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原田 善成*; 山口 響*; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*; 多田 健一
Transactions of the American Nuclear Society, 130(1), p.758 - 762, 2024/06
軽水の熱中性子散乱に起因した不確かさを選択的に低減する決定論的サンプリングを用いたデータ同化を実施した。データ同化には、水槽体系の即発中性子減衰定数を用いた。軽水の熱中性子散乱則データのCABモデルに対して、決定論的サンプリング法を不確かさの定量化とデータ同化に適用した。決定論的サンプリングを用いた不確かさの定量結果は、ランダムサンプリング法を用いた結果と同程度であることが分かった。
中山 梓介; 岩本 修; 木村 敦
EPJ Web of Conferences, 294, p.07001_1 - 07001_6, 2024/04
溶融塩炉などの革新型原子炉の減速材として黒鉛の利用が考えられている。減速材による熱中性子の散乱は炉心設計に大きな影響を与える。革新型原子炉の開発に貢献するため、原子炉級黒鉛の熱中性子散乱則の評価を行った。格子振動に起因する非弾性散乱成分は、第一原理シミュレーションから求めたフォノン状態密度に基づいて評価した。シミュレーションは理想的な結晶黒鉛に対して行った。結晶構造に起因する干渉性弾性散乱成分は、J-PARC/MLF施設で実施された中性子透過実験および散乱実験に基づいて評価した。中性子透過実験との比較においては、空孔などの結晶よりも大きな構造に起因する中性子小角散乱の定量が重要であることがわかった。以上の方法に基づいて、原子炉級黒鉛の熱中性子散乱則データを評価した。
多田 健一
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 8 Pages, 2023/10
熱中性子散乱則データのエネルギー点数は、連続エネルギーモンテカルロ計算コードの断面ファイルのデータサイズに大きく影響する。エネルギー点数の最適化は、断面ファイルのデータサイズを削減するための効果的な手法の一つである。本研究では、エネルギー点数の最適化のため、熱中性子散乱断面積の線形化機能を開発し、核データ処理コードFRENDYに実装した。線形化手法として、共鳴再構成とドップラー広がりで使用される線形化手法を用いた。エネルギー点数の違いが中性子輸送計算に与える影響を推測するため、ZrHを減速材として用いた臨界実験ベンチマークを計算した。計算結果から、熱中性子断面積の線形化が中性子輸送計算の計算精度が改善することが分かった。
川口 真穂*; 柴 茂樹*; 岩橋 大希*; 大川 剛*; 郡司 智; 井澤 一彦; 須山 賢也
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 8 Pages, 2023/10
原子力規制委員会は、2014年から日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で、福島第一原子力発電所事故で発生した燃料デブリの臨界性を評価するための実験的アプローチに取り組んでいる。その一環として、擬似燃料デブリの特性を評価する臨界実験を実施するため、原子力機構は臨界実験装置STACY(STAtic experiment Critical facilitY)を改良した。予備解析として、提案した炉心配置パターンについて、主要な核データライブラリを用いて臨界特性を検証した。3次元連続エネルギーモンテカルロ中性子・光子輸送コードSERPENT-V2.2.0と最新のJENDL-5を用いた。その結果、STACY更新炉の炉心配置パターン全てにおいてJENDL-5による中性子増倍率は、他のライブラリを使用した結果と比較して大きく評価された。また、JENDL-5のH散乱反応及び
U核分裂反応断面積の感度係数は他のライブラリとは異なっていた。これらのライブラリとの比較から、JENDL-5の更新されたS(
,
)は、STACY更新炉の臨界特性の評価結果に影響を与える可能性があることがわかった。
亀田 恭男*; 佐々木 基弥*; 臼杵 毅*; 大友 季哉*; 伊藤 恵司*; 鈴谷 賢太郎; 福永 俊晴*
Journal of Neutron Research, 11(3), p.153 - 163, 2003/09
水HOのTOF中性子回折におけるH(軽水素)からの非弾性散乱の効果を、D
O(重水)と混合することで干渉性散乱強度をゼロにして、構造と関係ない非干渉性(-非弾性)散乱のみを観察することで、直接調べた。
門谷 浩享*
JAERI-M 8927, 26 Pages, 1980/06
THRUSHは干渉性および非干渉性散乱について、フオノン展開の方法で熱中性子の散乱やカーネルを計算するコードである。重水の散乱カーネルの計算に適している。
飯泉 仁
