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新村 信雄; 新井 栄揮; 栗原 和男; 茶竹 俊行*; 田中 伊知朗*; Bau, R.*
Cellular and Molecular Life Sciences, 63(3), p.285 - 300, 2006/02
被引用回数:41 パーセンタイル:37.76(Biochemistry & Molecular Biology)中性子回折は蛋白質やDNAの水素位置を直接的に決定する実験手法である。三つの異なったタイプの生体物質用高分解能中性子回折計が日本,フランス,アメリカに建設され、それらは近年、多くの蛋白質の結晶構造を決定するために頻繁に用いられてきた。本論文では、詳細な水素結合のジオメトリー,蛋白質及び核酸のH/D交換に関する情報,プロトンの正確な位置決定,酵素活性及び熱安定性における水素原子の役割,水和構造の動力学的挙動など、中性子構造解析から引出された成果を取り上げる。その他の重要な技術として開発された、結晶化相図による大型単結晶育成の最適化,完全重水素化蛋白質の調製,中性子蛋白質結晶学におけるクライオ技術の導入,生体水素水和水データベースの設立なども本論文中にて議論する。
新村 信雄; 新井 栄揮; 栗原 和男; 茶竹 俊行*; 田中 伊知朗*; Bau, R.*
Hydrogen- and Hydration-Sensitive Structural Biology, p.17 - 35, 2005/00
原研において、われわれは生体高分子のための幾つかの高分解能中性子回折計(BIX-type回折計)を建設した。この論文では、BIX-type回折計で得られた、蛋白質中の水素位置及び水和に関する幾つかの興味深い結果について再考する。中性子蛋白質結晶学の一般的な話題が著者らによって再考され、選ばれた幾つかのトピックスが議論される。