した蓄熱媒体はOctadecane,水,LiCO,NaCl,多孔体金属は銅,アルミニウム,炭素鋼である。(1)複合蓄熱体の実効熱伝導率を向上させることにより融解時間を減少させることができることを示した。蓄熱媒体の熱伝導率が低いほど、また、伝熱流体の熱伝達率が高いほど融解時間の減少率は大きくなる。(2)Stが小さい場合に、融解時間を表す近似解析結果を求め、数値解析結果とよく一致することを示した。(3)複合蓄熱体を用いるとフィンの場合より数倍から十倍程度相変化時間を短縮できる可能性がある。(4)非一様熱伝達率を用いた場合と、一様熱伝達率を用いた場合の融解時間の差はたかだか10%程度であり、一様熱伝達率を用いても大きな誤差は生じない。
岩佐 薫; 椎名 保顕; 稲垣 照美*
可視化情報学会誌, 19(75), p.41 - 45, 1999/10
円筒内蓄熱カプセル内相変化流体の自然対流及び強制対流による融解過程を、可視化を含む実験及び解析により調べた。実験ではカプセルとしてアクリル容器を、流体として水を用いた。また、表面熱伝達率一定とした融解解析を行い、実験との比較を行った。自然対流による融解の場合、カプセル径が小さい場合には実験と解析はほぼ一致するが、カプセル径が大きくなるとカプセル内自然対流の影響が顕著になり、両者の不一致は大きくなる。また、表面温度の不均一は小さく、相変化界面形状の非対称性は小さい。強制対流による融解の場合、表面熱伝達率の非一様性が大きいため、界面形状は非対称となる。また、表面温度の不均一性が大きくなるため、融解特性を評価するには、表面熱伝達率非一様の影響を考慮する必要がある。
椎名 保顕
JAERI-Tech 98-056, 64 Pages, 1998/12
固液相変化蓄熱を利用した高温高密度の蓄熱技術開発の基礎研究として、多孔質セラミックスに溶融塩を含浸させたセラミックス蓄熱体を試作し、強度、熱物性、温度特性を調べた。多孔質セラミックスとしては熱衝撃に強いZrOを用い、蓄熱物体としてはNaCO,MgCl,CaClの混合塩を用いた。実験の結果、使用した溶融塩は空気中の水分を吸収し、変質したり、融解・凝固のくり返しにより蒸発し質量減少を生ずる可能性があるため、密閉雰囲気中で使用する必要があることが示された。また、温度変動域を適切に選択すると、雰囲気温度が変動しても蓄熱体中心温度の変動を小さく抑えることができるため、熱負荷変動吸収のために蓄熱体を利用できる可能性があることが示された。