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松永 武
原安協だより, (177), p.8 - 14, 2000/08
チェルノブイリ原子力発電所周辺の高度汚染地域(立ち入り制限区域)における汚染の現状を報告する。本報告では、これまでに現地で行われた研究成果を集大成した図書及び日本原子力研究所とウクライナの研究機関との間で行われた国際研究協力に基づいて得られた結果を資料としている。環境への放出量、立ち入り制限区域内の汚染状況、同区域外への放射性核種の移動について述べる。
大道 英樹; 吉田 勝; 浅野 雅春; 片貝 良一*; Spohr, R.*; Vetter, J.*
Ionics, 22(SUPPL.1), p.27 - 32, 1996/06
温度、pH、電場などの環境条件を変化させたとき、その変化量に対応して孔を開閉することのできる機能性フィルターを開発する目的で、イオンビームをポリマーフィルムに照射し、次いで高分子ゲルを化学結合させた。まず核飛跡検出器として知られるCR-39フィルムに各種イオンビームを照射し、円筒状の孔を形成する条件を調べた。その結果、核子あたり10MeV程度のエネルギーの鉛、ウラン、キセノンなどの重イオンを用いれば限定エネルギー移動量が10MeV・cm
/g以上となり、所期の目的を達成できた。次に、重合して高分子ゲルとなるモノマーを
線照射により孔の壁の部分で重合させ、孔に2重円筒状にゲル部分を結合させた。その結果、ゲルの相転移温度を挟んで外部温度を上下させることにより、ゲルが膨潤・収縮して孔の開閉状態が制御されることがわかった。さらに、このフィルータの応用についても触れた。
飯島 和毅
no journal, ,
原子力機構は福島長期環境動態研究(F-TRACEプロジェクト)を2012年末から実施している。放射性セシウムは、福島第一原子力発電所事故により、福島県の浜通りを中心に広範囲に沈着した。本プロジェクトでは、福島浜通りエリアの7河川水系における放射性セシウムの移動挙動を調査し、将来の放射性セシウムの分布と住民の被ばく線量の変化を予測するツールを確立することとしている。本件では、対象河川を比較することで得られた放射性セシウムの移動挙動に関する知見とともに、現地調査等に基づく河川水系内の放射性セシウム移動量の定量的な評価を紹介する。特に、懸濁態・溶存態放射性セシウムの濃度を決める要因について議論する。