Journal of the Physical Society of Japan, 35(1), p.204 - 212, 1973/01
被引用回数:3フッ化カルシウム(CaF)の
111
方向音響モードのフォノン幅を20~573Kの範囲で熱中性子散乱により測定した。分光器の条件を最適化し、得た結果を補正するため分解能関数の効果を注意して取扱った。それぞれのフォノン幅は温度と共に多様に変化するが、定性的には簡単な理論の結論により理解することができる。室温での幅は縦波が1.5~2mev、横波が約1mevで、これは他の物質での測定値とほぼ同程度である。それゆえ、この物質で見られる大きな非調和温度因子は個々のフォノン-フォノン相互作用の大きいことを必ずしも意味せず、むしろ積分量を求める際の結晶の対称性の効果によるものと考えられる。縦波音響モードのq=0.4q
近傍で異常な形のピークが観測されたが、これはフォノンの自己エネルギーのエネルギー依存性を反映しているものと思われる。
飯泉 仁; 下司 和男; 原田 仁平*
J.Phys.,C, 6(21), p.3021 - 3023, 1973/00
チタン酸ストロンチウムの規準振動分散関係を中性子非弾性散乱法により測定し、Stirlingの最近の結果と比較した。2,3分枝について新しい測定結果を与えた。
シグマ研究専門委員会
JAERI 1095, 34 Pages, 1965/12
化学結合を考慮した熱中性子散乱断面積を解析するために種々の理論模型が作られてきている。委員会熱中性子グループはこれら模型による計算コードとして自由ガス模型に対してはFREEコード,分子状減速材特に軽水分子に対するNelkin模型には、NELKERコード,等方結晶状及び分子状減速材に対するEgelstaff-Schofield模型にはE.Sコード,黒鉛等非等方結晶減速材に対してはUNCLEコードを作成整備してきた。これらを用いて主に原子炉減速材物質の散乱法則,散乱断面積を理論あるいは実験的に求められた拡張された意味の振動数分布を用いて計算し実験との比較検討をおこなっている。
シグマ研究専門委員会
JAERI 1086, 115 Pages, 1965/10
熱中性子炉の解析において熱中性子スペクトルの正確な評価の重要性がますにつれて、熱中性子非弾性散乱の精密な実験がおこなわれてきており、これを裏づける散乱核の理論が必要とされ、展開してきている。熱中性子の散乱の理論は、VH
の理論に集約されるが実際の散乱対の状態に対する解析方法は種々である、ここでは原子炉の減速材や反射体に用いられる液体、固体、有機材、水素化合物によつ熱中性子散乱の理論のおよび実験結果を収録してある。これらの作業はシグマ委員会熱中性子グループが昭和38,39年度、散乱核の計算コードの整備作成の作業と並行しておこなわれた研究の一部である。
原田 善成*; 山口 響*; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*; 多田 健一
no journal, ,
核計算における軽水の熱中性子散乱則(TSL)データ起因の不確かさを低減するために、水槽体系の即発中性子減衰定数を用いたデータ同化を実施した。決定論的サンプリング法に基づくバイアス因子法を利用することで、核特性間に軽水のTSLデータを介した強い相関がある場合には、軽水のTSLデータに起因した実効増倍率の不確かさを低減できることを明らかにした。
多田 健一; 安部 豊*; 渡邉 友章
no journal, ,
2023年の日本原子力学会秋の大会において、JENDL-5の軽水の熱中性子散乱則を用いると、減速材温度の変化で実効増倍率が振動するという問題を指摘した。この問題の要因を調査したところ、分子動力学シミュレーションの試行回数が少なく、統計誤差が大きく、十分な精度で評価できていないことが原因であることが分かった。そこで、分子動力学シミュレーションの試行回数を大幅に増やし、新たに軽水の熱中性子散乱則を再評価した。この新たに整備した熱中性子散乱則を用いることで、温度に伴う実効増倍率の変化がスムーズとなり、ENDF/B-VIII.0やJENDL-4.0など、他の評価済み核データと近い傾向を示すようになった。本発表では、水の熱中性子散乱則の再評価と、その再評価が実効増倍率に与える影響について説明する。
木村 敦; 遠藤 駿典; 中村 詔司; Rovira Leveroni, G.; 中山 梓介
no journal, ,
熱中性子散乱則(以下、TSL)は熱中性子炉などにおいて臨界性等の炉特性や炉設計に影響を及ぼす重要な核データである。TSLは物質の原子・分子運動による中性子散乱を記述するデータであり、分子動力学計算を用いて導出した最新のTSLが評価済み核データに取り込まれている。導出したTSLの妥当性の確認は、TSLを含んだ二重微分散乱断面積及び全断面積の測定結果を用いて行われており、我々のグループでは検証に用いるためこれらの断面積の測定研究をJ-PARC・物質生命科学実験施設にて進めている。本発表では、J-PARCで実施している二重微分散乱断面積及び全断面積測定の現状及び将来計画について報告する。
