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内田 宗範*; 河村 弘; 宇田 実*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.491 - 498, 2003/09
被引用回数:15 パーセンタイル:68.93(Nuclear Science & Technology)微小球製造法である回転電極法によるアーク加熱で破損しない十分な延性を持ったベリリウム金属間化合物製回転電極棒を製造するため、ベリリウム金属間化合物の製造性についての要素技術開発を実施した。候補材料のひとつであるBe Tiについて真空アーク溶解炉を用いて溶解法による試作を行った結果、HIP(高温等方加圧法)に比べて気孔の少ない材料が得られたが、脆性を改善するに至らなかった。金相組織と延性の関係を調べるために、5at%,7.7at%(化学量論値),9at%及び15at%の組成を持つ試料を製作して、硬度測定と組織観察を実施した結果、室温における硬度はそれぞれ650,1100,1160及び1230であった。また、Be-5at%Tiが最も微細な金相組織であり、Be TiとBeからなることがわかった。この試料から電極棒を製作して、回転電極法を実施したところ、電極棒は割れることなくBe TiとBeの組織を持つ微小球が得られた。Beを利用することによって、延性を与えることが可能であった。
土谷 邦彦; 河村 弘; 内田 宗範*; Casado, S.*; Alvani, C.*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.449 - 453, 2003/09
被引用回数:19 パーセンタイル:75.66(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットで用いられるトリチウム増殖材として、低温でのトリチウム放出性、化学的安定性等の観点から、チタン酸リチウム(LiTiO)微小球が注目されている。これまで、LiTiO溶液からLiTiO微小球を製造できる直接湿式法を提案し、LiTiO微小球の予備製造試験を行ったが、目標焼結密度(80~85%T.D.)の微小球を得ることが出来なかった。そのため、LiTiOの溶解、ゲル球の生成及び焼結の各プロセスについて技術開発を行った。各種の溶媒を用いた溶解試験の結果、LiTiOは30%過酸化水素水で室温でも完全に溶解できた。この溶解液の粘性を調整し、アセトン中に滴下することにより、割れの少ないゲル球を製造できるとともに、こうして得られたゲル球を焼結することにより結晶粒径5m以下で目標焼結密度を満足した微小球を製造できることを明らかにした。
河村 弘; 石塚 悦男; 土谷 邦彦; 中道 勝; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中村 和幸; 伊藤 治彦; 中沢 哲也; 高橋 平七郎*; et al.
Nuclear Fusion, 43(8), p.675 - 680, 2003/08
被引用回数:28 パーセンタイル:63.75(Physics, Fluids & Plasmas)核融合原型炉を実現するために、先進ブランケットの設計研究が行われている。これらの設計では、より高い発電効率を目指して冷却材温度を500以上としており、高温に耐え、また高中性子照射量まで使用できるブランケット材料(トリチウム増殖材料及び中性子増倍材料)の開発が求められている。本論文では、原研及び国内の大学、産業界が共同で実施してきたこれら先進ブランケット材料の開発の現状について報告する。トリチウム増殖材料に関しては、トリチウム放出特性に悪影響を及す高温での結晶粒径成長を抑制できる材料の開発として、TiOを添加したLiTiOに注目し、湿式造粒法による微小球の製造技術開発を実施した。この結果、固体ブランケットに用いる微小球製造に見通しが得られた。中性子増倍材料に関しては、融点が高く化学的に安定な材料としてベリリウム金属間化合物であるBeTi等に注目し、回転電極法による微小球の製造技術開発及び特性評価を実施した。この結果、ベリリウムの含有量を化学量論値より多くすることにより、延性を増すことによって、微小球の製造に見通しが得られた。また、BeTiはベリリウムより中性子照射によるスエリングが小さいことなど、優れた特性を有していることが明らかとなった。
河村 弘; 高橋 平七郎*; 吉田 直亮*; Shestakov, V.*; 伊藤 義夫*; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中道 勝; 石塚 悦男
