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宮本 啓二*; 武田 常夫; 村岡 進; 前田 頌*; 和達 嘉樹*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(3), p.268 - 270, 1996/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)BWRで発生するLLWをプラスチック固化した固化体の性能評価を行った。Co、Cs、Srを添加した50lのプラスチック固化体を海水中浸漬(2体)、陸水中浸漬(2体)、土壌中埋設(4体)の3種類の処分環境で約3年間の長期浸出試験に供試した。プラスチックの固化体は材質・形状が安定しており、そのため浸出現象は溶解律速であることが判った。また、海水中ではSrはCo、Csの約2倍の浸出性を示した。陸水中では3核種ともに同等の浸出性を示すことが確認できた。土壌中ではSrのみが土壌から系外へ多く漏出した。つまりSrは、モニタリング核種として有望であることが確認できた。
和達 嘉樹; 小川 弘道; 熊田 政弘; 天野 光
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(6), p.589 - 592, 1991/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.46(Nuclear Science & Technology)原子力学会の依頼により寄稿するもので、1991年3月1315日に亘り水戸市で開催された日本原子力研究所主催の「第3回原子力先端研究国際シンポジウム-地球環境と原子力」の概要を記したものである。なお、原子力学会と保健物理学会が後援学会である。
熊田 政弘; 和達 嘉樹
保健物理, 26, p.59 - 61, 1991/00
筆者らは1990年10月1日~4日にわたり、カナダオタワ市で開催された上記国際会議に出席し、各国の最近の研究開発状況に触れるとともに、今後、我が国でも多数開催されるであろう国際会議の有り方について感ずるところが大きかったので、それらをまとめて報告する。
下岡 謙司; 和達 嘉樹
保健物理, 25, p.107 - 114, 1990/00
コンクリートピットの放射性核種閉じ込め性能を確かめることを目的としたコンクリートピット内にCs溶液を約600日間貯留した。ピットから採取したコアのCs濃度分布を解析し、コンクリートピット中のCsの濃度分布は、表面に吸着したCsを拡散源とする表面近傍部での拡散にCs溶液そのものを拡散源にする内部での拡散の二つを重ね合わせることで表現できることを示し、それぞれのみかけの拡散係数1.710m/sおよび1.710m/sを求めた。さらにコンクリートの経年変化によるバリア性能の変化を調べるため中性化コンクリート供試体中における拡散係数等の物性値を測定し、物性値に中性化による大きな変化が無く、放射性核種移行阻止能は低下しないことを明らかにした。
武部 愼一; 下岡 謙司; 蔵本 讓*; 和達 嘉樹
JAERI-M 89-211, 15 Pages, 1989/12
低レベル放射性廃棄物の人工バリア性能を高度化することを目的として、セメントモルタルを不透水化処理(XYPEX処理)した供試体に対するCsの浸透実験を行った。その結果、不透水化処理した供試体深部におけるCs濃度は未処理の場合に比較して1桁程低くなることを見出した。この供試体内部へ拡散浸透したCsの濃度分布から計算により求めたみかけの拡散係数は、未処理セメントモルタルの場合では、9.110cm/dayであったのに対して、不透水化処理した場合では4.010cm/dayとなった。このような不透水化処理を行うことにより、セメントモルタルのみかけの拡散係数を小さくすることができることが分かった。
大塚 芳郎; 山本 忠利; 武部 愼一; 和達 嘉樹
日本原子力学会誌, 31(12), p.1377 - 1382, 1989/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)低レベル放射性廃棄物陸地処分に関する安全性研究の一環として、海岸砂層地域およびローム層地域から採取した帯水層試料について放射性核種移動試験を行った。両試験において、流入した放射性核種の大部分は流入部付近の土壌に吸着されることから、核種移動に対する帯水層のバリア性を確認した。得られた核種濃度分布と分配係数に基づいた核種移動式の計算結果を比較すると、海岸砂層に関する試験において、Csは高濃度部分の分布で概ね一致した。結果としては、土壌および放射性核種の種類によらず、核種移動式は安全側評価となることを認めた。
