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本間 建三; 雨谷 富男; 渡邊 浩之; 中崎 長三郎
UTNL-R-0292, p.1 - 9, 1993/00
JMTRに設置されている高温高圧水ループ照射設備「OWL-2」は、初期の目的を達成したため撤去することとした。OWL-2の炉内管は、原子炉容器の上蓋と下蓋を上下に貫通した構造である。そのため、炉内管の撤去は、原子炉容器内の一次冷却水の漏出を防止しつつ、炉内管の引抜きと、原子炉容器復旧のためのループ貫通部プラグ取付けを行わなければならない。本作業は、原子炉の炉心部を裸にする事故につながる恐れがあり、失敗の許されない困難な作業である。そのため、実機撤去に先立ち、モックアップ試験の実施を計画し、試験において構造設計、作業手順等の妥当性を確認した。本報告は、モックアップ試験の成果、実機炉内管の撤去及び、原子炉容器ループ貫通部の処置に関する、手順、方法等について紹介する。
中村 武彦; 傍島 眞; 細山田 龍二*
JAERI-M 90-140, 189 Pages, 1990/09
原研NSRRでは、ナトリウム冷却条件での高速炉燃料の破損実験を計画している。同実験における実験燃料の発熱量や温度挙動を予測することは実験範囲を定量化し、実験計画を策定する上で重要である。本報は実験燃料の温度挙動を予測するために行なった伝熱計算のまとめである。解析の結果、Na冷却条件での燃料破損のメカニズムは水冷却の場合と異なるであろう事が示された。また、最大パルス条件では実験燃料のほとんどが溶融し、破損するであろう事が示され、実験条件と燃料温度との関係が明らかとなった。本計算に当たり、軽水炉燃料のNSRR実験条件下での温度挙動を解析する計算コードNSR77を高速炉燃料挙動解析用に改造した。改造を行なった箇所については伝熱モデルを中心に併せて説明する。
森 清治*; 小林 武司*; 関 泰; 関 昌弘
FAPIG, 0(124), p.2 - 11, 1990/03
核融合炉のトリチウム増殖ブランケットの開発計画に反映するため、その開発に必要な手順と試験項目を明らかにした。さらに研究開発に必要な施設のうち、放射線場以外での炉外試験施設(高熱負荷試験、伝熱流動試験、製造技術開発、健全性試験)について予備的な概念設計を実施した。
藤城 俊夫
JAERI-M 84-063, 166 Pages, 1984/03
反応度事故時の急速な出力上昇条件の下での軽水炉熱料温度挙動は、熱料ペレットと破覆管の間のギャップ熱伝達により強く影響される。本研究はNSRR実験においてギャップガスをパラメータとした実験の結果およびNSRR77コードによる解析にもとづき、反応度事故条件下の熱料挙動に与えるギャップ熱伝達の影響の解明を行ったものである。この結果、ギャップ熱伝達の過渡的なふるまい、ギャップ熱伝達と熱料温度および熱料破損の関係、ギャップガス成分の影響、高発熱量条件の下での熱料ペレット・破覆管の融着発生や外圧による破覆管のつぶれの影響等が明らかにされた。また、ギャップ熱伝達率評価式として広く使われている修正Ross and Stoute式の適応性、適用限界および適用限界を超える場合に対するギャップ熱伝達率の取扱い方につき検討を行った。
伊藤 昇; 中島 照夫; 松原 邦彦; 大岡 紀一; 伊藤 尚徳
JAERI-M 82-187, 51 Pages, 1982/12
現在JMTRの水ループを使用して、一連の燃料中心温度測定実験が行われている。計画された試料のうち、第1次試料は、燃料-被覆管のギャップ寸法をパラメータにした4本バンドルの燃料集合体で、すでに照射実験と照射後試験が完了している。第2次試料は、標準被覆管の他に、ペレット-被覆管相互作用(PCI)による損傷の防止対策として有力な、Cuバリア被覆管、Zrライナー被覆管を用いた3本バンドルの燃料集合体である。照射実験は、このバリア型被覆管をもつ燃料の熱熟的挙動を調べることを目的としている。本報告は、第2次試料の設計、試験検査結果など、設計製作に関してまとめたものである。