Fusion Engineering and Design, 61-62, p.391 - 397, 2002/11
被引用回数:40 パーセンタイル:90.41(Nuclear Science & Technology)高温ブランケット用の中性子増倍材として期待されているベリリウム金属間化合物に関し、日本国内での開発現状について報告する。ベリリウム金属間化合物の開発は、原研,大学,企業が協力して実施している。ベリリウム金属間化合物の一つであるBeTiに関し、従来のベリリウム金属より、構造材との両立性が良いこと,スエリングが小さいこと,機械強度が高いこと,トリチウムインベントリが小さいことなどの優れた特性を有することが明らかとなった。また、ベリリウム金属間化合物は機械的に脆く、熱応力が生じる回転電極法で微小球を製造することができなかったが、組織制御によって延性を持たせることによって、微小球を製造できる見通しが得られた。
中村 秀夫; 伊藤 和宏*; 久木田 豊*; 井田 瑞穂*; 加藤 義夫; 前川 洋; 勝田 博司
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.440 - 445, 1998/00
被引用回数:7 パーセンタイル:53.69(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合材料照射施設(IFMIF)の概念設計活動(CDA)の一環として行った、高速の液体リチウム板状ジェットターゲット流の熱流動特性に関する、水での模擬実験と数値解析の結果をまとめた。実寸大に模擬したジェット流では、試験条件内(流速≦17m/s,長さ約130mm)で安定した流れが得られ、数値解析により、熱的安定性を確認した。最近の実験で行った詳細な流速分布の計測から、遠心力による静圧分布のため、ジェット流の厚さ方向に自由渦流れと同様の流速分布が形成させると共に、この流速分布の影響が上流の吹き出しノズル内にまで及んでいることがわかった。2次元の正方メッシュを用いた解析を行い、このようなノズル出口付近の流速分布変化を良く予測できることを確認した。
中村 秀夫; 伊藤 和宏*; 久木田 豊*; 井田 瑞穂*; 加藤 義夫; 前川 洋
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 3, p.1268 - 1275, 1997/00
IFMIF装置の液体リチウムターゲットを水流で模擬し、その凹面壁を流下する高速の板状噴流の安定性を、約17m/s以下の流速で調べた。今回新たに採用した直列2段の2次元レデューサノズルは、内壁で剥離を生ずること無く、安定で均一な流速分布の噴流を生成した。噴流の表面には長さに沿って2次元、3次元の界面波が生じたが、全長130mmに渡り、大きさの変化は小さかった。噴流内の流速分布は、ノズル出口付近で自由渦の流速分布(半径に反比例)に変化し、この結果噴流の厚さが増加した。1次元運動方程式を用いた厚さ予測は、この変化を考慮に入れることで実験結果を良く予測した。
阿部 哲也; 武田 隆治; 村上 義夫; 伊藤 一男*; 鴨志田 利*
真空, 30(5), p.414 - 417, 1987/05
形状記憶合金線(NiiTi,Af109C)をアクチュエータ動力として全金属製真空バルブを試作し、その動作特性を評価した。線径1mm8本の形状記憶合金線(SMA線)を用いてアクチュエータを構成し、繰り返し動作試験を約6,000回行った。その結果、単純なストップバルブとして使用する限り、動作距離の再現性は問題にならないが、再現性(動作距離の)を問題にするような場合は事前に100回以上の準備運動をする必要がある。 以上の結果をもとに実用的なSMA真空バルブを製作した。
阿部 哲也; 村上 義夫; 小原 建治郎; 廣木 成治; 中村 和幸; 伊藤 裕*; 溝口 忠憲*; 梶浦 宗次*; 佐川 準基*
真空, 27(5), p.394 - 397, 1984/00
JT-60用TiC被覆第一壁の開発目標と経過について報告する。JT-60ではモリブデンリミタライナおよびインコネル625ライナの表面を20mのTiCで被覆することが決定し、この被覆技術の開発試験を昭和55年度から57年度にかけて行なった。その結果、モリデブン基材に対してはプラズマCVD法(TP-CVD法)、インコネル625基材に対しては、ホローカソード法(HCD-ARE法)によるTiC被覆法を開発した。ここでは、このうち、主として、昭和57年度に行なった実機大基材に対する被覆技術の開発試験内容について報告する。