山本 忠利; 武部 愼一; 小川 弘道; 田中 忠夫; 向井 雅之; 古宮 友和; 横本 誠一*; 和達 嘉樹
JAERI-M 89-189, 18 Pages, 1989/11
低レベル放射性廃棄物最終貯蔵予定地より未攪乱状態で採取した4種類の通気層土壌試料を用いて、降水模擬条件での核種移行試験を行った。流出液中のSr、Csは検出限界以下で、Coは10~10Ci/mlの小さな値であった。土壌中の核種移行は表面では指数関数的な濃度減少を示し、イオン形で吸着した。深部では穏やかな濃度減少を示し、核種及び土壌の種類により非イオン形の移行が異なった。さらに表面付近の濃度分布から、遅延係数を計算し、10~10の大きな値を得た。これら土壌は大きな保持能力を有することを確認した。一方低濃度部分については高濃度部分の値に比べて1~2桁小さな値を示した。放射性汚染水による試験と比較したところ、表面では遅延係数が多少異なった。一方深部ではローム層上部でCoの僅かに大きな遅延係数が認められた。
山本 忠利; 武部 愼一; 小川 弘道; 田中 忠夫; 向井 雅之; 古宮 友和; 横本 誠一*; 和達 嘉樹
JAERI-M 89-144, 23 Pages, 1989/10
低レベル放射性廃棄物最終貯蔵予定地より未撹乱状態で採取した4種類の土壌試料(ローム層上部、下部、砂層、凝灰質層)を用いて、実験室規模での核種移行試験を行った。流出液中の核種濃度はいずれの土壌においても、Sr、Csは検出限界以下で、流出したCoにおいても510Ci/mlの小さな値であった。土壌中の核種移行は、高濃度部分では土壌の種類に依らず、各核種の大部分が土壌表面付近に吸着したのに対して、低濃度部分では深部まで移行した。特にローム層上部でのCoの移行が大きかった。核種による土壌中移行分布の違いは、核種の化学形および土壌の種類の双方に依るものと考えられる。さらに核種の遅延係数をイオン形での移行が支配的である高濃度部分から計算し、10~10オーダの大きな遅延係数を得た。こられ土壌が大きな保持能力を有することが確認された。一方、低濃度部分については、非イオン形での移動が関与し、高濃度部分の値に比べて1~2桁小さな値を示した。
和達 嘉樹
化学と工業, 42(7), p.1240 - 1241, 1989/00
安全な低レベル廃棄物の浅地中処分のために、原研では、人工バリア及び天然バリアに関して各種の実証的な安全性試験を行ってきている。本報では、天然バリアに係るユニークな安全性試験として、1983年度後半から実施している環境シミュレーション試験について、その試験法及び試験装置の概要と成果の要点を紹介するものである。
下岡 謙司; 武部 愼一; 井伊 博行; 弘末 文紀; 山田 容; 宮原 英明*; 和達 嘉樹; 平野 見明
Proc. of the 1989 Joint Int. Waste Management Conf., Vol. 1, p.581 - 586, 1989/00
低レベル放射性廃棄物の浅地中処分における人工バリアの核種移行特性を実証試験装置を用いて調べた。すなわち、放射性核種溶液に対するコンクリートピットのバリア性能とセメント固化体からの核種溶出に対する埋戻し材(充填材)のバリア性能を調べた。その結果、いづれも十分なバリア性能を有することが明らかとなった。
松鶴 秀夫; 若林 徳映; 島 茂樹; 加藤 和男; 和達 嘉樹; 鈴木 篤之*
Proc. of the 1989 Joint Int. Waste Management Conf., Vol. 1, p.515 - 520, 1989/00
低レベル放射性廃棄物の人工バリア付き浅地層処分に係る安全評価手法を開発した。ここで考慮した被曝評価シナリオは、操業中被曝シナリオ、地下水シナリオ及びサイト再利用シナリオの3種類である。計算コードシステムは、シナリオ解析部分、計算実行部分及びデータベースから構成されている。本システムを用いた予備的試算の結果、安全評価上重要な被曝経路、核種及びパラメータが摘出され、さらに、低レベル放射性廃棄物の人工バリア付き浅地処分が十分安全に実施できることが明らかとなった。
山本 忠利; 大塚 芳郎; 小川 弘道; 和達 嘉樹
日本原子力学会誌, 30(10), p.942 - 949, 1988/10
被引用回数:5 パーセンタイル:52.39(Nuclear Science & Technology)低レベル放射性廃棄物浅地中処分に関する安全評価の重要な部分として、通気層中における放射性核種の移動を適確に評価するため、末撹乱状態で採取した土壌試料を用いて放射性核種の地中移動を検討した。