岩田 耕司; 藤城 俊夫; 菊地 孝行; 小林 晋昇
JAERI-M 82-137, 51 Pages, 1982/10
本報告書は反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材の流動挙動の影響を調べるために、NSRRインパイル水ループ実験装置を用いて行った実験の結果をまとめたものである。本実験に先立って、大気圧カプセル内に小型の循環部を組込み実施した強制対流実験により、冷却材の流動が燃料挙動に大きな影響を持つことが明らかになったが、本実験はこの結果にもとづき、また、今後予定している動力炉条件を模擬した高温高圧ループ実験に備えての中間段階の実験として実施したものである。実験はPWR型の標準試験燃料用い、系の圧力1.1MPa、冷却材流速3~6m/s、冷却材サブクール度30~80Cの条件で行った。この結果、系の圧力、流速、サブクール度等の冷却材条件がいずれも大きな影響を持つことが判明した。
中島 照夫; 松原 邦彦; 大岡 紀一; 伊丹 宏治
JAERI-M 9600, 68 Pages, 1981/08
軽水炉燃料安全研究に関して燃料中心温度測定実験がJMTRの水ループ(OWL-1)を利用して行われることになった。この実験では、照射中の軽水炉燃料について線出力密度、燃料中心温度、FPプレナム圧力及び被覆管伸びなどを測定し、燃料挙動のコード検証に役立つデータを総合的に取得する。実験は、3回のシリーズを計画している。第1次燃料試料は、燃料-被覆管のギャップをパラメータにした4本の燃料棒を照射し、ギャップコンダクタンスに関するデータを得るもので、昭和54年7月製作を完了した。引続いて、照射実験が、JMTR運転サイクル48,49に行われた。本報告では、計装機器の開発を含め、第1次燃料試料の設計と製作について述べる。
柳原 敏; 星 蔦雄; 塩沢 周策
JAERI-M 8457, 36 Pages, 1979/10
NSRR実験において、試験燃料の発熱量と炉心積分出力の対応は線スペクトロメトリ法による核分裂生成物の定量により求められているが、核計算による評価値と比較して15%程高い。このため、
線スペクトロメトリ法による評価方法の妥当性の確認が望まれていた。そこで、NSRR実験カプセル内にカロリメータを挿入してパルス照射し、試験燃料の発熱量の直接測定を試みた。本測定の結果、炉心積分出力に対する試験燃料の発熱量は4.52cal/g・UO
/MW・Sであり、この値はこれまでの値4.36cal/g・UO
/MW・Sと極めて良い一致をみた。本実験により、
線スペクトロメトリ法による測定結果の妥当性の確認ができた。
清水 正亜; 伊藤 昇
JAERI-M 6667, 33 Pages, 1976/08
本報告書ではOWL-2炉内管のJMTRにおけるサーベランステスト結果とこれに基づいたOWL-2炉内管の使用寿命の検討結果について述べた。本サーベランステストでの最大速中性子照射量(1MeV)以上は3.410
n/cm
まで得られ、照射量の増加と共に炉内管材(SUS-316)の引張強度は増大し、伸びは減少した。しかし伸びの減少は照射量1
10
~3.4
10
n/cm
の範囲ではわずかであり、しかも最大照射量3.4
10
n/cm
においても、OWL-2の最高使用温度285
Cにおいて33%も残存していることが判明した。この伸び量は金属学的所見、OWL-2の使用条件等からみて余裕のある値であり、OWL-2炉内管は十分な安全性を確保して速中性子照射量3.4
10
n/cm
まで使用可能であるとの結論を得た。