多田 健一
no journal, ,
本発表では、日本で開発している評価済み核データライブラリJENDLの概要と、JENDL-5公開後の核データ評価に関する取り組み、そして今後のJENDLの整備計画について説明する。また、最近の核データ評価に関する取り組みとして、軽水炉の炉心解析に影響の大きい軽水の熱中性子散乱則の改訂について説明する。軽水の熱中性子散乱則の不確かさを低減するため、分子動力学計算の試行回数を25倍に増やした。この軽水の熱中性子散乱則の改訂が臨界計算及び燃焼計算に与える影響はほとんどのケースで50pcm以下であることが分かった。
多田 健一
no journal, ,
本発表では、熱中性子散乱データを処理する際の参考になることを目的とし、評価済み核データの概要と、評価済み核データから断面積ライブラリ作成までの核データ処理の流れとその手法を解説する。また、評価済みデータではなく、熱中性子散乱の実験データや解析結果から断面積ライブラリを作成する際に必要なデータや処理の流れについても併せて解説する。
多田 健一
no journal, ,
原子力機構が開発している核データ処理コードFRENDYとLANLが開発しているNJOYの処理結果の比較から、NJOYの処理上の問題点を多数明らかにしてきた。本発表では、熱中性子散乱則の処理におけるNJOYの問題点について説明した。また、本発表では、FRENDYで誰もが簡単に適切な処理を実施するために新たに実装した入力値の検証機能や、最近の活動紹介として、多群断面積処理機能の実装などについても説明する。
権 セロム*; 今野 力; 太田 雅之*; 佐藤 聡*
no journal, ,
ヨーロッパ核破砕中性子源ESSグループが整備した結晶粒径を考慮したBeの熱中性子散乱則データを用いてJAEA/FNSのBeベンチマーク実験及び核融合中性子源A-FNSの試験モジュールの核解析を行った。Beベンチマーク実験では、これまで低エネルギー中性子に感度を有する反応の反応率の計算値が実験値を大幅に過大評価していたが、Beの結晶粒径が大きくなるにつれて過大評価が減少することがわかった。A-FNS試験モジュールでは0.1eV以下の中性子束に影響が見られたが、A-FNSのように熱中性子束が小さい中性子場では、トリチウム生成率等への影響は小さいことがわかった。
多田 健一; 渡邉 友章; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*
no journal, ,
様々な減速材温度におけるJENDL-5と他のライブラリのH in HOの熱中性子散乱則の影響の比較のため、PWRの単ピンセル体系を対象に、様々な減速材温度での評価済み核データライブラリ毎の無限増倍率を比較した。その結果、減速材温度によって従来の評価済み核データライブラリであるJENDL-4.0やENDF/B-VII.1とJENDL-5との差異が減速材温度によって異なることが分かった。この差異は減速材温度係数に影響を与える可能性がある。しかし、高温のH in H
Oの断面積や角度分布・二次エネルギー分布を対象とした実験データはほとんどないため、ライブラリの良し悪しを判断することは困難である。H in H
Oの熱中性子散乱則データの精度向上のためには、高温での実験データの取得が望まれる。
中山 梓介; 木村 敦; Thomsen, B.
no journal, ,
熱中性子炉では、減速材の熱中性子散乱則(以下、TSL)が炉心計算結果に大きな影響を及ぼす。TSLは物質の原子・分子運動による中性子散乱を記述するデータであるため、物質の相や温度、圧力によって多様に変化する。炉心計算の観点からは原子炉運転時のような高温・高圧状態におけるTSLが重要となるが、実験室内にこのような状態を実現することの難しさもあり、これまでのTSLの測定実験はほとんど室温付近で行われている。こうした状況を踏まえ、軽水や黒鉛等の主要な減速材について、高温・高圧条件下におけるTSLを測定・評価するプロジェクトを2024年度より3ヵ年計画で開始した。シリーズ発表の始めとして、本プロジェクトの概要と進捗を述べる。
木村 敦; 遠藤 駿典; 中村 詔司; Rovira Leveroni, G.; 中山 梓介
no journal, ,
原子炉運転時のような高温・高圧条件下における軽水や黒鉛等の主要な減速材の熱中性子散乱則(TSL)の測定・評価プロジェクトを2024年度より3ヵ年計画で進めている。TSLは物質の原子・分子運動による中性子散乱を記述するデータであり、分子動力学計算を用いた最新の手法で計算した結果が評価済み核データに取り込まれている。導出したTSLの妥当性の確認には、実際に使用する高温・高圧環境での二重微分断面積及び全断面積の測定結果が必要となるが、実験の困難さからそのような環境下での測定結果はほとんどない。そこで、本プロジェクトの一環として、高温・高圧条件下における二重微分断面積及び全断面積の測定研究を進めている。本発表では高温・高圧下での測定で必要となる試料セル及び試料環境装置などの実験準備の進捗状況と今後の測定計画について報告を行う。