小川 弘道; 大貫 敏彦; 島 茂樹; 和達 嘉樹
日本原子力学会誌, 30(8), p.684 - 686, 1988/08
被引用回数:1 パーセンタイル:19.68(Nuclear Science & Technology)Cのセメント固化体からの浸出を測定した。その結果、浸出液中にCaイオンが多量に存在する場合は、Cの浸出が一般的な浸出曲線から外れることが分かり、原因としては、CaCOの形成が考えられる。浸出曲線の傾きから得られたCの前期実効拡散係数はSrと同程度であり、後期実効拡散係数はCsとCoの中間の10cm/day程度であった。
下岡 謙司; 武部 愼一; 和達 嘉樹
保健物理, 23, p.327 - 329, 1988/00
濃度上限値を越える低レベル放射性廃棄物の人工バリア性能の高度化研究の発端として、セメントモルタルに対するCsの浸透実験を行った。その結果、セメントモルタル供試体中へ拡散浸透したCsの濃度分布より計算した拡散係数は約710cm/dayを示し、従来の浸出実験から得られた拡散係数と比較すると多少小さな値が得られた。
大塚 芳郎; 武部 愼一; 山本 忠利; 和達 嘉樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 25(2), p.165 - 168, 1988/00
定常的な流れを形成した帯水層中における放射性核種の移動挙動を検討した。
和達 嘉樹; 土井 和己*
日本原子力学会誌, 30(2), p.127 - 134, 1988/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)1984年に、OECD/NEAの放射性廃棄物管理委員会は放射線防護・公共保健委員会と共同で、放射性廃棄物の浅地層処分に関する受入れ基準を開発するため、専門家グループの構成を設定した。専門家グループの活動の結果として、OECD/NEAは「浅地層処分、長寿命放射性廃棄物の受入れ基準に関するReference Levelの誘導」を出版することになった。そこで、この報告書における検討、目的および成果、特に長寿命放射性核種に関して誘導した一般的な濃度Reference Levelsについて紹介するものである。
戸早 孝幸*; 若林 徳映; 和達 嘉樹
JAERI-M 87-142, 17 Pages, 1987/09
浅地層の土壌物性値(透水係数、水分保持曲線、間隙率等)が、自由水面位置の変化および下水流速の変化に与える影響を解明し、さらに、非定常な降雨条件において低レベル廃棄物処分施設が設置される地層周辺での地下水の挙動を把握することを目的として、仮想的なモデル地盤に対して2次元の有限要素法による浸透流解析を行なった。
小川 弘道; 山本 忠利; 和達 嘉樹
保健物理, 22, p.421 - 427, 1987/00
飽和多孔質中における水の分散係数に及ぼす流速および粒径分布の影響を実験的に検討した。水の分散係数は多孔質層からのトリチウムの流出濃度と理論的流出曲線との比較により決定した。
小川 弘道; 山本 忠利; 和達 嘉樹
JAERI-M 86-011, 11 Pages, 1986/02
本報告は放射性核種の土壌中移動速度を決定する手法について記するものであり、土壌中放射性核種濃度分布の非破壊測定に関する前報と併せて、放射性核種の土壌中移動速度を非破壊的に決定する手法を確立した。すなわち、放射性核種の土壌中濃度分布と輸送拡散方程式の解の比較より決定される核種移動速度により、放射性核種の土壌中における移動性が定量的に評価できる。
山本 忠利; 大塚 芳郎; 武部 愼一; 大貫 敏彦; 小川 弘道; 古宮 友和; 原田 芳金; 和達 嘉樹
JAERI-M 85-217, 109 Pages, 1986/01
天然バリア中における放射性核種の挙動を調べるために、自然状態の土壌を用いて試験できる地中シミュレーション装置について、性能試験を行った。本装置は、通気層用装置、帯水層用装置、ウェザールーム空調装置、水流速測定装置、核種移動速度測定装置等から構成される。性能試験として、各装置の特性試験を実施し、さらに実際の試験と同一条件下で通気層用装置と帯水層用装置の総合試験を実施したところ、各試験において所定の性能がそれぞれ得られることを確認した。本報告は、地中シミュレーション装置の性能試験結果についてまとめたものであり、各性能試験ごとに、目的、方法および結果に区分して記述したものである。